先月、米軍属の男が、女性殺害遺棄事件で逮捕された沖縄で、昨日5日、沖縄県警が、米軍嘉手納基地所属の海軍兵の女を、道交法違反(酒酔い運転)の疑いで現行犯逮捕しました。
この米軍兵が運転した車は、国道を逆走して車2台と衝突し、日本人2人が重軽症を負いました。
沖縄では、女性遺棄事件を受けて、米軍は基地や自宅以外での飲酒を禁止する綱紀粛清策を実施中で、その実効性も疑われます。
また、午前0時までの帰宅も義務付けていて、容疑者はこうした措置に違反しているとみられています。
先月の事件によって、日米地位協定の改定を求める声が大きくなっている最中に、また起きた事件です。
日米の政府は、改定ではなく、運用の改善で対応しようとしていて、米軍属の範囲を変更することが検討されている、と報じられています。
今回は現行犯逮捕ですが、現在の地位協定だと、もし米軍が先に身柄を拘束していれば、引き渡しまで時間がかかったり拒否されたりする恐れがあります。
沖縄県議会では、先月の事件に抗議する決議と意見書を可決しています。
米海兵隊の撤退、米軍普天間飛行場の県内移設断念などとともに、地位協定の抜本的見直しを要求しています。
その県議会の議員選挙が、昨日5日投開票され、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設反対派が多数を占めました。
翁長知事の求心力が高まり、辺野古移設を推進する政権に、7月の参院選で、どういう審判になるのかも注目されます。
米軍基地の7割以上を沖縄に押し付けている現状ですから、それを分散する可能性を探ると同時に、沖縄で人権を守るための実効性ある取り組みが求められます。
記事
- 2016年06月06日 17:21