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憲法改正国民投票はしたいが、改憲のニーズはどうもなさそうだ

憲法改正問題についてそろそろ考えを整理した方がいい時期だと思う。

私は、憲法改正の必要性を認める立場に立っているが、いわゆる改憲派の人たちとは一線を画している。
憲法を変えるにも色々ある。
憲法をより良いものに変えるのなら憲法改正だが、変えた結果悪くなるのだったら憲法改悪である。

変えることが自己目的化してはいけない。
憲法をどう変えるのかが明確になっていない時には、憲法を変えることを急いではならない。

今は、憲法をどう変えるのかという肝腎なことについて国民的な合意が成立していないから、少なくとも今は憲法改正を急ぐ時期ではない。

そんなことを言ったらいつまでも憲法の改正など出来ないではないか、という声が上がるだろうが、そういう方々には、あなた方は憲法をどう変えようとしているのですか、変えるべき条項とその理由を明示すべきでしょう、とお答えすることになる。

国民のコンセンサスがないのに、闇雲に改憲に突っ走るのはよくない。
現行憲法に対してどちらかと言えばマイナスの評価を下している人たちが改憲作業を始めると、大体は改憲作業はマイナスの方向に行ってしまう。

憲法の最高法規性に疑問を呈したり、最高法規範であるべき憲法の規定を軽視したり、時には蔑ろにするような人たちに大事な改憲作業を委ねたくない。

うっかりすると、憲法改正のはずの改憲が憲法改悪になってしまう。

もっとも、憲法改正か憲法改悪かの評価は、評価する人の立ち位置、立場によって変わり得るから、国民の間で激しい政治的な対立がある時は、一方にとっての憲法改正が相手方にとっての憲法改悪になってしまうこともある。

革命の時はいざしらず、今の日本はそういう状態にはない。
平時における改憲は、改憲手続きの前に国民の間に憲法改正について一定の国民的合意が成立していることが必須の条件である。

いつかは憲法の改正を実現したいが、今ではない。
いつかは憲法改正国民投票をしてみたいが、今ではない。

これが、現時点での私の考えである。

憲法改正のために長らく運動されてこられた方々にはさぞご不満な事態だろうが、憲法の改正は今どうしてもやらなければならないような喫緊の政治課題ではない、と言わざるを得ない。

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