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『オバマ大統領の功績を称える』

オバマ大統領については本年11月、次の米国大統領が選ばれて後その任期を終えようとしています。一つの大きなチェンジを象徴するように09年1月、当国史上初の黒人大統領として彼はその任期に就きました。

就任後次第に彼に対するネガティブな評判が多くなったように思います。但し歴史の目から見れば全体として中々良くやった大統領だった、ということに落ち着くのではないかという気がします。

来日直前の先日、オバマ大統領はベトナムの首都ハノイでベトナム戦争時「米軍が大量に散布した枯れ葉剤に異例の言及」をする形で演説を行いました。エージェントオレンジ(枯れ葉剤の通称、ダイオキシン類)を除去し、ベトナムの土地が元の姿に戻るように引き続き努力を続ける--こうメンションし米国として力を注ぐと、きちっと発したと報じられました。

また広島での彼のスピーチは、非常に良かったと思います。私も新聞で彼の英文スピーチの原稿を読み、オバマ大統領の深い人類愛と平和を希求する気持ちが切々と胸に迫り感動致しました。多くの日本人が同様の印象を持ったのではないかと思います。ノーベル平和賞受賞に繋がった「核なき世界」を訴えた7年前の演説より、広島という原爆投下地での「核なき世界」の訴えは、より説得力がありました。

上記は彼の偉大なる功績の一部ですが、他方米国の株式市場を見ても非常に強く、NYダウも1年程前に最高値更新という所まで行っていたわけで、オバマ大統領はある意味経済も立て直したと言えましょう。

勿論「世界の警察」としての米国の役割が変化したのは、言うまでもなく事実です。それはオバマ大統領云々といった話でなしに、世界における米国自身の相対的パワーが落ちてきたという状況下、国としての一つの判断であったのだろうと思います。ブッシュの時代より引き継いだ未解決の様々な負の遺産に対して彼は、可能な限り善処したと思います。

御承知のように、最近遂には「トランプ氏の支持率、クリントン氏を初めて上回る」というニュースがありました。仮にトランプ氏が次期大統領になったとしたらば、私は取り分け貿易政策と為替政策そして安保政策が激変するリスクを懸念します。

米国の「孤立主義」の再来を思わせるような政策変化は、米国のみならず世界中の多くの国にとっても良い話ではないでしょう。オバマ大統領が言っているように、「(大統領職は)真剣に取り組むべき仕事であり、エンターテインメントでもリアリティー番組でもない」のです。

米国を孤立に走らせますと却って、全てが上手く行かなくなるでしょう。そうした事柄に対するトランプ氏の見解がどの程度か分からないところに、得体の知れない不気味さがあると思います。「あぁ、オバマ大統領の時代は良かった…」と皆が思う世界にならねば良いが、と願っています。

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