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- 2011年05月08日 10:05
浜岡原発停止で石油需要どうなる?
政府が中部電力に浜岡原子力発電所の停止要請を出したことで、同原発は全面停止になりそうです。
一方、日本原子力発電の敦賀2号機は燃料漏れのおそれがあるとして点検のため昨日停止しました。
その他、福島の事故を受けて定期検査期間を延長している原子炉もいくつかあります。
現在日本には54基の営業用原子炉がありますが、うち11基が震災で停止して19基が定期検査中、4基が臨時に点検停止ということで、稼動可能なのは20基のみということになります。
20基の発電能力は合わせて1,841万kwで、全体の38%に過ぎません。
3月の東日本大震災の後も、北海道電力の泊3号機や関西電力の大飯1号機は定期検査を終えて予定通り運転を再開しています。
しかし、今回特に問題の起こっていない浜岡原発を止めることによって、他の定期検査中の老朽原発や検査中に問題の見つかった原子炉で、地元の反対など運転再開への障害が発生する可能性も生じています。
先に東京電力による原発停止を受けた火力発電燃料の調達増加について考察し、追加の重油・原油調達は多くても12万b/d程度と予測をしましたが、その時は被災しなかった電力会社の活動は例年通りとの前提で計算しています。
(参考記事)
日本全国で稼動可能な原子炉が20基しかないと仮定すると、また事情は違ってきますね。
ただ、現在稼動中の原子炉もいずれ定期検査を迎えますし、点検中の原子炉のうち比較的新しくて問題の生じていなし原子炉は運転再開が可能かもしれません。
そうしたことを考慮しても、2011年度の原発設備利用率が50%を超えるのは困難と思われます。
下の表は、通年での原発の稼動率が40%となった場合の大雑把な試算です。(クリックで大きくなります)
リンク先を見る
石炭火力も太平洋沿岸の発電所が大きな被害を受けているため、電力10社による2011年度のLNG火力と石油火力への需要は前年に比べて800億kWh程度増加するものと思われます。
震災以降カタールが年間で400万トン、インドネシアも同100万トン程度のLNGを日本に追加供給することになっていますし、ロシアからの追加供給やスポット調達も可能でしょうから、LNGの追加調達量は年間で500〜1,000万トンに上るものと見られます。
それらから推測するに、重・原油を合わせた石油の消費量は前年より日量6万〜20万バレル増加に止まると考えられます。
一方、経済産業省の発表によると3月の日本の原油処理量は前年比11.4%減となり、前年同期から日量43万バレル減っています。
たとえ発電用の石油需要が日量20万バレル増えたとしても、産業活動の落ち込み分を埋めきれないのでしょうね。
また、電力供給力不足を懸念した節電が、東電や東北電力だけでなく日本全国で電力需要を下げる可能性もありますから、実際の火力発電需要は表の想定より小さいかもしれません。
ところで、日本が輸入するLNGの価格は日本の原油輸入通関価格を基に算定しているため、原油相場の動きに遅れて連動します。
そのため、原油相場の上昇局面では石油燃料よりLNGが割安ですが、原油相場が下げ続けると石油に価格優位性が生じます。
原油相場が下げ基調となれば、電力会社はLNGより石油燃料を使うようになるかもしれませんね。
一方、日本原子力発電の敦賀2号機は燃料漏れのおそれがあるとして点検のため昨日停止しました。
その他、福島の事故を受けて定期検査期間を延長している原子炉もいくつかあります。
現在日本には54基の営業用原子炉がありますが、うち11基が震災で停止して19基が定期検査中、4基が臨時に点検停止ということで、稼動可能なのは20基のみということになります。
20基の発電能力は合わせて1,841万kwで、全体の38%に過ぎません。
3月の東日本大震災の後も、北海道電力の泊3号機や関西電力の大飯1号機は定期検査を終えて予定通り運転を再開しています。
しかし、今回特に問題の起こっていない浜岡原発を止めることによって、他の定期検査中の老朽原発や検査中に問題の見つかった原子炉で、地元の反対など運転再開への障害が発生する可能性も生じています。
先に東京電力による原発停止を受けた火力発電燃料の調達増加について考察し、追加の重油・原油調達は多くても12万b/d程度と予測をしましたが、その時は被災しなかった電力会社の活動は例年通りとの前提で計算しています。
(参考記事)
日本全国で稼動可能な原子炉が20基しかないと仮定すると、また事情は違ってきますね。
ただ、現在稼動中の原子炉もいずれ定期検査を迎えますし、点検中の原子炉のうち比較的新しくて問題の生じていなし原子炉は運転再開が可能かもしれません。
そうしたことを考慮しても、2011年度の原発設備利用率が50%を超えるのは困難と思われます。
下の表は、通年での原発の稼動率が40%となった場合の大雑把な試算です。(クリックで大きくなります)
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石炭火力も太平洋沿岸の発電所が大きな被害を受けているため、電力10社による2011年度のLNG火力と石油火力への需要は前年に比べて800億kWh程度増加するものと思われます。
震災以降カタールが年間で400万トン、インドネシアも同100万トン程度のLNGを日本に追加供給することになっていますし、ロシアからの追加供給やスポット調達も可能でしょうから、LNGの追加調達量は年間で500〜1,000万トンに上るものと見られます。
それらから推測するに、重・原油を合わせた石油の消費量は前年より日量6万〜20万バレル増加に止まると考えられます。
一方、経済産業省の発表によると3月の日本の原油処理量は前年比11.4%減となり、前年同期から日量43万バレル減っています。
たとえ発電用の石油需要が日量20万バレル増えたとしても、産業活動の落ち込み分を埋めきれないのでしょうね。
また、電力供給力不足を懸念した節電が、東電や東北電力だけでなく日本全国で電力需要を下げる可能性もありますから、実際の火力発電需要は表の想定より小さいかもしれません。
ところで、日本が輸入するLNGの価格は日本の原油輸入通関価格を基に算定しているため、原油相場の動きに遅れて連動します。
そのため、原油相場の上昇局面では石油燃料よりLNGが割安ですが、原油相場が下げ続けると石油に価格優位性が生じます。
原油相場が下げ基調となれば、電力会社はLNGより石油燃料を使うようになるかもしれませんね。



