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GPIF5兆円損失、情報開示せよ 4/14参厚労委 確定拠出法案で質問

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○福島みずほ君 いや、これ、国家公務員の人が、OBが、OBG聞いたらショック受けますよ。
 地方公務員共済年金の二〇一五年度運用実績は、第一・四半期がプラス五千七百四十七億円、第二・四半期がマイナス一兆五千二百八億円、第三・四半期がプラス五千二百八十六億円、つまりマイナス四千百七十五億円で、かなりの乱高下で極めて不安定な年金運用です。いかがでしょうか。

○政府参考人(北崎秀一君) 地共済の二〇一五年度の運用実績につきましては、先生御指摘のとおりの数字となってございます。
 私どもも、国共済と同様、年金積立金の運用は市場の動向によっては短期的に損失が生ずることもありますけれど、過度にとらわれることなく、長期的な観点から安全かつ効率的な運用に努めていくことが重要であると考えているところであります。
 以上です。

○福島みずほ君 私立学校教職員共済年金の二〇一五年度運用実績は、第一・四半期がプラス六百二十七億円、第二・四半期がマイナス千六百六億円、第三・四半期がプラス六百九億円となっています。これまたかなりの乱高下で不安定な年金運用になっていますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(杉野剛君) 私学事業団の二〇一五年度の運用実績につきましては、先生御指摘のとおりでございます。
 私学事業団におきましても、年金積立金の運用に当たりましては、まずは安全かつ効率的な運用を行い、その結果、必要な年金給付を確保するということが重要でありますけれども、それは長期的な観点から対応すべき課題であると考えているところでございます。

○福島みずほ君 国家公務員、地方公務員、学校の先生たちのOBGの人たちは、この乱高下聞いたらやっぱりショックを受けるというか、長期に見れば大丈夫と言われるけれども、年金財政が本当に大丈夫かと。
 この運用について、今日それぞれ回答していただきましたが、やっぱりこれは私は基本ポートフォリオ見直しは失敗だったんじゃないかと思います。失敗じゃないと大臣がおっしゃるんだったら出せばいいじゃないですか、失敗じゃないって。失敗じゃないというのが参議院選挙後だというから、超怪しいというか、もう信じられないというふうに思っているわけです。
 GPIFの運用実績でも巨額の損失が見込まれる中で、本法案の一連の改正により国民の老後所得をリスクにさらすだけではないでしょうか。これでは、年金は一階から三階まで総ばくち状態ではないでしょうか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 何度も申し上げますけれども、株式は一つの手段としてポートフォリオとして選ばれているわけでありますので、それに代わるということであれば、どういう組合せのポートフォリオで行くのが、先ほど申し上げたような年金の長期の運用として間違いなく確保しないといけない利回りというものを確保できるのかということを是非御提案をいただいて、我々に勉強させていただけたら有り難いと、こう思うわけでございまして、私どもは資産運用はあくまでも長期的な観点から安全かつ効率的に最大限の努力をしてやるという、それは経済情勢を前提にするわけです、デフレ時代のときと今は全く違うわけでございますので。
 元々、安倍内閣がスタートしたときは、株式市場は一万円ぐらいでありました。今は大体一万六千円台でありまして、そこから見ても時代は随分、経済状況は変わったわけですから、そういう中でどういうふうな組合せかということでポートフォリオを組ませていただいたわけであります。
 したがって、今回、一階、二階部分のことについては今御指摘のようなばくちでは決してありませんし、それから三階建ての、今回御提起申し上げております確定拠出型の年金制度についても、しっかりと投資教育もしながら、そして労使の話合いも大事にしながら、そして何よりも一人一人にお選びをいただくということを大事にしながら運用をしていただくような商品をそろえていただくようなことになっているわけでありますし、これは、自助、共助、公助の組合せでもって人生設計をしっかりと自ら組んでいただくという大事な手だての一つだと思っておりますので、三階までばくち状態だのようなことは全く当たっていないというふうに思います。

○福島みずほ君 アベノミクスが破綻をしたら、これもっとがたがたになりますよね。それから、株がなぜ上がったか。もちろんいろんな理由はあると思いますが、一つは株に大量に投入したからではないですか。これは循環していますよね。そして、やっぱり株はハイリターンの場合もあるけれどハイリスクの場合がある。だから、今日も来ていただきましたが、乱高下をしているわけです。ですから、私はやっぱりこのポートフォリオの見直しは失敗だったというふうに思います。
 繰り返しますが、失敗ではないというんだったら出してくださいよ。出せばいいじゃないですか、参議院選挙前に。私がやった基本的ポートフォリオの見直しは大成功でしたと出せばいいじゃないですか。何で出さないのか、本当にそう思います。
 公的年金では、老後の生活ができない高齢者が急増しております。老後に向けた継続的な自助努力の支援、結果として資産運用の活性化につながるという政府の政策は国民の納得が得られるんでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいまの御指摘は、この法案の目的に関わる御質問だと思います。
 この法案は、先ほどから申し上げておりますように、ライフコースとか働き方の多様化が進む中で企業年金の普及拡大を図る、そして老後に向けた継続的な自助努力を支援するということでございまして、当然、資産運用の活性化というものを目的とするものではないわけでございます。
 今回の改正案の中には中小企業も取り組みやすいような様々な施策を入れさせていただいておりますし、それからまた、個人型の加入につきましても加入可能範囲の拡大をいたしております。その中では、対象となる専業主婦等の方々は、簡単なアンケート調査でも三割以上の方々が加入したいという御意向を示されていることから、これは国民の意向に沿った老後所得確保の支援、こういった取組であるというふうに考えております。

○福島みずほ君 本法案は、確定拠出年金における元本確保型商品の提供義務規定を削除することとしております。中小企業の多くは労働組合がなく、労使協議において労働者の意見が十分に反映されず、元本確保型商品の提供が確約される保証はありません。加入者はより高いリスクにさらされるのではないでしょうか。

○政府参考人(鈴木俊彦君) 確定拠出年金におきます運用商品でございますけれども、これ今回、元本確保型商品の義務規定を削除いたしました。商品の性格から申しまして、元本確保型の商品でございましても物価上昇等のリスクは当然あるわけでございまして、基本的にはリスク・リターン特性の異なる商品を組み合わせて提供する、それによって分散投資を通じて加入者の年金水準の確保にも資することとなる、これが基本でございまして、こうした考え方から、今般、元本確保型商品の提供義務を見直すとともに、その点につきまして、商品の選定、提示、これについて労使の判断に委ねる、こういうことにしたわけでございます。
 その中で、今御指摘ございましたように、労働組合のない事業所の場合、従業員による投票などによりまして過半数代表者を選出する、こういった仕組みでございます。この仕組みの中で、中小企業でありましても労働者の意見が十分にきちんと反映させる仕組みでなければなりません。そのために、労使による判断を尊重しながら加入者の意思を反映させる代表者の選出、これが適切になされているかどうか、これにつきましては、先ほど来御答弁申し上げているように、きちんと証拠の把握をいたしまして、必要に応じて指導監督もしてまいりたいというふうに考えております。

○福島みずほ君 今回のは確定拠出年金を拡大し、国民の資産で株価のつり上げを中心に景気対策を推進するのではないかというふうに思っております。
 厚生労働省には是非、七月二十九と言わず、確定日を早めて、私たちの政策は成功している、基本的ポートフォリオは大成功だったという成果を早く情報開示してくださるよう強く求めます。
 以上で終わります。

【反対討論】
○福島みずほ君 福島みずほです。
 私は、社会民主党・護憲連合を代表して、確定拠出年金法等の一部を改正する法律案について反対の討論をいたします。
 昨年十一月に発表された一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策には、企業年金、個人年金の普及拡大や公的年金の改革を進め、公私を通じた年金水準の確保を図ると記されています。また、二〇一四年の日本再興戦略改訂には、国民の自助努力促進の観点から、確定拠出年金制度全体の運用資産選択の改善が記されています。
 本法案に反対する第一の理由は、このように公的年金の給付削減を前提として、国民の自助努力、自己責任によって年金の三階部分を増やし、老齢期の所得の確保を国民に押し付ける内容だからです。
 国民年金法の第一条は、国民年金が日本国憲法第二十五条生存権の保障の理念に基づいて、老齢や障害などの場合に国民生活の安定を図ることを目的にしています。政府は、まずこの理念に基づいて公的年金の保障に努力をするべきです。
 二〇一四年度からの消費税増税の影響で年金は実質減少しています。また、昨年度はマクロ経済スライドが初めて発動されました。その上、デフレ下のマクロ経済スライドの適用、支給開始年齢の引上げが検討されています。
 このような状況で、確定拠出年金の拡大による老後に向けた継続的な自助努力の支援という政府の説明は納得を得られないものです。
 第二の理由は、中小企業対象の簡易型確定拠出年金制度の創設、個人型確定拠出年金の加入対象者拡大により、拠出金、つまり国民の資産を活用して株価の引上げなど、金融資本市場の活性化に利用しようとしていることです。限界が見えつつあるアベノミクスの一環であり、誰のための政策か疑問を持たざるを得ません。
また、第三号被保険者、いわゆる専業主婦や厚生年金が適用されない短時間労働者について個人型確定拠出年金の加入を認めることについても納得がいきません。政府は、女性の活躍を推進するというのであれば、まず、短時間労働者の公的年金保険の適用拡大を積極的に進めるべきです。
 第三の理由は、確定拠出年金における元本確保型商品の提供義務規定を削除していることです。
 元本確保型商品の提供が確約される保障がなくては加入者はより高いリスクにさらされかねません。賃金の水準で年金給付の水準が決まります。雇用の安定と最低賃金の抜本的な引上げは急務です。
 私的保険の拡大で繕うのではなく、土台となる普遍的な社会保障と最低生活保障の仕組みが必要だということを強く申し上げ、私の反対討論を終わります。

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