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姦通罪を復活させるべきではないでしょうか?

早いもので2016年も3ヶ月が経ってしまいましたが。今年は年初から芸能界のスキャンダルが、それもネット上をも一色に染めるような一大スキャンダルが何発もあり、先週もとにかく明るい人がやられていました。

ところで、ぼくは思うのですが、不倫ってそこまで悪いことなのでしょうか。人を殺すとか誰かのお金を奪うといったものではない。つきつめれば男女が愛しあうことであります。本来そのエネルギーはまったくもって、否定されるべきものではない。

しかし、それがいったん婚姻関係の外でのものだとすると、人は烈火のごとく怒り狂いだすのです。民事上の不貞行為であることもわかります。配偶者への裏切りであることもわかります。けれど、だからといって連日連夜、ガミガミガミガミ言われ続けられるような所業なのでしょうか。このあたり、ぼくと世間とではだいぶ隔たりがあるように思えます。

もちろん、その怒りには背景があるのでしょう。自分が配偶者に不倫をされたり、親に不倫をされたりといった個人的な事情。あるいは人の性事情を「報道」という形で覗き見できる特権でもあります。以前書いたように「みなし公人」とはメディアがその私生活を暴く口実をつくることであります。

あるいは、不倫したくてもできない人がやっかみから怒っているだけかもしれません。ためしに、まわりを見てみてください。あなたのまわりで現に不倫している人が、今回のベッキーや乙武さんに目くじらを立ててているでしょうか?……そりゃまあ、自分がやってるだけに叩きにくい面もあるやもしれませんが。


しかし、そこにどんな理由があったとしても、他人の不倫にとやかく言う筋合いは誰にもない。「怒る資格」があるのは浮気された側の配偶者と、そしてその子どもです。市井の人間にできることは、呆れることまでです。でも怒ることではない。


不倫に対する怒りはしかし、どうにもなりません。なぜならそれは犯罪ではないからです。犯罪にならないだけに、その怒りだけがグツグツ煮立っている状態です。連日メディアは不倫をとりあげますが、彼らは世間に合わせ鏡ですから。世間の耳目が集まるから他人の不倫を報じ続けるのです。主導権はメディアの受け手にあります。


ですから、記事のタイトルにあるように姦通罪を復活させるべきではないか、というのです。不倫は法律違反で、罰せられるとする。そしてもし姦通罪復活となれば、かえって人々は不倫に対して寛容になるやもしれません。刑事罰が課されたならば、そこで終了だからです。ここまで不倫に対して国民的に怒りが共有されるのであれば、もしかしたら法案が通るかもしれません。

姦通罪だなんて「イエ制度」があったころの話(今も完全に根絶したとはいえないまでも)で前近代的だ、と批判されるかもしれませんが、それは、不倫に対する怒りが前近代的だからにほかなりません。


ここまでは半分冗談だとしても(そして半ば呆れながら半分本気)、どちらにせよ、不倫に対して世間が寛容になるべきです。

家庭の外にぽこぽこ子どもを作るというのはいただけないですが、ある程度の「例外」は見過ごされるべきでしょう。そもそも人の家庭の事情なんて千差万別なんだと理解すること。親の敵のように不倫をする人を叩きまくらないこと。そうあるべきなのです。


けれど、これは現実的にいって難しそうです。おそらく不倫を叩くことを人生の至上命令にしている人がいるのでしょう。不倫は絶対悪で、何人も許されないという思想の方を転向させるのは並大抵の努力ではできません。

ということで、より現実的なプランBを。それは、結婚が恐ろしい制度であることを周知させることです。「ゼクシィ」を代表とする各種関連産業が結婚に関しての華やかでぱぱぱぱーんなイメージを構築していますが、果たして本当にそうでしょうか。結婚は言い換えれば「この人以外とセックスしないと決めること」の別名です。

もちろん結婚の幸せな側面を否定するつもりは毛頭ありません。もう一生の相手は配偶者だけでいい、という方も当然いるでしょう。でも中にはそうでない人もいる。そういう人が誤って結婚という選択をしないよう、「この人以外とセックスしないと決めること」という厳格な制度であることを周知させるべきなのです。


世の中には不倫以外に論じられるべきことが山ほどあります。本来なら、その日、国内で人が死ぬような事件事故が一つでもあったならば、政治で動きが一つでもあったならば、不倫に優先して報じられるべきであるし、論じられるべきなのです。不倫のプライオリティは最下層であるべきなのです。

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