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安倍氏が消費税率の引き上げができないのは憲法「改正」がしたいから、ただそれだけだ 自民党の参議院選挙公約に欺されないこと

安倍自民党が参議院選挙で掲げた公約は、財界に大盤振る舞いのものであり、赤字国債に頼らず、消費税率を上げず、当然のことながら法人税率は下げたままで、財源はどうするのかについてはうやむやです。
自民党の公約が恐ろしい またまた財界に大盤振る舞い 財界向けだったら財源は黙りの無責任

 財界の要求は明確で、消費税率の大幅引き上げです。しかも10%で終わらそうなんて全く考えていません。
 消費税のことを別名、「打ち出の小槌」というそうですから。
 庶民からむしり取るには、これほど素晴らしい税制はないわけです。

 とはいえ、庶民は消費税の大増税には反対であり、税率引き上げんなんてすんなりは受け入れてくれません。だから政権側も御用マスコミも「社会保障費」を持ち出した脅し文句を使うわけです。
 法人税率をかつてのように引き上げれば済む話を、あからさまに消費税率の引き上げに結びつけてしまうわけです。
 財務省も財政健全化のためには消費税率の引き上げしか頭にはありません。財界の意向を無視することはありません。
 消費税率の引き上げを拒否した民主党鳩山政権は、最後には普天間問題で米国の怒りを買い、右派マスコミによって政権から引きずり下ろされました。

 今回の安倍氏の消費税率引き上げの再度の延期表明に経済界は不満を表明していましたが、それでも安倍政権を支える姿勢に変わりはありません。安倍氏が強権的であることも背景にはありますが、財界も安倍政権が目指す軍事大国化路線を支持しているからです。海外で経済活動を展開する財界にとっては米国のご機嫌を取ることが何にもまして重要なことだからです。
 そのためには一時的に財政が悪化しようと、そこは堪え忍んで安倍政権を支えるという姿勢です。
 本来、安倍政権のやっていることは公共事業に税金を湯水のごとく使うやり方であり構造改革路線とは相容れないものがありますが、全ては軍事大国化を実現するまでの辛抱という位置づけなのです。
 なので安倍政権が消費税率を引き上げないのは、景気の動向がうんぬんという問題ではありません。経済界にとっては、消費税率を上げたからといって今の景気への影響はほとんどないと考えているところですし(影響があるのはスーパーなどの小売業です)、それ以上に財界が消費税率の引き上げにゴーサインを出しているのですから、本来であれば何の問題もないはずなのです。

 しかし、それができないのは参議院選挙があり、しかも目標は改憲を発議できる3分の2の確保であり、それこそが最大の動機となっているからです。

 マスコミの中には、今回の自民党の参議院選挙の選挙公約を「守りの公約」と評する向きもありますが、「守り」というよりもあからさまなペテンなのです。
 「憲法改正」を前面に掲げることもないにも関わらず、あくまで3分の2に固執するのは、本当の狙いを隠している、ただそれだけなのです。

 とはいえ、このようなペテン公約というやり方がいつまで続けられると思っているのでしょうか。
 安倍自民党のようなやり方は、とかく末期的なときに政権維持のためにやりたがる手法です。
 安倍政権が目標とする憲法「改正」はとっくに行き詰まっています。これに固執する安倍政権は末期症状の状態なのです。延命のために国家財政を私物化する、これが今までの自民党の歴史でもありました。
 しかし、もう財源無視の公共事業でのバラ巻きには限界が来ています。消費税率の引き上げの延期はいいけれど、結局、憲法「改正」の見通しもつけられない状況では、早晩、財界からも見限られることでしょう。

 アベノミクスで、景気がよくなるような幻想を未だに抱いていませんか。

 欺されないよう気をつけましょう。

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