商品市況が、5月になって急落しています。
金も原油も5月2日が高値です。
が、今回の急落のテクニカルな原因は、銀先物の最低証拠金引き上げにあるようです。
4月29日(金)の取引終了後に銀先物の最低証拠金を12,825ドルから14,513ドルへ引き上げました。
その結果、5月2日(月)の銀先物が急落しました。
加えてドル・インデックスは、4月29日以降、73ドルでほとんど横ばい、つまり、今までの下落がようやく止まっているのです。
ドルの下落が止まって、銀先物が急落です。
さらに、5月4日にはWSJがソロス・ファンドが、金と銀の持ち高の大半を過去1ヶ月で売却したと報じています。
おまけは、5月2日のビンラディンの殺害。
これで、商品市況がいっきに調整モードとなったようです。
原油は114.8から106.6へ
金は1577から1503へ
銀は49.5から37.9へ
銀に関して言えば、昨年8月後半から相場が急上昇しているのですが、この5月のような20%以上の急落は初めてです。
重要なので、詳細を書きますと、2010年8月27日に、バーナンキ議長が、ワイオミング州ジャクソンホールで「FOMCは、必要と判断されれば、非伝統的手段を通じて追加の金融緩和策を講じる用意がある」と発言しました。
その時点、つまり、米国のQE2を実質的に言及した時から、銀相場は上がりだし、ここにきて、ようやく、その相場が終わりそうな気配が見られるのです。
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銀という商品は、世間的には、金ほど目立ちませんが、金よりボラティリティが高い通好みの商品でもあります。
QE2がきっかけなのか、中国などの新興国の景気が思ったほどよくないのが原因なのか、商品の中でも投機的な銀の相場の調整は、変化の前触れかもしれません。
記事
- 2011年05月05日 22:19
銀相場の下落−変化の兆候?
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