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アングル:アップルCEOのインド訪問、厳しい課題浮き彫りに

[ムンバイ/北京 24日 ロイター] - 中国でスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の販売が伸び悩む中、米アップル<AAPL.O>はインド市場をより重要視することを余儀なくされつつある。

ティム・クック最高経営責任者(CEO)は1週間にわたり中国とインドを訪問した。投資家はこの訪問が株価上昇につながると期待していたが、代わりに明らかになったのは、今後アップルがインドで直面する課題は困難なもの、ということだった。インドがアップルの主要な収益源になるには、数年を要する可能性がある。

ストラテジー・アナリティクスの上級アナリスト、ビレ・ペッテリ・ウコナホ氏は「中国市場が飽和状態に達する中、誰もがインドに注目せざるを得なくなっている。アップルのライバルは過去2年間にインド事業を強化しており、アップルはそれに追いつこうとしている」と述べた。

人口13億人を抱えるインドではスマホ利用者は10人に2人未満と、スマホメーカーにとって非常に大きな可能性が見込まれる。一方でインドは、アップルがこれまで目覚ましい成長を続け、高い利益率を確保してきた他の市場とは異なる点がある。

アップルの通常の販売方法は、アイフォーンをフルプライスで各国の通信会社に販売し、その後通信会社が長期間の契約に含まれるデータ料金と引き換えに、ユーザーに割引を提供する仕組みだが、インドではそうではない。

クックCEOは最近アナリストに対し「インドでは一般的に通信会社が携帯電話を売るのではなく、販売するのは小売業者だ。そして小売業者は非常に多くの小規模店舗から成る」と説明した。「主にネットワークや経済状況の理由から、インドのスマホは低価格で、市場の可能性はこれまでのところそれほど大きくない」と述べ、現在のインドの状況が7─10年前の中国に似ているとした。

クック氏はインドの通信会社大手バーティ・エアテル<BRTI.NS>とボーダフォン<VODA.NS>の幹部らと会合した際、アイフォーン販売で両社と連携を深める方法について協議。クックCEOは、インドで第4世代(4G)サービスが進む中、アップルは事業拡大の機会を見い出していると述べた。

<価格重視のインド>

アップルが直面する別の課題は、どのようにして低所得市場にハイエンド企業として参加するかという点だ。前出のウコナホ氏は「インドでは所得が低すぎて、アップル製品の良さを十分に理解できるユーザーは多くない。中国に比べて、(パソコンの)『マック』や(タブレット端末の)『iPad(アイパッド)』をインドで売るにはさらに大きな努力を払う必要がある」との考えを示した。

インドは中国よりも価格を重視する市場で、大半の国民にとって、比較的高価なアイフォーンは手の届かない製品だ。モルガン・スタンレーによると、300ドル以上のハイエンドのスマホが市場に占める割合はわずか6%となっている。

中古のアイフォーンを輸入し、再生品に作り替えて販売するというアップルの計画はインド政府に受け入れられておらず、韓国サムスン電子<005930.KS>や中国メーカーが優位に立つインド市場では、アップルの成長は低水準にとどまっている。

クックCEOがインドのモディ首相と面会した時にもこの問題は解決されなかった。首相の側近は会談が「非常にうまくいった」と述べ、政府高官によると、製造拠点をインドに設置するようアップルに求めたという。側近は「今度はアップルが事業計画について説明する番だ」と述べた。

<マーケティング強化の必要性>

インドでのブランド認知度ランキングでは、アップルは10位と、サムスン、ソニー<6758.T>、ブラックベリー<BB.TO>、インドのライバル企業などよりも低い。モルガン・スタンレーの調査では、アップルについて知らないとの回答がほぼ半数を占めた。

400ドル以上のスマホを対象とした市場ではアップルはシェアを2倍に拡大し、40%を確保する可能性が高い。しかしモルガン・スタンレーは最近のノートで、アップルが「店舗でのプレゼンスを大幅に高め、マーケティングを強化し、インド向けのコンテンツを加える必要がある」と指摘した。

アップルはインドで直営店を開きたい考えだが、オープンは早くても来年になる可能性が高い。

クック氏は社内会合で、インドで小売事業を拡大し、製品をより幅広く販売するため再販業者と連携する意向を強調した。インドのアップル幹部は「ここ2─3カ月の間、小売・流通分野で人員を採用している。ティム(・クックCEO)のメッセージは、それをさらに倍増する必要があるということだ」と述べた。

(Himank Sharma記者、Matthew Miller記者 翻訳:本田ももこ 編集:加藤京子)

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