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企業決算の開示内容の合理化、株主総会分散化を=金融審部会

[東京 13日 ロイター] - 開示制度をテーマに議論してきた金融審議会(首相の諮問機関)の作業部会(座長=神田秀樹・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は13日、決算短信の記載内容の整理や株主総会の日程柔軟化のための施策を盛り込んだ報告書を大筋で了承した。

金商法や会社法に関する府省令や東証による上場企業への要請事項を見直し、投資家と上場企業の建設的な対話を促す。

報告書は、決算短信、有価証券報告書、事業報告書といった「制度開示」の整理・合理化の必要性に言及。決算短信に記載するよう取引所が求める事項は、サマリー情報、業績概要、連結財務諸表など速報性が求められている項目に限定するよう要請した。

適時開示ルールなども踏まえ、投資者の判断を誤らせるおそれがない場合には、短信の開示の際には連結財務諸表を開示せず、開示が可能になった段階で公表することも容認するとした。

また、報告書では決算短信の公表前には会計士監査が必要ないことを「あらためて明確にすべき」とも記された。

株主総会に関しては、開催日の分散化や有価証券報告書の総会前提出を促すため、有報などの「大株主の状況」の記載時点を決算日から議決権行使基準日に変更することが盛り込まれた。

現在の会社法では、株主は議決権行使基準日から3カ月以内でないと議決権を行使できない。3月決算企業は決算日を議決権行使基準日に設定することが慣例となっており、株主総会が6月に集中する傾向にある。3月決算企業が7月に株主総会を開催する場合には、議決権行使基準日を決算日から後ろ倒しする必要がある。

一方、現行制度では大株主の状況は決算日のものを記載するよう定められており、7月に株主総会を開催する場合には、企業は決算日と議決権行使基準日の双方で株主を確定しなくてはならず、事務手続きが増加する可能性が指摘されていた。

今回の報告書では、上場企業が公表前の内部情報を特定の第三者に提供することを禁じる「フェア・ディスクロージャー・ルール」の導入について「具体的に検討する必要がある」と明記した。金融庁は早期に欧米の事例や実務の状況の調査に着手する。

(和田崇彦)

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