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  • mkubo1
  • 2011年09月26日 23:28

マーケットの上げ下げと政策

今日の日本株は、いや、アジア株は、ほぼ全面安でした。
日経平均など、ほとんどの指数で、直近の安値更新でした。
TOPIXは、震災後の安値まで瞬間あと2ポイント程度まで迫っていました。
が、一番の注目は、売買代金が1兆4000億円以上できたことです。
だからと言って、大きく戻りそうな気配はないですね。
今の環境が続けば、戻っても、25日線の8733円とかが精一杯ではないかと。
リンク先を見る

そんなことを考えていたのですが、欧州市場は、勢いよく戻っています。
いろいろな政策が検討されているようで、市場もそれらを無視できないのかもしれません(いちいち反応せざるを得ない)。
というのも、市場のポジション、特に、ヘッジファンドのポジションは、株式ショートが増加しており、また、ユーロショート・ドルロングが増加中です。
彼らは、多くの市場参加者が自分と似たようなポジションを保有しているのを知っているからこそ、政策に対して敏感になっています。
もし、政策が(一時的であれ)有効で、市場が反転したら自分のポジションが負けてしまうという危機感の表れなのです。

では、どんな政策が検討されているのか。

政策ではないのですが、今週、EFSFの改変に関する議会承認があります。
主なところで、28日フィンランド、29日ドイツです。
今のところ、EFSFの拡大などに対する議会承認は可決されるであろうと言われています。
ギリシャは28日に予定されているのですが、もしかすると、第6次の融資が実行されるまで、議会承認の議決を延期するかもしれないそうです。
まあ、普通は可決されるはずなんですが…
可決されても、否決されても、インパクトはあるかも知れませんね(否決されるようですと、議決延期となるはずです)。

次に先週末に発表されたのですが、IMFは融資枠の拡大を検討しているようです。
欧州危機に備えて来年に計画しているようです。
現在、IMFの融資枠は約4000億ドル残っているのですが、今後のために、融資枠の増加と検討するようです。

また、IMFのラカルド専務理事は世界経済の下振れリスクを指摘しています。
つまり、財政重視よりも、景気重視の姿勢を打ち出してきています。
この辺、ガイトナー財務長官の意見に近いですね(ドイツと反対!)。

さらに、トロイカ調査団は、今週にもギリシャへ戻ります(ようやくですね〜)。
協議と評価再開です。
これは、ギリシャ側が、相当なリストラ案(財政削減案)を出してくるからこその再開と思われます(強いコミットメントを出すはずです)。
これで、6次融資として、80億ユーロギリシャに融資をする可能性が出てきました。
が、今日もドイツの財務次官は、トロイカ調査団の評価が遅れているため、10月3日のEU財務相会合でギリシャへの6次融資実行が決定されることはないと言っていました。
まあ、時間はかかるけど、ということです。

また、10月のEUサミットにむけて、EFSFがギリシャに資金を融資して、ギリシャ政府がその資金で、市場からギリシャ国債を買い戻し、債務削減を行うという案が検討されているようです(何でもありですね!)。
これは、米銀が、金融危機の時に、自社発行の債券をアンダーパーで買い戻していたのと同じことです。
極論すれば、ギリシャ国債をギリシャ政府が全部買い戻して、その資金は、EFSFから融資を受けるということは、ギリシャの債務がEFSFに集中するということです。

簡単に言えば、全てがドイツ次第ということです。
やはり、ドイツが財政規律を重んじた伝統を通すか(その結果、ギリシャはデフォルトになります)、それとも、ラカルド専務理事が言っているように、景気重視の舵を切るのか(その結果、ギリシャは延命しますが)という綱引きです。

ただ、ご存知の通り、ドイツは、野党勢力は、ギリシャを救済するべきだと主張しています。
EU共同債にも賛成しています。

この辺の動向で、市場は売られたり、買い戻されたりを繰り返しているのです。
これは、政策の良し悪しもありますが、投資家のポジションの都合が、かなり大きく影響しているのだと思います。
ということで、上記の政策やイベントには、注意が必要なわけです。

いろいろ案はありますが、ともかく、目先の80億ユーロの融資が実行されないと、タイムリミットが来ます。
逆に言えば、この80億ユーロの融資が決まれば、IMFにせよ、EFSFにせよ、根本的ではないのですが、一応、策がありますから、マーケット的には、大なり小なり反応してしまうかもしれません。
また、時間を稼いで、デフォルトに備えることもできますね(これが一番重要かもしれません)。

あと、重要なことは、景気のモメンタムが下向きであるということです。
だからこそ、IMFも「景気を何とかしなきゃ」となっているわけです。
しかし、金融政策も財政政策も手詰まり感がある中で、景気を上向かせる方法は、そうそうないのも事実です。

あれこれ、書きましたが、一本調子で下がることはないということです。
少なくとも、まだ、そういうステージではないということです。
ちょっとしたことで、上げ下げを繰り返すであろうと思われます。
それは、下向きの流れの中で、下向きのポジションをとっていても、多くの投資家が同じポジションなので、戻しが入りやすいということです。
だから、ちょっとしたことで、上げ下げが起こるのです。
その間に、マーケットが驚くような対策が出せるかどうか、欧州に残された時間は少ないのです。
しかし、小手先の政策は、マーケットの餌食になります。
しかも、景気が悪いと。
いや、悪いからこそ、ユーロの欠点が浮き彫りになったのでしょうね。
さて、景気をどうやって回復させるのか、見えてきませので、大きな流れは下向きなのだと思うのです。

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