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DV元夫に何故、子に面会させなければならないのか、問題が起きたら誰が責任を負う?

 妻に暴力を振るう夫であれば、妻はさっさと離婚すべきです。迷ってはいけません。むしろ時間を置く方がより事態を悪化させます。子どもがいるならなおさらです。子どもの目の前で暴力を振るわれて、子どもには悪影響そのものです。子どもを守りたいのであれば離婚以外の選択はありません。

 DVの態様は暴力に限られませんが、暴力は根絶されなければならないものです。

 さて、問題なのは離婚後のDV元夫からの子どもへの面会要求です。

 本当に面会させなければならないのでしょうか。

 一般的にはそのように言われています。
参照
三船美佳さん離婚成立…高橋さんと娘との交流が「年に写真2枚」だけなんてアリなの?」(弁護士ドットコム)
「「夫婦間の離婚原因は、原則的には、面会交流に直接影響を及ぼしません。例えば、夫の妻に対するDVや精神的な虐待が離婚原因だとしても、子に対する暴力などが認められないのであれば、子との面会は実施されるのが原則です。」
 裁判所の発想は、まさにこうなのです。そこで強調されるキーワードが「子の福祉」です。

 子の福祉のためには父親にも「当然に」面会した方がいい、という感覚です。

 会わせられないまでも父親のために何かできないかと言われることも多々あります。しかし、それでは子の福祉ではなく、父親の自己満足のために何かしてやれと言っているようなもので、しかもDV元夫に対して、何故、そこまでしてやらなければならないのか、全く理解できません。

 では、DVの父親に面会することが本当に子の福祉に適うのでしょうか。私は全くそうは思えません。

 もともとDVなるものは、対等とはみなさない相手(配偶者)に対する暴力です。その時点で人格が歪んでいます。配偶者には暴力は振るっても子に暴力を振るわなければ良い父親ですか?

 自分の支配下に置くための暴力を平気で振るえる人間が真っ当であろうはずもありません。

 その子が自分の言うことを聞いている内はいいでしょうが、そうでなくなった場合、恐ろしいものしか感じません。その言うことを聞いていること自体に支配が見え隠れもしているのです。

 このような暴力を振るった時点において、人としてアウトです。更生して社会の中で生きていくことは当然ですが、過去に被害を与えた人たちに対してなお「父親づら」してしゃしゃり出てくることを果たして「権利」として認めて良いのでしょうか。

 子どもの方から会いたいというのであれば、まだ考慮の余地はありますが、父親失格の行為をした以上、それは生涯にわたって負うべき贖罪です。

 今さらながらに子に会いたいなどという身勝手な言い分を認める必要性などどこにもないのです。

 北海道では今年2月に次のような事件が起きました。

 元DV夫が、別れた妻との間で子の面会を実施していましたが、元DV夫は、元妻とその母を殺傷し、子を連れ去ったという事件です。その後、子は自分の母親のところに預け、自分は山中でガソリンをかぶって狂言自殺を演出していました。がお約束通り自殺はせず逮捕されています。

 この事件では、以前にこの元DV夫には保護命令も出ていた案件です。事件当時は保護命令の期間は過ぎており失効していました。

 この事件で一番、最初に思ったことは、何故、子に対する面会を実施していたんだという疑問でした。

 子に対する執着よりは、どうみてもその目的は復縁でしょう。それが適わなかったから殺害に及んだというものです。

 子の面会を実施するということは、子が幼少であれば、親が段取りをしなければなりませんが、そうなると、元DV夫と被害を受けた妻が連絡を取り合わざるを得ないうということになりますし、面会で子を会わせるためにほとんど間近で接触しなければならなくなるということです。

 自分に暴力を振るった男と接触したいと思う人がどこにいますか。

 何故、自分に暴力を振るった男のためにそこまで我慢をして面会などさせなければならないのですか。

 暴力によって離婚をされたということであれば、それが刑事事件にならなかったとしても、その別れた妻と会うこと自体、アウトです。その結果、子にも会えなくなることも当然の結末です。

 一生涯にわたって、子に会わせる必要など全くありません。自業自得というべきであり、そのような行動を取ったことの責任は、自ら一生、背負っていくべきものです。人に対して暴力を振るうということはそういうことです。人に恐怖心を与えておきながら、子に会いたいなどとよくも図々しく言えるものです。復縁を実現するための口実であればなおさらです。

 面会を元DV夫の権利として位置づける方が異常なのです。

 このような暴力を振るう人間は、精神疾患によって他人を殺傷する恐れがある場合であれば、治療の対象でもありますし、あるべき姿としては強制的に隔離した治療も必要です。
女性タレント冨田真由さんに対する殺害行為 現代社会が病んでいる

 先に挙げた元妻とその母親に対する殺傷事件ですが、面会の実施について裁判所の関与があったとしたら非常に問題です。

 裁判所は、面会が子の福祉に適うなどというドグマに陥っていますが、改めるべきです。裁判所の感覚が世間一般と明らかにずれている一場面だと思います。

 この元妻は決して面会をさせることを本心から望んではいなかったでしょう。様々な圧力から押し付けられた面会が引き起こした惨劇だと言わざるを得ません。

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