記事

【イエレンさんのお悩み】

今週は日本とアメリカで金融政策を決める会合が相次ぎます。米FRBが26日と27日、日銀が27日と28日。

FRBの結果が出るのは日本時間の28日(木)の午前3時です。利上げがさらに遠のいたと受け止められれば、円高ドル安が進みかねず、日銀の黒田総裁の悩みが深まりそう(>_<)

画像を見る

(すべてFTより)

会合を前にFTがYellen caution signals rates staying on hold( FRBイエレン議長、慎重な姿勢で政策金利据え置きを示唆)を掲載。

FRBは去年12月に歴史的なゼロ金利政策と決別して利上げに踏み切りました。いまは追加利上げの時期が注目ですが、今週は政策金利を据え置くというのが大方の見方です。焦点は 2つ。

▼12月の利上げの前は毎回ありながら、ことし1月と 3月の声明から消えた以下の文章が復活するかどうか。

The Committee sees the risks to the outlook for both economic activity and labor market as balanced あるいは nearly balanced(経済活動と労働市場の見通しの上下のリスクはバランスしている/ほぼバランスしている)

▼世界経済と金融市場の動きについて前回3月は「リスク」と表現したが、この表現を和らげるか。

くっくく。

こういう細か~いとこを確認するのは楽しいですね(*^^*)

なお、日本時間の28日(木)の22:30には、アメリカのことし1月から 3月のGDPも公表され、ぱっとしない数字が予想されています。

アメリカの金融政策についてのFTの記事はざっくりこんな感じです(全文の翻訳ではありません)。

画像を見る

2016年のアメリカ経済の冴えないスタート、低い物価上昇率の見通しが出ていることから今週、金融政策を決める FRBは、政策金利を据え置くだろう。

イエレン議長は、金融政策の正常化(利上げ)には、超慎重な姿勢(ultra-cautious approach)をとると主張している。

FRBの公開市場委員会(FOMC)が前回3月に開催された時に比べれば、金融市場ははるかに楽観的な雰囲気に包まれ、企業の採用も堅調だ。にもかかわらず、アメリカの経済成長と物価上昇率は弱く、海外リスクに依然として懸念を持っている理事もいる。

画像を見る

リスクとしては、6月23日に予定されているイギリスのEU離脱の有無を問う国民投票がある。 FRBの次のFOMCは 6月14日と15日で、それからほどないタイミングである。仮にそれまでに金融市場がふらふらし出したら、FRBの利上げを遅らせるよう求める声が強まるだろう。

イエレン議長は約10年ぶりの利上げに去年 12月、踏み切った。その後、次の一手は慎重に進めたいと言ってきた。DS EconomicsのDiane Swonkは、FOMCが終わったあと(日本時間28日曜日に午前3時)に出てくる声明では、6月の利上げの余地を残しつつ、言質を与えるようなことはしないだろうと予想する。

画像を見る

FRBは、2つの派に分かれている。

▼物価が一気に上昇しかねないことから、これ以上利上げを待つのは危険だという積極派

▼時期尚早に追加利上げに踏みければ、再び利下げという Uターンに追い込まれることを心配する慎重派

後者の代表格がイエレン議長である。

画像を見る

Swonk氏は「今回の会合に向けて、明確なコンセンサスがあるように見受けられない。交響曲ではなく、不協和音に近い(it is more dissonance than a symphony) 」と言う。

慎重派は2016年に入ってからアメリカの経済指標が弱いことを懸念する。第 1四半期の経済成長率は0.8%にとどまる見通しで、第2四半期も1.2%程度しか見込まれていない。物価についても1.5%程度(コア指数)まで下がりそうで、FRBが目標としている 2%にほど遠い。

一方で、企業の採用活動を見ると、毎月、新たに20万人増えていて、力強い。FOMCのメンバーでもあるカンザスシティ地区連銀のEsther George総裁は、 3月の会合で利上げを求めて「据え置き」に反対したほか、クリーブランド地区連銀の Loretta Mester総裁も追加利上げを待つことにリスクがあると主張した。

投資家は、6月の会合に向けたヒントを得ようと 27日(日本時間の28日午前3時)に発表されるFOMCの声明の一言一句を精査するだろう。

画像を見る

焦点は、アメリカ経済のリスクについて「バランスしている」という表現を復活させるかどうか。過去2回の会合でFRBは、海外経済の不透明さを背景にこの表現を削除した。

仮に今回の会合で、この表現を復活させ、リスクがバランスしている、あるいはほぼバランスしているとすれば、 6月の追加利上げに傾いていることを意味する。

もうひとつの焦点は、FRBの声明に「世界経済と金融市場の状況は引き続きリスクがある (global economic and financial developments continue to pose risks)」というくだり。最近の株式市場の持ち直しや、中国経済をめぐって以前ほど不安の声が聞かれないことを背景に、この表現が和らぐかどうかだ。

6月14日と15日の次のFOMCは、23日のイギリスの国民投票のわずか 1週間前。金融市場に大きな影響を与えるイベント(=英国民投票)の直前にアメリカが政策金利を動かすことは有害だと主張する投資家がいる。

画像を見る

その一方で、セントルイス地区連銀のJames Bullard総裁らFRB高官の中にはこの見方を拒絶する向きもある。とは言え、その次のFOMCは7月26日と27日なので、イギリスの国民投票ゆえに政策判断を遅らせたとしても、ちょっと延期したことにしかならない。

あわせて読みたい

「金融緩和」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    給付金効果はあったが見えぬだけ

    自由人

  2. 2

    日本における次世代の目玉産業は

    ヒロ

  3. 3

    ロンブー淳 TVに抱く気持ち悪さ

    文春オンライン

  4. 4

    橋下氏 任命拒否の教授らに苦言

    橋下徹

  5. 5

    岡村結婚の裏に涙のエレベーター

    文春オンライン

  6. 6

    大阪の幻想 維新が得する都構想

    猪野 亨

  7. 7

    NHKと国民の関係性は「強制」に

    PRESIDENT Online

  8. 8

    ネットゲームに求められる人間力

    シロクマ(はてなid;p_shirokuma)

  9. 9

    官僚へ負担どっち? 野党議員反論

    BLOGOS しらべる部

  10. 10

    謎解きを許さぬ三島由紀夫の意思

    内田樹

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。