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  • Sozen
  • 2011年05月01日 12:47

予想以上に減る電力需要

電気事業連合会によると、3月の電力10社による電力販売実績は722億kWhで前年比1.4%減と15か月振りに前年水準を下回りました。

東日本大震災の影響で東北電力の販売電力量が前年比14.0%、東京電力は同5.9%減少したことが響いていますが、その他8社の合計も前年比3.3%増に止まっています。

【画像】

2010年度通年の販売電力量は10社合計で前年比5.6%増、東北と東京を除く8社合計では6.2%増ですから、震災の被害を受けていない地域でも3月の電力需要の伸びが鈍化していることをうかがわせます。

経済産業省が発表した我が国の3月の鉱工業生産指数も前年比12.9%減と、16か月振りの前年比マイナスとなっていましたね。

東京電力が日々公表している電力使用状況の累計では、4月の同社管内での電力需要は一段と低下して前年比14.6%減少の見通しです。電事連も、4月の全国の電力販売量は3月を上回る対前年比減となるとしています。

一方、石油連盟の週報で4月中の発電用の低硫黄C重油の供給量の推移を見ると、原子力発電所の停止を受けた石油火力発電所の稼働率上昇に向け、震災前の水準に比べて大きく供給量を引き上げていることが判ります。

なお、震災の影響で石油連盟は3月後半の統計データを集計することができず、その期間の週報も発表されていません。

【画像】

低硫黄C重油の在庫や供給から推計した国内出荷量は、震災前には週間で6〜7万klと日量バレル換算で大体6万b/d前後でしたが、4月後半には20万b/dを超えていますね。

ちなみに、昨年4月の電力10社による重油の調達量は約6万8千b/dでした。

震災後の出荷の増加量は日量13〜14万バレルというところでしょうか。ただし、この増加分はすぐに消費されているわけではないようです。

生産量と純輸入量を合わせた数値は出荷量を大幅に上回っており、石油元売のC重油在庫がどんどん積み上がっていることが判ります。

上述のように電力需要の落ちている電力会社でも重油消費量は増えているとは思えず、石油元売とともに夏場の電力需要期に向けた重油の在庫積みを行っているのでしょう。

最も石油消費量の増えている東京電力の場合、4月中の電力供給量はおよそ208億kWhと見込まれ、LNG火力や水力のほか他社からの支援などを合わせても尚不足した供給量、つまり石油火力に頼る分は20億kWh程度だったと推定されます。

重油と原油を合わせて45万klくらいを消費したといったところでしょうか。東電の年間の石油燃料消費量は500万klくらいですから、それ程多いという印象は受けませんね。

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