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2016.5.26内閣委「国家戦略特区法一部改正案 質疑+反対討論」 露骨な利益相反!!

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○山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち共同代表の山本太郎です。

国家戦略特区改正案の農業分野についてこれまで質問をしてまいりました。石破大臣が前々回の質疑のときに、食料自給率の議論において、自給力というものが大切なんだと、大事なんだとおっしゃいました。私も、大臣と同じく、自給力、大切なことだと思います。食料自給力と食料自給率、これらは両輪であり、共に重要であると。

参考人の東京大学の鈴木宣弘先生、ブッシュ前大統領は、食料自給できない国を想像できるか、それは国際的圧力と危険にさらされている国だと演説、アメリカの大学では、標的は日本だ、日本人の直接食べる食料だけでなく畜産の餌穀物を全部アメリカが供給すれば日本人を完全にコントロールできるといって、アメリカはお米を一俵4千円で輸出していますが、一俵1万2千円との差額の9割は政府が払っている、それが食料戦略だとおっしゃいました。そして、日本農業が過保護で衰退した、欧米は競争で発展したというのは間違いで、食料戦略があるかないかの違いだとおっしゃっておりました。

お手元の配付資料、御覧いただけますか。一枚目は農水省の資料でございます。各国の農家所得に占める直接支払額の割合、日本が43%、EUが71%、アメリカは19%となっています。そして、二枚目の資料、国立国会図書館に作成してもらったものです。農水省と同じ2011年の各国のWTOへの通報を基にした資料でございます。

アメリカの農家への支出について、農水省の資料が見ているのはWTOに通報したものの中で黄色の網掛けの部分のみですが、これに直接支払だけではなく国内食糧援助や市場価格支持なども含めると1394億8600万ドル、2011年のレート一ドル79円81銭で換算すると、11兆1324億円。黄色の網掛けから外れている国内食糧援助は国内の低所得者向けのフードスタンプなどで支給される食糧援助の政策で農業生産と農業所得を支えていると。しかし、これアメリカ産だけ購入しているわけじゃないからということで直接支払から除外しているようなんですね。結果、全てを合わせるとすると、農家への支出の割合は123%ということになるらしいんですよ

農家所得に占める直接支払額の割合について、農水省の資料がアメリカの農業に対する政府支出を非常に小さく見せているんじゃないかなって、これ国民に対して事実に反する情報提供にもなるんじゃないかなって私は心配するんですけれども、これ、石破大臣、ごめんなさい、通告はしていないんですけれども、このアメリカの農家の支出への事実ということは御存じでしたか

○国務大臣(石破茂君) もちろん、こういう数字は、農林水産副大臣あるいは大臣をしておりましたときにこういう数字というものは当然承知をいたしております。

○山本太郎君 これ、この差といいますか、もちろん直接の支出というものに限っていうと、この農水省が出すものに関してはうそではないという話になるのかもしれないですよね、このWTOの、どういうふうに通報したかという話になると。でも、実際、アメリカではこれ直接ではないけど間接的に農家に対する支援になっている、生産の支援になっている。所得への支援になっているということは、これ間違いのないことだと思うんですよね。このやり方というのは非常にいいことなんじゃないかなというふうに思うんです、私としては。要は、農家という部分も、要は、何ですかね、自分たちの所得というものがはっきりとこれ担保されることですよね、自分たちの、何でしょうね、自分たちの生活というものをしっかりと担保できる、国がしっかりとそれをバックアップをしているというのがアメリカの状態なのかなというふうに思うんですよね。

我が国でも生活が苦しいと言われている人たちが62.4%もいらっしゃる、六人から七人に一人が貧困という状態の人がいると。それだけじゃなくて、高齢者の5人に1人が貧困、障害者の4人に1人が貧困、生活保護を受けるべき人たちの約二割程度しか受けられていないというような、低所得、貧困という状況に置かれた人たちが多数いるわけですから、アメリカの食料戦略のように、貧困世帯、この低所得者世帯の方々に食料支援という形でやっていけば、農家にはそれによる間接支援という形がなされていくんじゃないかなと。

アメリカだってこれWTOの違反じゃないんだと、自由な価格競争を阻害するものじゃないんだという言い訳といいますか、やり方で農家を大きくバックアップしていっているという背景がありますよね。直接支払という形ではないけれども、間接支払という形で生産、所得という部分をバックアップしているというものがあると思うんですよね。これ、自給率、自給力共に大きく変化、そして強くしていける部分なんじゃないかなと思うんですけれども。ここは、食料の世界戦略で世界をコントロールするために生産者に安定した力を与えようとしている宗主国様のやり方というのは、まねるべきポイントなんじゃないかなと思いますけれども、石破大臣、いかがお考えですか。

○国務大臣(石破茂君) それは、合衆国は、先ほどブッシュ大統領、前大統領ですか、の御指摘ありました。その話は私も大臣当時に何度か、承知をしておりますし、原典に当たったこともございます。ややニュアンスは異なるようには思いますが、アメリカの食料戦略、私は全て正しいと思っておりません。それは、例えば日本である時期すごく大豆が高騰したことがございましたですよね。それは何であんなことが起こったかというと、アンチョビー、イワシが不漁になったので、結局、たんぱくというものを大豆に置き換えたので、それで日本の大豆が不足をして、物すごく豆腐が上がったということがございました。

また、スタインベックの「怒りの葡萄」という小説がございますが、アメリカの農法は私は決してサステーナブルなものだとは思っておりません。それから、私どもとして、宗主国という表現をお使いになりましたが、私は合衆国が宗主国だとは思っておりませんが、日本として本当に持続可能な農業というものを維持していくこと、そしてまた、日本の持っている農業生産力を最大限に引き出していくことが必要なのであって、私は食料を戦略物資として使うということが余り横行すると、世界人類にとって決していいことばかりでは、むしろ害悪の方が大きいだろうと思っております。

独立国家としていかに自給力を高めていくかということが人口減少下において真剣に論ぜられるべきですし、政府、農水省としてその方向で全力で努力をしておるところと承知をいたしております

○山本太郎君 農家やっていて割が合わない、これじゃ食っていけないよというような状況に陥るというのが、一番我が国の食料自給率であったりとか自給力という部分に大きく影響を及ぼすんだろうと。そういう意味で、アメリカがやっているような、本当にもう大きく農家の皆さんをバックアップしていくというスタイルというのはアメリカの、アメリカの何ですかね、世界戦略という部分には私は異論はたくさんありますけれども、この食料戦略という部分に関してはまねるべき点もあるんじゃないかなというふうに思うんですね。

兵庫県養父市で、これまで資格のなかった株式会社に農地法の特例として農地の所有を認める、その兵庫県養父市で農地を所有しようとしているのがオリックスの宮内義彦さんだと。その特例、規制緩和を推進してきた中心人物がパソナの会長でオリックス社外取締役の竹中平蔵さん、ローソンの元代表取締役で現在はサントリーホールディングス社長でオリックス社外取締役の新浪剛史さん。

石破大臣、本来、中立の立場で公平公正な制度をつくるべき立場の方々なんですよね、もちろん政府の会議、政府主催の会議に参加されている方々なので。でも、そろってこれ自分たちの会社に利益が誘導されるような追求をしているんじゃないかというような状況が見受けられる。皆さんオリックスの社外取締役であったりとかというようなつながりのある方々ですから、今名前を挙げたのは。そして、養父市でこの農業という部分に踏み出しているのはオリックス関係の株式会社なわけですから、これ明らかな利益相反なんじゃないかな、出来レースなんじゃないかなと思うんですけれども、石破大臣はいかがお考えですか

○国務大臣(石破茂君) 私は竹中氏もよく存じておりますし宮内氏もよく存じ上げておりますが、それは、このような案件を審議するに当たりましては、企業の利益ということとは切り離して、両氏の持っている見識というものを私どもとして国家のために活用させていただきたいというふうに考えております

企業の利益を実現するためにこのようなことをやっているのではございません。養父市において企業が農地を所有するということについて、それによってどんな可能性が開けてくるか、ですから特区としてやっているわけでございます。これが、もし個々の企業というものの利益だけを増幅をさせて、増大をさせて、それぞれの農業者の収入が減っていくとかあるいは農地の利用が低調であるとか、そういうことであれば特区の意味をもう成しません。特区としての意味がありません。そこはよく私どもは、個々の企業さえよければとかそういうようなことにならないように見てまいりたいと思っております

○山本太郎君 であるならば、何ですかね、政府のその中枢の会議においてこの農業の規制緩和という部分に関しても、幾ら社会実験という立場であっても、そこに関連企業が参加しているというのはこれ不健全な状況なんじゃないかなというふうに思うんですけど、いかがですか。

○国務大臣(石破茂君) 不健全だとは思いません。

○山本太郎君 不健全と思わないならちょっと成立しない話なんですけどね。

今回の法案には農業分野のほかに観光分野と医療分野の特例もあると、観光分野といっても自家用自動車の運送事業の特例ですよね、いわゆる白タクと言われるようなライドシェアですか。兵庫県養父市は、農業分野だけでなく自家用自動車の有償運送事業、世界ではウーバーやリフトでも有名なライドシェア事業の提案もしていますよね。産業競争力会議のメンバーである楽天の三木谷社長は、このリフトに三億ドルを出資したというのは皆さん御存じだと思います。そして、自ら役員にも就任していると。この三木谷さんが代表理事を務める新経済連盟が、自家用ライドシェアの拡大を提案をしている。この自家用ライドシェアの提案は兵庫県養父市だけじゃなく、京都の京丹後市、秋田県の仙北市も提案していたと。

今回の法案ではちょっと風当たり強過ぎるなという話になって、正面切ってのライドシェアというのはちょっと避けられた形なんですかね。ちょっと妥協の産物的に盛り込まれたといいますか、過疎地等という言葉が入ったんですよね。これ続けて、過疎地等での自家用有償観光旅客等運送事業になったわけですけれども、この過疎地等の等というのはどんな内容を含んでいるものなのかというのをこれ説明できる方っていらっしゃいますか。

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