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代議士と呼ばれる国会議員と、呼ばれない国会議員

先月4月末の衆議院本会議で、衆議院の選挙制度について
議員定数を0増6減とする公職選挙法等の改正案が通過しました。

この衆議院議員(私もその一員であるわけですが)、代議士とも呼ばれます。
他方、同じく国会議員である参議院議員については、代議士とは呼ばれません。
つまり、代議士と呼ばれるのは、衆議院議員だけなのです。

その理由は諸説あるようですが、参議院は、ご案内のとおり、
戦前の貴族院の流れを組んでおり、当時、国民を代表して議論する、
つまり代議するのは、国民の投票で選ばれる衆議院議員だから、
というのが元々の由来で、その名残で、今も、衆議院議員だけが
代議士と呼ばれるようです。
党内でも、衆議院議員だけで集まる場合は「代議士会」と呼ばれます。

しかし、時代が変わり、参議院議員も、衆議院議員と同様、国民の投票によって選ばれ、
今やその違いは、選挙区・比例区の大小や選挙の時期、立候補できる年齢などだけです。

 そういう意味で、衆参それぞれの独自性は薄れ、国会を二院に分ける意味も乏しく、
いっそのこと衆参両院を統合してしまえばよい、という意見も少なからずあります。
これを予算削減という理由から推す声も強いです。
もし、そうなれば、国会議員は、皆等しく代議士と呼ばれるようになるでしょう。

もちろん、このような一院制化に反対する意見も根強いです。
参議院は「良識の府」であり、衆議院の暴走を抑える重要な役割があり、
衆議院を通過した法案を、更に参議院で審議する、いわば慎重審議が欠かせない、
という存在理由はいまだに妥当するのだという考え方です。

 ただ、現在の選挙制度や実際の議員の顔ぶれを見渡すと、必ずしも、
参議院の独自性が分かりやすい形で見えてるわけではないと思われます。
もし今後も二院制を維持するのであれば、それぞれの院が独自性を発揮できるように
選挙制度のあり方を工夫することが求められるように思います。

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