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【映画評】アイ・アム・ア・ヒーロー



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花沢健吾による日本が誇るゾンビ漫画の実写版です。

きょう、ゴールデンウィークでにぎわうシネコンにて観てきたのですが、途中、ぼくの真ん前に座っていた家族連れが途中で荷物をまとめて退席していました。途中で逃げ出す人が出る程度には過激な描写といっていいのかもしれません。

原作が未完ですから、どうやって約2時間に落としこむのだろうと思っていましたが、これが中々見事です。人々が次々にゾンビ(=ZQN)化し、無秩序となった日本において、主人公の鈴木英雄が正真正銘のヒーロー…とまではいかないまでも、ヒーロー見習いぐらいにまでなるプロセスを描いています。原作を読んでいると、原作者が英雄=ヒーローの言葉遊びに実はそんなに興味がないように思えてくるのですが、実写版はそこにむしろ焦点を当て直した感があります。

巧みだと思えたのは、英雄が自前の散弾銃を撃つまでをかなり引っ張っているところです。彼は臆病で、銃のむやみな発砲が違法であるとの法律論を盾に中々撃とうとしない。これがかなり観客をやきもきさせます。撃てるやん!いまの撃ってたらもっと楽だったやん!みたいな。

けれど、守るべき者、守りたい者ができたときについに英雄は引き金を引く。それは、彼が法的責任(法律だから守る)の領域から、道義的責任(守りたい者だから守る)の領域に移行したことを意味します。すなわちそれがヒーローなのです。

ただ、改変によってビミョーになっていた部分もあり。例えば、有村架純が演じるあの子が本来はアレになるはずなのに例外的にアレになる部分は、かえっていらなくなってくるし、英雄と彼女のやり取りについては邦画のよくあるダメさが出ていました。かったるかったです。

しかし、それにしても、冒頭で書いたように退出した人が出るぐらいですから。ゴールデンウィークだしゾンビでも観ようかしらという御人にはおすすめの一作です。

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