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【アルタ】、既存店ベースが15.2%増と再び桁はずれの成長!いつの時代も成功者は例外?



■美容品とサロンチェーンのアルタ・サロン・コスメティックス&フレグランスは26日、再び最も高い成長率を示した第1四半期(2月~4月)決算を発表した。売上高はポイントカードのアルタメイト・リワード(ULTAmate Rewards)プログラムや新商品の発売が奏功し、前年同期の8.7億ドルから23.7%増加し10.7億ドルとなった。

純利益は前年同期から37.4%増加し9,200万ドルだった。人員増により一般販売管理費率が前年から0.2%増加し22.4%となったものの、PBの好調さや値引き販売を抑えたことで粗利益率が前年同期の34.9%から36.4%と1.5%も増加した。また営業利益率は前年同期の12.4%から13.7%に上昇し純利益を押し上げた。実店舗とEコマースを合わせた既存店・売上高前年同期比は二桁増となる15.2%の増加となった。前年同期は11.4%の増加だった。既存店ベースが前年実績から二桁の増加となるのは6四半期連続であり、15.2%の増加は過去10年間では最大となっている。既存店ベースの大幅増は「アルタメイト・リワード(ULTAmate Rewards)」会員の増加(前年同期比25%増)が起因している。現在の加入者は1,940万人となっている。既存店ベースの内訳は客数が11.0%増加し、客単価が4.2%の増加となっている。

Eコマース売上は前年同期比38.8%の増加となっており、Eコマースを含まない既存店ベース14.3%増に寄与した形だ。売上に占めるECの割合は6%。小売の既存店ベースの内訳は客数が10.5%増加し、客単価が3.8%の増加。ヘアカットやカラーリング、ブローなどサロンの既存店ベースは7.7%増となった。

 アルタは現在、48州に886店を展開している。

トップ動画:今年の母の日に向けたキャンペーン「ママを可愛く大事にする(Pamper Her with Pretty)」の動画。女性をちょっぴり泣かせる動画は、再生回数が100万回を超えている。アルタは女性の心をつかむのが実に上手い。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。前年の実績を下回る大手チェーンストアの中で、アルタビューティが再び抜きん出た決算の発表をおこないました。1,000店舗近いチェーンストア展開で既存店ベース二桁増はアルタのみです。さらに同社としては過去10年間で最大の増加幅となる15.2%増と驚異的な数字をたたき出しています。Eコマース売上も前年同期比40%近くの増加です。アルタはホームデポと同様、オムニチャネル・リテーリングの成功事例となっています。決算声明で明かされたのですが、アルタではオンラインとお店の両方から購入するようなマルチチャネル・ショッパーは、どちらか片方で買い物するシングルチャネル・ショッパーに比べて2.5倍も支払い金額が多くなるのです。顧客をポイントカードのアルタメイト・リワード(ULTAmate Rewards)プログラムで囲い込んでいるため、売上の8割がリワード会員としています。ロイヤリティの高い顧客がオムニチャネルで買い物をするため売上を押し上げているのです。

⇒オンラインストアから店舗などのオフラインへ顧客を呼び込むO2O(オンライン・ツー・オフライン)では、アルタが際立った成功となっているのです。アルタの場合、店舗ではヘアカットやカラーリング、ブローなどサロンサービスもあるので物販だけのお店と違いO2Oの流れがスムーズなんですね。ただ、誤解しないでいただきたいのは、オンラインでも集客ができているということです。日本のチェーンストア等、小売店はオンラインでの集客が盲点となっています。一言でいえば楽しくない。オンラインで集客するとき多くが低価格やその他の販促で集客しようとしているのです。ためになるコンテンツや情報発信、共感できるようなイベントもありません。アルタはCEOが女性(メリー・ディロン氏)なので、顧客の心をつかむのが凄く上手いのですね。昨年の母の日では「お母さんに『ママ、素敵だよ(mom,you are beautiful)』と言ってあげたのはいつですか?」キャンペーンを行っていました。

⇒フェイスブックにアップされた動画は120万回以上再生されていました。動画には「ママに連絡するといつも『アイ・ラブ・ユー』と言っているけど『素敵だね』っていったことはありません」と不意を突かれた声が集まっています。で、最後に「どういった言い方であろうと、お母さんはそれを聞きたがっています」の言葉です。で、今年は「ママを可愛く大事にする(Pamper Her with Pretty)」で、動画タイトルは「ママはオリジナルの美の象徴(Mom, the Original Beauty Icon )」です。古い写真や8ミリカメラで撮った色あせた動画とともに「(ママは)いつも見上げるような存在」「ママのような大人になりたかった」「自分の長所をほめて教えくれた」「内面の美しさを信じて叱ってくれた」など、女性が共感・共鳴できるコンテンツになっているのですね。日本人はモノづくりは上手いかもしれませんが、伝えることはまだまだだと思っています。シャイなのかもしれませんが、表現することは共感を得ることでもあるのですね。

 一般的な考えとなる「客層が違う」「業種が違う」「自分の仕事に関係ない」「規模が違い過ぎる」「お金がない」とコモディティ思考にならず、チェーンストアの成功事例から学びとっていただきたいです。いつの時代も成功者は例外なんですから...

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