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容姿一枚

最近、自分と同じようなハーフに生まれた若い世代の方と接する機会が増えている気がする。

ハーフという定義は、思うに実に変だよな。みんな生まれてくるときは父や母の血統の影響を受け継いで生まれてくるのだから、本来は全員がハーフであるはずだ。世代によってはクォーターなどのいい方もあるけれど、生殖体系的に考えたら父と母の要素を受け取って生まれてくるという存在でしょう。ただ見た目的に「日本人と違う皮膚や髪や目の色」という外見上から「日本人とは違うのではないか」という感覚がもとになって「ハーフ」と呼ばれているのではないかと思う。

ハーフと呼ばずにダブルとかいろいろな呼び方もあるけれど、自分みたいに慣れてしまえばハーフと呼ばれても構わない。呼び方についての根本的な問題は「そう呼んで区別する・区別されている」という差別や蔑視の意識が入り込んだり垣間見えたりすること。しかし、ここでそれを考えるとそもそもからめんどくさい話しになるので、ここでは「そういう差別の意識はない」ものとして、ハーフについてちょっと書いてみてみたい。

玉城の父は米国人、母はウチナーンチュで日本人。一般的に「ハーフ」と呼ばれる分類系の側にいる人間である。一人っ子。国籍日本。

人としてこの世に生を受けたことから考えると、国籍や親権などの法律的な現実問題はあったとしても、生まれた場所や家族関係や育ちの違いなどは人それぞれなので、ハーフだからとかじゃないからとかはその人それぞれの考え方、捉え方次第ではないかと思っている。

生まれる前から生まれた後の人生のスタートは選べないし、生まれた後の人生は、時間の経過やそれに伴う個人の成長や環境の変化などによってどうなるのか予測は難しい。

もし人生のスタートが違うとすれば、家庭や住んでいる地域などの周辺環境によってある程度違いがあるかどうかじゃないかなと考えるくらいだったし今でもやっぱりそう思っている。

だからどう生まれてこようとも、ひとりの人間として、自分がどう生きて生きていきたいのか、それについて折々に考え、その都度の答えみたいなものを、自分の力で探しながら生きてゆけたら、それが生きることの喜びになるのじゃないだろうか。しかも、幸いにして体が健康であれば本来はもうそれだけでも感謝に尽きないと思うし。

ハーフと呼ばれてもこの年になればもう違和感はないけれど、さすがに慣れるまでにはいろいろな体験をしたことは事実だ。それらの体験もまた、生きていく経過の中で活かされていくこともいっぱいあるんじゃないかと受け止めている。

面倒だからと無視を決め何も考えないよりも、いろいろなことを考えてじぶんからひとつひとつ答えを見つけるのは案外悪くない。自分で得た答えは、自分が努力した結果の成果だから、自分の宝物同然だ。心の中にたくさんの宝物を持っていると思うと、その自分にしか見えない宝をもっともっと探して手に入れたい、と自然に前向きになっていける。

その前向きな気持ちがあれば、自分が関わる誰かに対して敵意を持つ必要も悪意を抱く卑屈も遠ざけることができると思う。そうか、これこそ専守防衛・平和外交の原点か!笑 と冗談もいえたりできるし。構えを解いて力を抜けばそれですっかり気分は楽になる。心配しなくても戦う時にはしっかりモードが切り替わるものだから。笑

そうして生きてきたから、たぶんこれからもそうしていくだろう。

それが自分にとって最も楽な生き方だから社会の迷惑になることもないだろう。

ハーフに生まれたみんなが、例えばそうやって、自分だけの見えない宝ものを探していくことが楽しいと思ってくれたら、きっと今以上に輝く自分を発見できると信じている。

最後にエピソードをひとつ。

母子家庭だった玉城は幼い頃、母が住み込みで働かなければならなかった事情から、血の繋がっていない他所の家族の中で養い子として預けられて育った経験がある。とてもいい家族でみんなが本当の家族として接しくれたし、今でも玉城にとっては家族同様の人たちに変わりない。

その家のお母さんが、ハーフだからということで年上にいじめられたりした泣き虫の自分によくこういう話をしてくれた。

「かーぎや、かーどぅやんどー(人の姿は皮一枚でしかないよ=中味はみんな同じ人間なんだよ)」と。「人の容姿なんて、皮一枚の違いさ。泣くことじゃあないよ」と。

今でもその言葉が自分を根本から温かく支えてくれていることをとても誇りに思っている。

「ママが言ってた。人生はチョコレートみたいなもの、だって。食べてみなけりゃ、中に何が入っているのかわかんない、ってね。」~映画 「フォレストガンプ」より~

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