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オバマさんの広島訪問に思うこと

映画『博士の異常な愛情』(Dr. Strangelove)の中で、カウボーイ姿のアメリカ人の保守強硬派のひとが、核ミサイルを投下しようとして、なかなか投下できず、最後は手動で投下に成功して、いっしょにロデオのように落ちていくシーンがある。

このシーンを見て、私の畏友、哲学者の塩谷賢は、「核爆弾を落とす、ということの意味よりも、目の前の、うまく落とす、という課題を遂行するということだけが、あの男にとってのすべてになってしまったのだ」と評していた。本質を衝いたことを言うなと思った。

核兵器が投下されたら、人類に災厄をもたらすことは当然のことだ。核兵器は非人道的である。どんな国の、どんな指導者も、核の引き金を引く権利も、能力も本来はないはずだ。にもかかわらず、人類は核兵器を手にして長い。

問題は、核兵器に関する、不完全情報だ。どのような悲惨なことがあるのか、それを知らないで、開発し、配備し、それに基づき抑止論を語る人たちがいる。本質的に、起こっているのは、『博士の異常な愛情』のあのシーンと同じことだ。

オバマさんが現職米大統領として初めて広島を訪問されるという。謝罪はしない、ということだが、個人的には、オバマさんは、心の中で謝罪していると思う。これは終わりでなく、始まりであって欲しい。核兵器の惨禍についての情報の偏在が正される長い運動の始まりになって欲しい。

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