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衆参同日選挙 自民が圧勝

今年の政治を予測しているわけではない。過去をふり返ってみたい。

 当時、大平総理が選挙中に倒れて亡くなられたという事は、幼心に鮮明に覚えている。その次の次にあたる中曽根総理のインパクトが強いだけに、急逝されたこと以外に印象がない総理であったが、改めて大平元総理の経歴や辿ってこられた歩みを見てみると、少し見るだけでも大変興味深い。

 そのうちの一つの事象が衆参同日選挙。当時の野党連合?社公民(日本社会党・公明党・民社党)による内閣不信任決議案に対して、ゴタゴタの自民党内では反主流派が欠席。不信任決議が可決されてしまったことを受けて、大平総理が衆議院を解散。ハプニング解散と呼ばれる解散劇によって、史上初の衆参同日選挙が実施されることとなる。
 現職総理の急逝に、自民党は大きな支援を受ける。結果として、大勝利を収めることになるのだ。そして、自民党の基盤も結果として強固になり、長期中曽根内閣へと道ができていく流れとなるようだ。

 冒頭のタイトルは、当時の選挙の映像がみれるNHKアーカイブスから拝借したもの。
【衆参同日選挙 自民が圧勝】

 興味深いのは、大平総理時代に対米協調路線の道筋ができたという話。そして、環太平洋連帯構想なるものが外交面で提唱されていたという事。実りとしては、中曽根内閣においてということになるのかもしれないが、大平内閣において礎ができていたものと思われる。

 実は、この衆参同日選挙の前の衆議院選挙では、自民党が過半数を割り込む大敗をしている。内政において、増税(今で言う消費税の導入の検討)発言があったという。当時は、国の借金が100兆円。税制を考え直さなければ日本という国が持たないと言われての増税の検討であったのだろう。今や、国の借金は1000兆円を超える。あの時の危機感とは何だったのだろうかと思う。

 増税など誰もが求めるものではない。しかしながら、長期的な持続可能性を考えるのであれば、現実と向き合う対応を真摯に国民に示すのも政治の役目であると考える。大敗して混乱を招いたとはいえ、大変勇敢な行動であったのではないかと推察する。
 「量入制出」「量出制入」という言葉がある。確かに、「入るを量りて出ずるを制す」の精神は尊い。当然、ムダをなくしてもいかねばならない。しかしながら、必要なものは必要なのである。とりわけ、公にとっては。であるならば、「量出制入」で必要に応じて入るもの(税及び借金)を調整することも財政の重要な役割と言わねばならない。

 少し聞きかじりから深い興味がフツフツと沸いてくる。大平正芳という人が日本の舵取りをしていた頃の状況を、今一度じっくり見つめ直して、今と未来を考えたい。

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