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ハンセン病特別法廷に対する最高裁の謝罪

昨日、最高裁は、ハンセン病患者の裁判が「特別法廷」(隔離された療養所などに設置)で行われていた問題に関する調査報告書を発表し、偏見や差別の助長につながるものになったこと、患者の人格と尊厳を傷つけるものであったことに謝意を示しました。

最高裁が司法手続上の判断の誤りについて謝罪するのは極めて異例とのことですが、有識者から指摘のあった「法の下の平等」や「裁判の公開原則」に違反するという点については認めていません。

日本では、1931年に「らい(癩)予防法」が制定され、強制隔離によるハンセン病根絶が進められました。ところが、在宅の方も含めた全患者が強制的に療養所へ入所させられたことによって、伝染力が強い不治の病であるという間違った考えが広がる結果となります。偏見によって、入所者の結婚条件として不妊手術を課し、子どもをもつことを許さない等、非人道的な行いがなされました。

そのような差別は、1948年の優生保護法、1953年のらい予防法によって増幅されてしまいます。患者は働くことを禁止され、療養所に入った後は外出も認められず、本人だけでなく、その家族の結婚や就職等、ハンセン病を理由に至る所で不利益な取扱いが行われました。そのことによってどれほどの苦しみや悲しみを受けたのか、考えると胸が痛みます。そして、それは1966年に同予防法が廃止されるまで続けられました。

政府と国会が、内閣総理大臣の談話及び衆参両院の決議によって謝罪したのが2001年。それから15年経ち、ようやく最高裁が、ハンセン病患者の裁判を隔離された特別法廷で行ったことが不合理な差別で違法だったとしてお詫びの声明を出したのです。

正直言って、あまりにも遅きに失した感は否めません。また、昨日出された報告書は、違憲性まで認めるものではなく、個々の裁判まで踏み込んだものでもないため、特別法廷で裁かれて実際に不利益をうけた方々の名誉を回復したとはいえません。
(一人ひとりを深く傷つけたのに、全体に向かってお詫びをするようなものです)

事務総局が個別事件の当否までの調査することは裁判の独立を害するおそれがあるとのことですが、そうであれば個々の再審請求において真摯な対応をして頂きたいと思います。
差別的な審理で誤った判決が言い渡されたとして、再審・裁判のやり直しを目指して活動を続けられている事件もあります。

ハンセン病に対して行われたような不当な差別は、我々一人ひとりが人権や公平さを重んじていなければ、また繰り返されてしまうおそれがあります。このような間違いを二度と起こさないよう、全国民がハンセン病特別法廷のことをしっかりと記憶に残す必要があります。

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