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日本経済は、β値が高い(世界景気に敏感)

■定点データ
日付日経225PBR予想PER国債
03/4/287,6081.29109.090.61%
07/7/2918,2622.0719.531.95%
09/3/107,0210.8168.081.30%
11/6/39,4921.0614.271.13%

TOPIXPBR予想PER配当利回りNT倍率TS倍率
816.571.0114.552.08%11.62 0.63


現在、米国10年債利回りと、日本国債10年利回りの差は、1.865%です。この日米長期金利ギャップの過去平均は、大雑把には2%が−1σ、4%が+1σです。−1σを下抜けてきました。
解釈は三つ。

(1)日本の金利が高すぎる。
(2)米国の金利が低すぎる。
(3)ニューノーマル(米国の経済状況がそれだけ悪い)

今は(3)って雰囲気ですかね。

ちなみに日米長期金利ギャップの過去推移は、2010年4月上旬の2.58%をピークに下落し、10年10月中旬には1.54%まで低下しました。

それ以降は上昇に転じ、11年2月中旬に2.3%まで上昇しました。しかし、そこでピークアウトし、それ以降は下落を続けています。

日米長期金利ギャップと、日本の株価は、概ね連動しているように見受けられます。

その理由は、以下のような解釈が当てはまるか。

日本経済は内需が弱く、外需依存型だと言われています。日本の輸出は、かつては耐久消費財が中心でしたが、現在は資本財と生産財が、中心になっています。

すなわち、ここ10〜20年ほどで、日本の輸出相手の中心が、耐久消費財を必要とする一般家庭から、資本財や生産財を必要とする企業へとシフトしました。

一般家庭になく、企業にあるものは、在庫サイクルです。したがって、日本の輸出相手国の在庫サイクルが、直接的に日本の輸出に影響を与えるようになりました。

企業は景気がいいときは需要以上に増産(在庫積み増し)を行い、景気が悪いときは需要以上に減産(在庫削減)しがちであり、振れ幅が大きくなりがちです。

そのため、企業の生産活動に必要な財(日本の主要な輸出品)も振れ易くなり、日本の輸出のβ値が高くなり、日本株全体としては、世界景気敏感株に位置づけられています。

したがって、世界経済の中心である米国経済の状況を色濃く反映する米国の長期金利と、日本の株価の連動性が高いという解釈が可能です。

リーマンショック後、日本経済は、金融危機の震源地でないにもかかわらず、他の先進国よりも大幅に落ち込み、日本株も大幅に下落しました。日本経済のβ値の高さが現れた事例でしょう。

今後、在庫削減の動きが世界的に出れば、日本株に悪影響であり、逆に在庫積み増しの動きが出れば、日本株にプラスでしょう。

ただし、大震災の影響の長期化については、もちろん懸念も残ります。

■では、世界経済の中心である米国の主要指標を確認します。

ISM製造業・非製造業景況感指数は、2月をピークに大幅に下落しました。日本の大震災の影響もあるかもしれません。
グラフ1

雇用統計の非農業部門雇用者数(前月比)の増加幅も、大幅に縮小しました。
グラフ2

住宅関連指数は、芳しくない動きが続いています。

グラフ3

中古住宅販売件数
グラフ4

グラフ5

日本経済については、大震災の影響で、鉱工業生産指数が大幅に低下しました。
グラフ6

TOPIXと連動性が高いように見える景気ウォッチャー指数は、現状DIは非常に低い状況ですが、先行きDIは大幅に回復しました。
グラフ7

■日本株は、バリュエーション的には割安なように見えますが、大震災の影響、米国経済の状況、金融引締めにより減速も懸念される新興国の状況を考えると、無条件に楽観的になれる状況ではないと思います。ただし、PBR1倍近辺であり、底値は固いと思います。

今後は、以下2つのうちのどちらか。
(1)09年初頭からのサイクルはピークアウトし、今後は世界的に株価が下落していく。
(2)09年初頭からのサイクルの一時的な踊り場の局面であり、ピークはまだ先である。

根拠はないドタ勘ですが、個人的には(2)ではないかと感じています。ただし、09年4月〜10年9月までのように、無条件に強気になれる状況ではないため、以前述べたように、株式の保有比率を3月末〜4月上旬に落としました。

仮に(1)だったとしても、リスク許容度の範囲内に保有比率を落としたため、特に問題ありません。今後は、現在の保有分はホールドを続け、状況次第では、買い増すスタンスです。

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