記事
- 2016年04月13日 07:15
パナマ文書、何が問題か。大企業叩きの材料?
2/2合法的節税は、プレーヤーに大きく文句を言うような話ではない
無数にある制度を調べ、その中で自分にとって一番有利なものを利用するという節税方法自体はそう大きく批判されるべきものではないでしょう。個人レベルでは、ふるさと納税はかなりあくどい節税システムを作ったものだと思っているのですが、そういう制度である以上はある程度あきらめるしかありません。
スポーツの世界でもプレーヤーがルールを利用することでゲームがつまらなくなることもあります
例えば、サッカーの世界ではゴールキーパーへのバックパスがそうでした。自陣でボールを取られそうになるとゴールキーパーまでボールを戻してゴールキーパーがキャッチ。そして、また味方選手に渡して取られそうになるとゴールキーパーに戻して………このせいで90分のうちの多くの時間をゴールキーパーがボールを持っているという状況でした。
ここで「ボールをゴールキーパーに戻すチームが悪い」と言いたい気持ちも分かりますが、そうではなくそういうルールにしているのが悪いと考えるのが筋でしょう。(バックパスをゴールキーパーがキャッチすることが禁止されました)
本題に戻って……
節税についても、その節税がおかしいというのであれば、ルールメーカーに言うのが本来の筋です。
では、パナマ文書の問題点はどこにあるのか
タックスヘイブン利用の税逃れを批判していた人がやっていた一つはこのケースです。イギリスのキャメロン首相が当てはまります。キャメロン首相はこれまでタックスヘイブンを利用した税逃れを行う企業などに対して批判的な態度を取っていました。しかし、そう言いながら自分もタックスヘイブン利用の”税逃れ”による恩恵を受けていたというのですから、批判されても仕方ありません。利益誘導できる立場でタックスヘイブンを利用していたもう一つはこのケースです。アイスランドのグンロイグソン首相(辞任)が該当しそうです。グンロイグソン首相は、タックスヘイブン経由で自国の銀行の債券を数億円分買っていたということです。
それを公表せず、首相としてその銀行の債務処理に携わっていたというのですから、自身の資産に対して有利なように対処しようとしていたと見られても仕方ありません。
大企業がその力によって自分に有利なようにビジネスを進めようとしているケースがあるのは分かります。競争優位な立場を利用しての下請けいじめなどはいけません。
しかし、それと共通ルールの節税スキームを使う話は別物です。安易な感情的な大企業叩きに使われるのは非常に怖い。



