- 2016年04月15日 18:03
【4月13日の国会】国会で語られた震災復興の現状と課題
3/3風化と風評という2つの「風」
自由民主党・愛知議員:
発災から5年経過して、震災の風化が残念ながら進んできてしまっていると思うんですが、復興庁として、この風化対策、どのような対策をしているのかお伺いしたいと思います。
長島復興副大臣:
お答えをさせていただきます。震災から5年が経過し、風化と風評という2つの「風」との戦いがあります。震災5年の節目として、内外の注目が集まるこの機会を捉えて、情報発信を強化していくことが必要だと考えております。風化への対策として、具体的には本年6月を東北復興月間とし、この期間を中心に被災地内外で、復興関連イベントを実施させていただきます。また、伊勢志摩サミット及び関連会合を活用して、国際的な情報発信を強化して参ります。また、これまでの復興の進捗や復興関連イベントなどの情報を集約して発信するウェブサイトも立ち上げさせていただいたところであります。また、これまでも、国営追悼・祈念施設の設置、震災遺構の保存への支援などの取り組みを行っております。
さらに私を含めた副大臣、政務官も頻繁に被災地を訪れさせていただき、総理や高木大臣においても度々被災地を訪れさせていただいているところです。被災地への訪問が、ある意味伝わることによって、被災地の姿が、風化対策につながっていくのではないかということも受け止めながら、今後も被災地の訪問を続けて参りたいというふうに考えます。
復興・創生期間は、これまでのハード中心からソフト面を含めた多様なきめ細やかな取り組みが必要となり、これには国民の皆様の幅広いご理解と、ボランティア、NPO、企業など多様な主体による支援が欠かせません。震災から5年となる本年を機に、今一度、被災地に思いを寄せていただくとともに、ぜひとも被災地に足を運んでいただきたいということを、様々な機会を捉えて、お願いをして参りたいと思っております。
自由民主党・愛知議員:
ありがとうございます。大臣、副大臣、また政務官の皆さん、頑張っておられると思いますし、国民の皆さんの理解がないとこの復興というのは成し遂げられないと思っておりますので、ぜひ継続的に、積極的に広報等々、努めていっていただきたいと思います。
(中略)
風化についてしっかり取り組まなくてはいけないんですが、先ほど副大臣から風評についても一言ありましたが、実はまだまだ色々誤解がある点も、少しずつその誤解を解いていかなければいけないと思いますけれども、現状なんですが、観光、これについてまだまだダメージが残っていると思います。特に、被災地、大きく考えて東北全体について伺いたかったんですが、外国人観光客が大変増えておる、ところが東北にはなかなか来てないじゃないかと言われておりますが、その現状認識をまず伺いたいと思います。
加藤観光庁観光地域振興部長:
お答えを申し上げます。ご指摘の通り、今日本に対して訪日外国人旅行者数、昨年は過去最高の1974万人に達するなど急増しておりますけども、東北地方では、延べ宿泊者数について見ますと、昨年ようやく震災前の水準を回復したに過ぎないという状況にございます。これはご指摘の通り、風評被害等が影響しているものと考えております。
自由民主党・愛知議員:
ありがとうございます。改めて今後どのような対応をしていく予定なのか、お伺いしたいと思います。
加藤観光庁観光地域振興部長:
お答え申し上げます。こうした状況を踏まえまして、今年を東北復興元年として、東北の観光復興にさらに力を入れて取り組み、2020年には東北6県の外国人宿泊者数を、昨年の3倍の152万人泊にして参りたいというふうに考えてございます。このため、具体的な取り組みといたしまして、今後5年間で海外の旅行会社、メディアなどを2000人規模で東北に招く。そして、日本初の世界を対象としたデスティネーションキャンペーンとして東北プロモーションを実施する。加えまして、今年度の予算につきまして、東北の観光復興に関しまして、地域からの発案に基づいて実施する新たな交付金制度を設けたところでございます。こうしたものを通じまして、観光庁として、復興庁など関係省庁等、あるいは自治体との連携を強化して、東北の観光復興に取り組んで参りたいと考えてございます。
自由民主党・愛知議員:
ありがとうございます。ぜひ頑張って結果を出していただきたいと思います。
(以下略)
この後、愛知議員は被災地に修学旅行を誘致することを提案し、質疑を終えた。
(参議院インターネット中継より)
愛知議員が述べたように、震災から5年が経った今でも138709人の方が仮設住宅暮らしを余儀なくされているという現状は、復興がまだ終わっていないということを端的に示しているように思う。他の議員から指摘があったように、原発の処理や財源の確保等、まだまだ多くの課題が残されているが、復興に関しては与野党協力して議論を尽くし、着実に実行に移していただきたい。



