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一人勝ちの反動に苦しむユニクロ、V字回復への戦略は

JPモルガン証券 シニアアナリスト 村田大

日本の主要上場小売業全体の業績の見通しは相対的に悪くない。内需中心の業態で、足元で懸念されている円高、原油安、株安、中国経済失速などの影響を外需系業種に比べ、受けづらいためだ。

しかし、その中でもユニクロ、GUなどを展開するファーストリテイリング(以下、ファストリ)は苦戦中で、見通しも楽観視しづらいと見ている。2015年9~11月期連結決算(国際会計基準)で純利益は480億円と前年同期比30%減。暖冬による冬物商品の不振が原因だが、それだけではない。ファストリは14年までは衣料専門店では一人勝ちに近い状態だった。ファッショントレンドが、ユニクロが強いカジュアル・ベーシックだったことや、14年の消費増税などで、低価格商品志向が強まったことなどが主な要因だ。

これが、15年に潮目が変わった。

カジュアル・ベーシックへの需要が鈍化し、消費者の嗜好がファッション性・新鮮味のあるトレンド商品に移りつつある。さらに、同社の為替決済レートが徐々に円安になり、仕入れコスト増で、強みのコストパフォーマンスも陰りを見せた。海外事業も北米は赤字継続で、稼ぎ頭の東アジアは暖冬で苦戦している。

1月半ば以降の気温低下で、冬物商品の販売はやや改善したが、ここからのV字回復は容易ではないと予想する。前年までの好調で、春の終わりまでは売り上げ・利益のハードルが高い。施策としては、トレンド性・話題性のある新基軸商品の打ち出しと、コア商品のさらなる改良とアピールが必須だろう。ファストリのコア商品の販売数は、数千万単位とケタ違い。その強化も重要だ。

EC事業も、ネット通販で購入した商品をコンビニの店頭で受け取れるようにし、有明の新物流センターを稼働させるなど、改革を開始。北米でも大都市圏への集中と同時に、ECも強化拡充していく方針だ。

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