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日銀審議委員に政井氏、政府が提示 マイナス金利を評価

[東京 19日 ロイター] - 政府は19日、日銀審議委員候補に政井貴子・新生銀行執行役員金融調査部長(51)を充てる国会同意人事案を衆参両院に提示した。任期は5年間。6月29日に任期を迎える石田浩二審議委員の後任となる。

政井氏は2月に行ったロイターとのインタビューで、日銀が導入したマイナス金利政策に一定の理解を示している。

国会同意人事は衆参両院それぞれの同意が必要だが、両院で与党が多数を占めている現状では、政府案が可決される可能性が大きい。各党は人事案への賛否について、これから対応を協議する。

政井氏は、トロントドミニオン銀行で資本市場部アソシエイトディレクター、クレディアグリコル銀行で金融商品営業部部長を務めた。2007年5月に入行した新生銀行ではキャピタルマーケッツ部部長、市場営業部部長などを歴任するなど外国為替を中心に市場部門に精通している。13年4月に同行執行役員に就任した。

ロイターが2月9日に行ったインタビューで政井氏は、日銀が1月29日の金融政策決定会合で導入を決めたマイナス金利政策について「一定程度の円安の効果があった。短期的には成功だったと思う」と評価。

マイナス金利の導入決定直後に市場は株高・円安で反応したものの、その後は世界経済の不透明感の強まりなどを背景に株安・円高が進行した。この点に関しては、追加緩和をしなければ「株価もドル/円<JPY=EBS>もさらに不安心理が増幅していた可能性がある。もっと円高基調になっていたと思う」としている。

また、対ドルで110円を超えるような円高が定着するような展開になれば、日本経済の見通しを下方修正せざるを得ず、来年4月に予定されている消費税率引き上げや追加財政出動の是非などさまざまな問題に発展する可能性があると指摘。

市場心理が急速に悲観に傾く中、通貨の動きが過剰に歪むような状況になれば、政府による為替市場介入も選択肢との見方を示している。

日銀審議委員は、日銀の最高意思決定機関である政策委員会のメンバーで、同委員会は総裁1人、副総裁2人、審議委員6人の計9人で構成されている。年8回定例開催する金融政策決定会合では、当面の金融政策運営の方針などを決める。

3月末に唯一の女性審議委員だった白井さゆり氏が退任し、後任に桜井真氏が就任。政井氏が就任すれば、女性審議委員が復活する。一方、三井住友銀行出身の石田審議委員の退任で、これまで慣例となっていたメガバンク出身者が不在となる。

*内容を追加します。

(伊藤純夫 編集:内田慎一)

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