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IoT普及に向けた条件とは

IoT(Internet of Things / モノのインターネット)という言葉を、よく耳にするようになりましたよね。それこそ、新聞にも「IoT」の活字が躍ってない日はないほどですよね。

ただ、その割には、IoTの中身はよくわかりません。モノのインターネットといいますが、その範囲はとても広く、いったいIoTで何かできるのかは、見えにくいのではないでしょうか。

IoTは、いくつかの種類に分けられます。一つは、市場に出回っている商品と、メーカーをつなぐものです。
自動車であれば、バッテリー残量、走行履歴などの情報を集め、データを次の開発に生かすことができます。
コマツの建機の遠隔監視システム「KOMTRAX(コムトラックス)」は、このシステム全体を商品にしています。つまり、無人運転する複数の建機の位置、稼働時間、異常などの情報を、本部で一元管理するシステムです。

また、メーカーと顧客をつなぐものでもあります。マーケティングの分野ですよ。商品の開発のあり方が変わりますね。
例えば、冷蔵庫であれば、中身の食材情報を得ることでさまざまなマーケティングにいかせます。顧客のニーズをネット経由で得ることが可能になるのです。
モノとモノも、つながります。例えば、工場の生産ライン上にある機器間をつなぎ、遠隔で作業の最適制御や効率化を図る。あるいは、部品の一つひとつにタグをつけ、ジャストインタイムの在庫管理をする。また、トレーサビリティに利用する。
さらに、部品と、それを組み立てる機器をつなぎ、自動で、しかるべき場所に部品を組み付けることもできます。

IoT活用は、「インダストリー4.0」として、第四次産業革命ともいわれています。その発祥の地は、ドイツです。なかでも注目企業の一つが、ボッシュですよね。

ボッシュは、日本での知名度はそれほど高くありませんが、自動車や家電の部品に加え、冷蔵庫や洗濯機など家電の完成品、それらを組み立てる産業機器まで手掛けます。
さらに、IoTに欠かせないセンサーも強い。自動車の自動運転や家電に搭載されるセンサーをつくっているんですね。スマホを傾けると自動で画面が横に切り替わりますよね。ボッシュは、あのセンサーのトップシェアを誇るんですね。
すでにボッシュは、ドイツの「インダストリー4.0」を担う主要プレーヤーの位置づけです。

もちろん、日本の製造業もIoTを取り入れ、日本版「インダストリー4.0」に向けた取り組みは、三菱電機の「スマート工場」とか、オムロンの「止まらない工場」など、多くの企業で行われています。

ただし、独「インダストリー4.0」と、米「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム」が手を組み、企画の標準化に動き始めています。各国、政府主導のプロジェクトになっていて、日本が主導権を握るのは簡単ではありません。

IoTの普及に向けて、大切なのは、各社、独自性を担保しつつ、協調することです。
IoTでつながることによる自社の技術や情報の流出を恐れ、何もかもクローズしていては、前に進みません。
オープンにする領域を定め、国や業種をこえて協調していくことが、IoT、ひいては「インダストリー4.0」を普及させるための条件といえるでしょう。

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