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- 2011年05月20日 20:37
大丈夫か、日本(1)
最近の株式マーケットは、狭い範囲での動きとなっています。ある人は底堅いと感じるようで、別な人は重いと感じるようです。下値をサポートしているのは、株価がBook Valueであることです。簡単に言えば、PBR=1倍ということです。逆に、上値が重いのは、抽象的ですが、日本への不安感だと思います。この不安感を説明するのは難しいのですが、震災によって、日本の弱点が表面化してきたと考えればいいと思います。インフラのもろさ、政治の脆弱さ、危機対応のなさ、資本主義の未熟さ、などなどあると思います。
いったい、何が不安なのか、何が株価の上値を抑えている原因なのか、こういったことを書いていきたいと思います。たぶん、批判的なことが多くなるのですが、逆に言えば、こういったことが解消されれば、株価は上がりだすかもしれないという逆説的な意味もあります。
1回目は、電力についてです。
インフラ優良国と思われていた日本が、まさかまさかの電力不足です。東京電力管内と東北電力管内は、15%の節電が決まりました。工場や大口需要家に対して電気事業法で電力使用を制限します。そして、九州電力管内も、15%の節電が決定です。
もちろん、中部電力管内も、綱渡り状態です。
これで、若狭の原発が止まったりしたら、関電も、厳しい状況になります。日本全国電力不足、もしくは、その懸念あり状態なわけです。
では、ここで極端に、電気無しの生活を考えてください。はっきりいって、きわめて困難です。少なくとも、今の生活は維持できません。つまり、電気は、今となっては、空気と同じようなものと思っていいのです。
そもそも、何かするとき、旅行でも、仕事でも、何でもいいですが、「電気は十分か?」なんて、まず、考えませんよね。せいぜい、電気代を節約するために、節電する程度でしょう。
こんな状態から、15%の電気を節電するというか、確実に減らさなければいけないのです。これは、日常生活に制限がかかりますし、工場など企業の生産性を落とします。日本の生産性に大きな問題はないという発言が目立ちますが、果たしてそうなのでしょうか。
株価は、「成長性の鏡」でもあるわけです。この電力不足は、間違いなく成長を抑制します。政府の役割はいくつかあると思いますが、国を成長させることが仕事なのです。今の政府には、この点が、完全に抜け落ちているのです。
エネルギー政策について言えば、今までの、政策がずさんだったのでしょう。それを改めようと、安全・保安院を経産省から分離独立させようとしています。首相がこのことを検討するように指示していますが、私は、これでは、まったく不十分だと思います。
保安院というチェック機能を分離させるのは、当たり前で、そのことをやろうとするのは、確かに、いいことだと思います。しかし、この保安院という組織は、経産省の中にあって、経産省の人が運営している組織なのです。
それが分離独立して、どうなると思いますか。ここが最重要なのですが、組織を分離しただけでは、組織の性格は、変わりません。組織は、人によって構成されます。つまり、人が変わらないと、組織というのは、変わらない性格を持っているのです。これは、会社勤めをしたことのある人は、わかっていただけると思います。
米国に大企業病にかかったGMという会社があります。一度、つぶして、今、再生させていますが、経営陣は総入れ替えでした。同じく米国にシティという大銀行がありますが、政府が、公的資金を入れまくって、何とか救済したのです。
ここも、経営陣は、全部変わっています。このように組織を変えるためには、人を変えなきゃいけないのです。ただ、組織図を変えただけでは、まさに体裁を変えただけで、実質は、なかなか変わらないのです。首相は、ここまで、踏み込まないと、表面を変えても中身が変わらないことになりかねず、根本的な改善になりません。
抜本的に変えるなら、保安院を分離するより、保安院廃止、新しいチェック機能を持った組織を作るくらいすべきです。
ここでは、強権的な指導力を出すところです。保安院にも、経産省にも、責任があるわけですから、思い切ったことが出来るはずです。何と言っても、国民の生命がかかっていることなんです。
首相のリーダーシップというのは、こういうところで発揮されるべきではないでしょうか。
話が脱線しましたが、この電力不足は、結局のところ、政府のエネルギー政策の弱点を指摘しているのです。先ほど、電気は空気のようなものと書きましたが、空気がなくなって、初めてそのありがたみが分かるのも事実です。
今が、その時なのです。成長するためには、電気は欠かせないのです。この電力不足は、成長をどれほど抑制するか、どうすれば、成長の抑制を最小限に抑えられるか、それを考えるのが政府の仕事だと思います。
そのように考えると、すべてを、電力会社に任せておくのも、無責任な気がします。
いったい、何が不安なのか、何が株価の上値を抑えている原因なのか、こういったことを書いていきたいと思います。たぶん、批判的なことが多くなるのですが、逆に言えば、こういったことが解消されれば、株価は上がりだすかもしれないという逆説的な意味もあります。
1回目は、電力についてです。
インフラ優良国と思われていた日本が、まさかまさかの電力不足です。東京電力管内と東北電力管内は、15%の節電が決まりました。工場や大口需要家に対して電気事業法で電力使用を制限します。そして、九州電力管内も、15%の節電が決定です。
もちろん、中部電力管内も、綱渡り状態です。
これで、若狭の原発が止まったりしたら、関電も、厳しい状況になります。日本全国電力不足、もしくは、その懸念あり状態なわけです。
では、ここで極端に、電気無しの生活を考えてください。はっきりいって、きわめて困難です。少なくとも、今の生活は維持できません。つまり、電気は、今となっては、空気と同じようなものと思っていいのです。
そもそも、何かするとき、旅行でも、仕事でも、何でもいいですが、「電気は十分か?」なんて、まず、考えませんよね。せいぜい、電気代を節約するために、節電する程度でしょう。
こんな状態から、15%の電気を節電するというか、確実に減らさなければいけないのです。これは、日常生活に制限がかかりますし、工場など企業の生産性を落とします。日本の生産性に大きな問題はないという発言が目立ちますが、果たしてそうなのでしょうか。
株価は、「成長性の鏡」でもあるわけです。この電力不足は、間違いなく成長を抑制します。政府の役割はいくつかあると思いますが、国を成長させることが仕事なのです。今の政府には、この点が、完全に抜け落ちているのです。
エネルギー政策について言えば、今までの、政策がずさんだったのでしょう。それを改めようと、安全・保安院を経産省から分離独立させようとしています。首相がこのことを検討するように指示していますが、私は、これでは、まったく不十分だと思います。
保安院というチェック機能を分離させるのは、当たり前で、そのことをやろうとするのは、確かに、いいことだと思います。しかし、この保安院という組織は、経産省の中にあって、経産省の人が運営している組織なのです。
それが分離独立して、どうなると思いますか。ここが最重要なのですが、組織を分離しただけでは、組織の性格は、変わりません。組織は、人によって構成されます。つまり、人が変わらないと、組織というのは、変わらない性格を持っているのです。これは、会社勤めをしたことのある人は、わかっていただけると思います。
米国に大企業病にかかったGMという会社があります。一度、つぶして、今、再生させていますが、経営陣は総入れ替えでした。同じく米国にシティという大銀行がありますが、政府が、公的資金を入れまくって、何とか救済したのです。
ここも、経営陣は、全部変わっています。このように組織を変えるためには、人を変えなきゃいけないのです。ただ、組織図を変えただけでは、まさに体裁を変えただけで、実質は、なかなか変わらないのです。首相は、ここまで、踏み込まないと、表面を変えても中身が変わらないことになりかねず、根本的な改善になりません。
抜本的に変えるなら、保安院を分離するより、保安院廃止、新しいチェック機能を持った組織を作るくらいすべきです。
ここでは、強権的な指導力を出すところです。保安院にも、経産省にも、責任があるわけですから、思い切ったことが出来るはずです。何と言っても、国民の生命がかかっていることなんです。
首相のリーダーシップというのは、こういうところで発揮されるべきではないでしょうか。
話が脱線しましたが、この電力不足は、結局のところ、政府のエネルギー政策の弱点を指摘しているのです。先ほど、電気は空気のようなものと書きましたが、空気がなくなって、初めてそのありがたみが分かるのも事実です。
今が、その時なのです。成長するためには、電気は欠かせないのです。この電力不足は、成長をどれほど抑制するか、どうすれば、成長の抑制を最小限に抑えられるか、それを考えるのが政府の仕事だと思います。
そのように考えると、すべてを、電力会社に任せておくのも、無責任な気がします。



