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- 2016年04月13日 10:54
誤診したことはないという医者にまともな医者は多分少ない
辛坊さんの新しい番組途中から見ました。まああんなものでしょう。(がん治療名医の予防法とは?直撃コロシアムズバッとTVで紹介!)
そして医者への謝礼について、大学の先生(弁護士)の方が書かれている記事がヤフーに出ていました。(がんの「名医」たちの情けないほどの倫理観のなさ)まあ名医に対する倫理観は、名弁護士に対するそれと同じように個人ごとで異なりますし、袖の下と言うからいやらしさが倍増しますが、お歳暮、お中元などの意味合いも含めて現実的な対応はそう簡単ではありません。正直私も頂いたことも返したこともあります。ただ当たり前ですがそれで診療を変えることはありませんし、もちろん基本要求したことは一度もありません。
さて50人の名医に質問をしていくわけですが、それよりも選ばれているメンバー50人の中に大学、がんセンタークラスの先生が7人というのは少しどうかな。確かにそこから開業された名医なんだろうけど少し気にはなりました。
質問は十二指腸がんを検診で見つけた辛坊さんらしいまずまずな内容です。私の回答も提示します。以下解説。
△がん検診あまり意味がない? 5/50
意味があるが効率的ではないものや、生存に有意差が出ない、つまり学問的には意味がないものなどが混在しています。今もいろいろ模索されています。
△バリウム検査はあまり効かない?42/50
内視鏡の方が有効な場合が多いです。ただバリウムの方が有効な癌がありますし、内視鏡もバリウムも施行者によって少し差が出てしまいます。
◯正しいと思われているがんの知識で実は間違っているものがある?42/50
その通りです。時代は変わります。
◯自分ががんになったら診てもらいたい医師がいる?33/50
これは診てもらいたくない医師がいるとしたら50/50確実かも。群馬大の事例も含め知れば知るほど施行者に差はどうしてもあります。
◯有名人や社会的地位の高い人を優遇することがある?22/50
今はある大学ではお金を取ることで正々堂々優遇しています。ホリエモンの時もそうすればよかったのかも。(大学病院の予約制度 実質すぐには診てもらえない ホリエモン節いいな)また大臣なんかが来た時、基本事務が対応して優先された経験はあります。
◯患者から袖の下をもらったことがある?46/50
前述
◯誤診をしたことがある人?36/50
後述
◯余命宣告は半分カンである?25/50
以前のブログ記事(米国の安楽死問題 医者の余命宣告はそんなに当たらない)それでも余命一月以内の確率はかなり高いですし、1週間以内は90%ぐらいになりますが。
◯治療をした結果、寿命が短くなることがある?44/50
これも以前のブログ記事(高齢者抗がん剤治療 多発性骨髄腫を例に)だから短くならないように血液内科医、腫瘍医は頑張っています。治療しないことでのいい人生も模索してます。
さあ、ツイッターでも流しましたが医師の誤診。どうしてもあります。
その中で誤診という定義をどこにおくかによってこの36/50が出たのだと思いますが、本当にこれっぽちも誤診したことがないという医師は、神様かヤブと思います。
ここで大事なことは誤診の定義です。鑑別診断を挙げた状態で第1候補としていた診断が外れたを「誤診」とすれば50/50になるでしょう。ただ「誤診」をしても大事なことはその後重篤な有害事象を引き起こさずちゃんと軟着陸させることです。 それは誤診ではないのかもしれませんが、対応をdelayさせたことは事実ですのでどう評価するかです。私は誤診をこう捉えていますし、もっともっと早く診断できるよう努力し続けています。
ただ医師はこのデータなら学問的にこの診断に至ったことは仕方ないと考えていると、最終的に「誤診」とは判断しないかもしれません。白い巨塔の早期がんの肺転移も今まで報告がなかったのだから仕方ないという財前教授の言葉はここから出てきますし、HIVの安部先生の無罪もそうなります。いわゆる不可抗力です。
ここ数年の間、90%以上の普通の医師が診断できる疾患を見誤ったというのを(誤診)とすると、36/50はもっと少なく、限りなく0になるでしょう。もう一度書きますが人間は失敗します。それをいかに大事にさせないかが大事です。
そして気になったのは乳がん自然治癒の患者の紹介。その時流したツイッターです。
そして医者への謝礼について、大学の先生(弁護士)の方が書かれている記事がヤフーに出ていました。(がんの「名医」たちの情けないほどの倫理観のなさ)まあ名医に対する倫理観は、名弁護士に対するそれと同じように個人ごとで異なりますし、袖の下と言うからいやらしさが倍増しますが、お歳暮、お中元などの意味合いも含めて現実的な対応はそう簡単ではありません。正直私も頂いたことも返したこともあります。ただ当たり前ですがそれで診療を変えることはありませんし、もちろん基本要求したことは一度もありません。
さて50人の名医に質問をしていくわけですが、それよりも選ばれているメンバー50人の中に大学、がんセンタークラスの先生が7人というのは少しどうかな。確かにそこから開業された名医なんだろうけど少し気にはなりました。
質問は十二指腸がんを検診で見つけた辛坊さんらしいまずまずな内容です。私の回答も提示します。以下解説。
△がん検診あまり意味がない? 5/50
意味があるが効率的ではないものや、生存に有意差が出ない、つまり学問的には意味がないものなどが混在しています。今もいろいろ模索されています。
△バリウム検査はあまり効かない?42/50
内視鏡の方が有効な場合が多いです。ただバリウムの方が有効な癌がありますし、内視鏡もバリウムも施行者によって少し差が出てしまいます。
◯正しいと思われているがんの知識で実は間違っているものがある?42/50
その通りです。時代は変わります。
◯自分ががんになったら診てもらいたい医師がいる?33/50
これは診てもらいたくない医師がいるとしたら50/50確実かも。群馬大の事例も含め知れば知るほど施行者に差はどうしてもあります。
◯有名人や社会的地位の高い人を優遇することがある?22/50
今はある大学ではお金を取ることで正々堂々優遇しています。ホリエモンの時もそうすればよかったのかも。(大学病院の予約制度 実質すぐには診てもらえない ホリエモン節いいな)また大臣なんかが来た時、基本事務が対応して優先された経験はあります。
◯患者から袖の下をもらったことがある?46/50
前述
◯誤診をしたことがある人?36/50
後述
◯余命宣告は半分カンである?25/50
以前のブログ記事(米国の安楽死問題 医者の余命宣告はそんなに当たらない)それでも余命一月以内の確率はかなり高いですし、1週間以内は90%ぐらいになりますが。
◯治療をした結果、寿命が短くなることがある?44/50
これも以前のブログ記事(高齢者抗がん剤治療 多発性骨髄腫を例に)だから短くならないように血液内科医、腫瘍医は頑張っています。治療しないことでのいい人生も模索してます。
さあ、ツイッターでも流しましたが医師の誤診。どうしてもあります。
その中で誤診という定義をどこにおくかによってこの36/50が出たのだと思いますが、本当にこれっぽちも誤診したことがないという医師は、神様かヤブと思います。
ここで大事なことは誤診の定義です。鑑別診断を挙げた状態で第1候補としていた診断が外れたを「誤診」とすれば50/50になるでしょう。ただ「誤診」をしても大事なことはその後重篤な有害事象を引き起こさずちゃんと軟着陸させることです。 それは誤診ではないのかもしれませんが、対応をdelayさせたことは事実ですのでどう評価するかです。私は誤診をこう捉えていますし、もっともっと早く診断できるよう努力し続けています。
ただ医師はこのデータなら学問的にこの診断に至ったことは仕方ないと考えていると、最終的に「誤診」とは判断しないかもしれません。白い巨塔の早期がんの肺転移も今まで報告がなかったのだから仕方ないという財前教授の言葉はここから出てきますし、HIVの安部先生の無罪もそうなります。いわゆる不可抗力です。
ここ数年の間、90%以上の普通の医師が診断できる疾患を見誤ったというのを(誤診)とすると、36/50はもっと少なく、限りなく0になるでしょう。もう一度書きますが人間は失敗します。それをいかに大事にさせないかが大事です。
そして気になったのは乳がん自然治癒の患者の紹介。その時流したツイッターです。
この自然に治る悪性新生物、また別の機会に書きたいと思います。基本腫瘍免疫と腫瘍の問題です。辛坊さんどちらかというと近藤さん信じているのかな。乳がんで余命2年
— 中村 幸嗣 (@yukitsugu1963) 2016年4月11日
治療せず16年
表面に出てくるまで大きくなり、呼吸苦が出るほど状態の悪化
そこからの復活
おそらく炎症から免疫的に腫瘍が安定、消失したのだろう
でもそれは狙ってできない#直撃コロシアム