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- 2011年09月17日 19:51
ガイトナーの提案(欧州版TALF)−解説編
ガイトナーさん、ユーロ圏財務相会合に30分間出席しました。
何を言ったのか。
簡単に説明してみます。
ダメな国の国債が市場にばら撒かれたままだと、その国債の保有者は、売るに売れず、資金が塩漬けになってしまいます。
これは、市場の流動性がなくなり、お金が回らなくなりますよね。
そこで、米国が、不良債権をTALFというレバレッジシステムを作って、不良債権を買ったように、欧州も、市場からダメな国債(不良債権)を買い上げるしか、金融システムを維持し、資金を循環させる方法はないよね。
具体的には、ECBが、国債を買うのだけど、EFSFがECBに対して信用保護を提供すればいいと。
ちょっと、「?」の人もいるかもしれないので、米国の時のことを思い出してみましょう。
米国では、市場の流動性が低下した(というかほとんどなくなった)資産担保証券(ABS)を再生させるために、TALFを導入したわけです。
これ、結構、かなり、むちゃくちゃ、劇薬でした。
なぜか。このTALFのためにNY連銀は2000億ドルを融資したのですが、米財務省は、たった200億ドルをFRBに対して信用保護のために拠出したに過ぎません。
なんと政府は10倍のレバレッジを使ったのです。
これでは、「ゴミ」のような債権がTALFによって、買われて現金化されたのです。
(実際は、「ゴミ」の保有者に、時価でノン・リコース・ローンを行います)
これを欧州の「ゴミ」(失礼!)を買い集めるのに使いましょうということです。
EFSFの規模を4400億ユーロから1兆3000億ユーロくらいにして、1兆ユーロをECBへ信用保護のため拠出し、ECBは、その5倍までレバレッジをかけてイタリア国債などを購入するという、いかにも米国らしい作戦です(数字は、私の勝手な推定です)。
この5兆ユーロを使って、市場から、「ゴミ」をかき集めようといううわけです。
この米国の提案は、米国TALFのときは融資額の10%(レバレッジ10倍)の信用保護でしたが、欧州版は、やや落として融資額の20%(レバレッジ5倍)となっています。
が、米国の巨額の提案は、市場に対抗すべく、十分な資金量、しかもイタリアとスペインをも見据えた戦略となっています。
このメリットは、はっきりいて、巨額の資金量を使えることにあります。
5兆ユーロなんて言われたら、誰も、逆らいませんよ。
つまり、システムは維持されます。
が、(今、思いつく)問題が2点ほど。
1つ目は、いくらで「ゴミ」を買うのか(売るのか)。まあ、あってないような市場価格なのでしょうが…
2つ目は、買った後、どうするのかということです。
EUの方も言っているのですが、ECBが買った国債が将来的に損をする可能性があるということです。
が、ソブリン市場の建て直しが可能な国には、効果がある制度である可能性があるとも言っています。
将来のことを言えば、「ちゃんと償還してくれるの?」ということですね。
なぜ、これが問題になるのかと言いますと、米国では、このTALFで購入した債権が、思惑では、値上がりするはずでしたが、値上がりするどころか、値下がりしており(住宅価格が典型例)隠れ不良債権化しているからですね(しかも、融資はNY連銀がやっているのです)。
かなり難解な仕組みなのですが、だいたい理解できたのではないでしょうか。
そもそも、大事なのは、EFSFの融資能力を拡大させることであり、だからこそ、ガイトナーさんもそれを真っ先に提案したわけです。
この欧州版TALFを導入して、市場を安定化させ、その間に、ユーロの問題を解決していくというのがガイトナーさんの提案です。
ただ、米国は、景気重視してこそ財政規律も保てるという考えのように聞こえますが、欧州は、景気よりも財政規律を重視する風潮があるように思います。
だからこそ、オーストリアのフェクター財務相は「米国のファンダメンタルズに関するデータはユーロ圏と比べてかなり悪いにもかかわらず、米国が欧州に対して何をすべきか、いつ提案すべきかについて提言するのは、奇妙なこのように思える」と言っていました。
ともかく、提案を検討するようですね。
しかし、米国は、欧州の混乱は、米国の大混乱を誘発するので、必死なのでしょう。
何を言ったのか。
簡単に説明してみます。
ダメな国の国債が市場にばら撒かれたままだと、その国債の保有者は、売るに売れず、資金が塩漬けになってしまいます。
これは、市場の流動性がなくなり、お金が回らなくなりますよね。
そこで、米国が、不良債権をTALFというレバレッジシステムを作って、不良債権を買ったように、欧州も、市場からダメな国債(不良債権)を買い上げるしか、金融システムを維持し、資金を循環させる方法はないよね。
具体的には、ECBが、国債を買うのだけど、EFSFがECBに対して信用保護を提供すればいいと。
ちょっと、「?」の人もいるかもしれないので、米国の時のことを思い出してみましょう。
米国では、市場の流動性が低下した(というかほとんどなくなった)資産担保証券(ABS)を再生させるために、TALFを導入したわけです。
これ、結構、かなり、むちゃくちゃ、劇薬でした。
なぜか。このTALFのためにNY連銀は2000億ドルを融資したのですが、米財務省は、たった200億ドルをFRBに対して信用保護のために拠出したに過ぎません。
なんと政府は10倍のレバレッジを使ったのです。
これでは、「ゴミ」のような債権がTALFによって、買われて現金化されたのです。
(実際は、「ゴミ」の保有者に、時価でノン・リコース・ローンを行います)
これを欧州の「ゴミ」(失礼!)を買い集めるのに使いましょうということです。
EFSFの規模を4400億ユーロから1兆3000億ユーロくらいにして、1兆ユーロをECBへ信用保護のため拠出し、ECBは、その5倍までレバレッジをかけてイタリア国債などを購入するという、いかにも米国らしい作戦です(数字は、私の勝手な推定です)。
この5兆ユーロを使って、市場から、「ゴミ」をかき集めようといううわけです。
この米国の提案は、米国TALFのときは融資額の10%(レバレッジ10倍)の信用保護でしたが、欧州版は、やや落として融資額の20%(レバレッジ5倍)となっています。
が、米国の巨額の提案は、市場に対抗すべく、十分な資金量、しかもイタリアとスペインをも見据えた戦略となっています。
このメリットは、はっきりいて、巨額の資金量を使えることにあります。
5兆ユーロなんて言われたら、誰も、逆らいませんよ。
つまり、システムは維持されます。
が、(今、思いつく)問題が2点ほど。
1つ目は、いくらで「ゴミ」を買うのか(売るのか)。まあ、あってないような市場価格なのでしょうが…
2つ目は、買った後、どうするのかということです。
EUの方も言っているのですが、ECBが買った国債が将来的に損をする可能性があるということです。
が、ソブリン市場の建て直しが可能な国には、効果がある制度である可能性があるとも言っています。
将来のことを言えば、「ちゃんと償還してくれるの?」ということですね。
なぜ、これが問題になるのかと言いますと、米国では、このTALFで購入した債権が、思惑では、値上がりするはずでしたが、値上がりするどころか、値下がりしており(住宅価格が典型例)隠れ不良債権化しているからですね(しかも、融資はNY連銀がやっているのです)。
かなり難解な仕組みなのですが、だいたい理解できたのではないでしょうか。
そもそも、大事なのは、EFSFの融資能力を拡大させることであり、だからこそ、ガイトナーさんもそれを真っ先に提案したわけです。
この欧州版TALFを導入して、市場を安定化させ、その間に、ユーロの問題を解決していくというのがガイトナーさんの提案です。
ただ、米国は、景気重視してこそ財政規律も保てるという考えのように聞こえますが、欧州は、景気よりも財政規律を重視する風潮があるように思います。
だからこそ、オーストリアのフェクター財務相は「米国のファンダメンタルズに関するデータはユーロ圏と比べてかなり悪いにもかかわらず、米国が欧州に対して何をすべきか、いつ提案すべきかについて提言するのは、奇妙なこのように思える」と言っていました。
ともかく、提案を検討するようですね。
しかし、米国は、欧州の混乱は、米国の大混乱を誘発するので、必死なのでしょう。



