記事

トルコ・イスラエル関係(大使の追放)

若干前のことになりますが、イスタンブールを出たガザ封鎖突破の「人道援助船」マルマラ号が椅イスラエルの海軍特殊部隊にガザ行を阻止され、その過程でトルコ人9名、トルコ系米人1名の人権活動家が殺された事件がありました。
この事件後トルコはイスラエルに謝罪と補償を求め(これに対してはイスラエルの中でも、トルコに配慮すべしとの意見とイスラエルは謝罪する必要がないとの意見があった模様です)、本件に関する国連の報告所が発表される前までに、謝罪をするように求めていました。
この点に関して、国連報告書の内容がリークされたことを受けて、トルコ外相は2日イスラエルの駐トルコ大使を追放(すべての記事はこの表現を使っていますが、正確には退去を要請したということでしょう)し(大使は7日までには退去の予定の由)、両国関係は2等書記官レベル(こちらも正式には臨時代理大使レベルということになります)にとどめられ、両国間の軍事協力協定はすべて凍結されると発表したとのことです。
また同外相は、この措置はトルコのイスラエルに対する対抗措置の第1歩であるとも述べたとのことです。
同外相は、今後の対応として、イスラエルのガザ閉鎖は国際法上無効であり、トルコとしては地中海の航行の自由を確保するために国際法廷を検討することおよびマルマラ号の被害者の家族を支援するためにあらゆる必要な措置をとることを上げた(前段は国際司法裁判所、後の方は国際刑事裁判所、または国内裁判所を念頭に置いているように思えますが、特段の説明はありません)。

この事件は中東のメディアがいずれも大きく取り上げていますが、以上は基本的に2日付のtoday's zaman netの記事によったものです。
これに対して、イスラエル紙は首相府の高官はイスラエルとしてはトルコ人の死亡は遺憾だが、イスラエルとして殺人を狙ったものではなく、コマンド部隊は正当防衛であったので、謝罪するつもりはないと語ったと報じています。
また同じくイスラエル紙は、トルコはイスラエルに対して法的措置をとると警告したと報じるとともに、国連報告書は指揮官の名前は特定しているが、その他の隊員の名前は特定されておらず、司法手続きにさらされるのは指揮官だけであろうとも報じています。

他方リークされた報告書は、イスラエルのガザ閉鎖は国際法的に合法だが、コマンド部隊の行動には行き過ぎがあったとの趣旨とのことですが、この報告書に関して、トルコ大統領はトルコから見ればこの報告書は、全く無効であると述べたとのことです。

とりあえずの報道は以上の通りですが、本件に関連してイスラエル・トルコ関係には今後いろいろの動きがあるものと思われ、それが中東の諸問題とも関連して(特に9月の国連総会でのパレスチナ問題)種々の影響が出てくるものと思われますが、取り敢えず。

http://www.todayszaman.com/news-255625-turkey-downgrades-diplomatic-ties-with-israel-after-un-report-leak.html
http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/turkey-vows-to-take-legal-action-against-israelis-involved-in-gaza-flotilla-raid-1.382267
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/8F7E5FA0-6F0F-4ED6-BE98-68B68B5A1CCF.htm?GoogleStatID=1

トピックス

議論福島第一原発処理水の海洋放出は許容できるリスクか?

ランキング

  1. 1

    田原氏「菅首相は地雷を踏んだ」

    田原総一朗

  2. 2

    北野武 死の「理由」憶測に持論

    NEWSポストセブン

  3. 3

    ひろゆき氏が日本の日付管理評価

    西村博之/ひろゆき

  4. 4

    東京五輪中止の噂に組織委真っ青

    WEDGE Infinity

  5. 5

    ヒトの善意で生物が死滅する恐れ

    fujipon

  6. 6

    白昼堂々万引きも放置? 米の現状

    後藤文俊

  7. 7

    デジタル化の加速で高齢者に懸念

    船田元

  8. 8

    大阪都構想 橋下氏が悪目立ちか

    早川忠孝

  9. 9

    岡村隆史の結婚でNHKは一安心?

    渡邉裕二

  10. 10

    日本を利用し中国に媚売る文政権

    PRESIDENT Online

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。