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- 2011年05月21日 01:23
外国人が28週買い越しても、日経平均は400円しか上昇せず…
最近、気温が上がってきて、やや暑さを感じるときが増えてきました。仕事上、たまに、いろいろなところに出かけることがあるのですが、当然のことですが、今年の傾向として、冷房ガンガンがありません。というか、冷房を付けていない部屋(会議室)もあります。10分もいれば、額には汗がにじむ感じですね。「こりゃ、今年の夏は、覚悟だな」って思う次第です。
マーケットも、気候同様、熱くなって欲しいのですが、こちらは、涼しいままです。日経ボラティリティインデックスも震災以降の最低水準である21.28までに下落しました。
ところで、外国人買いが、28週連続で買い越しとなったようです。28週といいますと、昨年の11月頭からです。そうなんです。QE2から、日本株の買い越しが続いているのです。金額にして、4.7兆円です。
では、いつ、一番多くの日本株を買ったかご存知ですか?答えは簡単です。震災の次の週がもっとも多く買いました。金額にして9550億円!その週は、9000円以下で取引された日が3日間ありました。その3日間に外国人の買いが集中したかもしれません。その3日間の出来高は57、49、41億株と異常な出来高でした。
今回、4.7兆円も買っているんのですが、そのうち1兆円は、震災後の1週間なんです
震災後1ヶ月で見ますと、1.5兆円も買い越しています。28週買い越し継続と言っても、うち1週間で約20%、4週間で約33%も買っているのです。
外国人が買えば、相場は上がるといわれるのですが、今回は、上がっていません。昨年の10月末は9200円ですので、今日まで、たった400円しか上がっていません。その間に外国人は4.7兆円買っています。
それは、震災後に買いが集中しているからです。震災後は、8000円前半まで下落しましたが、あっという間に、9500円前後、つまり、今の狭いレンジに戻りました。つまり、短期的に1兆円も買ったので、日経平均も1000円強戻したのです。
それ以外は、大きな買い越しは、ほとんど見られません(2月3週の4800億円買い越しくらいです)。先物を見ても、日経平均先物は、11月以降、約2000億円売り越しているだけです。
なぜ、こんなことになっているのか。QE2後に余った資金が先進国の株式市場に流れたわけですが、それも、日本に流れてくる資金というのは、米国や欧州といった、期待リターンの高い投資先に資金を振り向けて、さらに、資金が余ったものを日本に回しているというだけのことだと思います。
私の経験では、外国人の資金の動きを知りたい時は、TOPIX先物の動向を調べると、傾向が見えやすいと思っています。なぜなら、海外のリアルマネーの投資家(ヘッジファンドではなく、伝統的な投資家)は、日本株への投資のベンチマークがMSCI Japanであることが多く(とうかほとんどそうです)、MSCI Japanの構成銘柄を買うよりも、TOPIX先物を買うことが多いからです。この両者は、非常に似た動きをしており、相関係数が高いのです。
そのTOPIX先物の月別の外国人売買動向を書いておきます。(単位は億円です)
11月 2770
12月 2240
1月 260
2月 370
3月 -3330
4月 640
5月 -440
実は、それほど、資金を入れてきているようには見えません。どちらかというと、もう、あまり資金を、特に大きな資金を入れるようには見えません。
外国人買いと言って、騒ぎ過ぎないほうが賢明かもしれません。
余談ですが、震災後に外国人が1兆円も買ったのは、日本株が、彼らの独自の指標でみても、割安に見えたからなのです。
詳細は、3月25日の「外国人は買っていました!その背景は?」をご覧ください。
マーケットも、気候同様、熱くなって欲しいのですが、こちらは、涼しいままです。日経ボラティリティインデックスも震災以降の最低水準である21.28までに下落しました。
ところで、外国人買いが、28週連続で買い越しとなったようです。28週といいますと、昨年の11月頭からです。そうなんです。QE2から、日本株の買い越しが続いているのです。金額にして、4.7兆円です。
では、いつ、一番多くの日本株を買ったかご存知ですか?答えは簡単です。震災の次の週がもっとも多く買いました。金額にして9550億円!その週は、9000円以下で取引された日が3日間ありました。その3日間に外国人の買いが集中したかもしれません。その3日間の出来高は57、49、41億株と異常な出来高でした。
今回、4.7兆円も買っているんのですが、そのうち1兆円は、震災後の1週間なんです
震災後1ヶ月で見ますと、1.5兆円も買い越しています。28週買い越し継続と言っても、うち1週間で約20%、4週間で約33%も買っているのです。
外国人が買えば、相場は上がるといわれるのですが、今回は、上がっていません。昨年の10月末は9200円ですので、今日まで、たった400円しか上がっていません。その間に外国人は4.7兆円買っています。
それは、震災後に買いが集中しているからです。震災後は、8000円前半まで下落しましたが、あっという間に、9500円前後、つまり、今の狭いレンジに戻りました。つまり、短期的に1兆円も買ったので、日経平均も1000円強戻したのです。
それ以外は、大きな買い越しは、ほとんど見られません(2月3週の4800億円買い越しくらいです)。先物を見ても、日経平均先物は、11月以降、約2000億円売り越しているだけです。
なぜ、こんなことになっているのか。QE2後に余った資金が先進国の株式市場に流れたわけですが、それも、日本に流れてくる資金というのは、米国や欧州といった、期待リターンの高い投資先に資金を振り向けて、さらに、資金が余ったものを日本に回しているというだけのことだと思います。
私の経験では、外国人の資金の動きを知りたい時は、TOPIX先物の動向を調べると、傾向が見えやすいと思っています。なぜなら、海外のリアルマネーの投資家(ヘッジファンドではなく、伝統的な投資家)は、日本株への投資のベンチマークがMSCI Japanであることが多く(とうかほとんどそうです)、MSCI Japanの構成銘柄を買うよりも、TOPIX先物を買うことが多いからです。この両者は、非常に似た動きをしており、相関係数が高いのです。
そのTOPIX先物の月別の外国人売買動向を書いておきます。(単位は億円です)
11月 2770
12月 2240
1月 260
2月 370
3月 -3330
4月 640
5月 -440
実は、それほど、資金を入れてきているようには見えません。どちらかというと、もう、あまり資金を、特に大きな資金を入れるようには見えません。
外国人買いと言って、騒ぎ過ぎないほうが賢明かもしれません。
余談ですが、震災後に外国人が1兆円も買ったのは、日本株が、彼らの独自の指標でみても、割安に見えたからなのです。
詳細は、3月25日の「外国人は買っていました!その背景は?」をご覧ください。