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<若者を基軸とした経済対策勉強会>(第1回:3月16日)

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16日から、自分がが座長となり、「若者を起点とした経済対策に関する勉強会」をスタート。
第一回はTeach for Japanの松田悠介代表にお越し頂きました。従来の企業・団体目線でなく、「社会に・地域に貢献・恩返しを」と社会的起業などに挑戦する若者の挑戦をサポートする政策を研究していきます。

要旨は以下のとおりです。


<若者を基軸とした経済対策勉強会>(第1回:3月16日)

村井:定刻となりましたので、「若者を基軸とした経済対策勉強会」の発足及び第1回会合を開催いたします。今日は松田悠介Teach for Japan代表理事のプレゼンテーションの後、質疑応答等をしたいと思います。加藤勝信大臣が12時45分頃おいでになり、本会の趣旨等をご説明いだたきますが、まず、座長に就任をされた木原誠二さんのご挨拶です。(拍手)

木原:こんにちは。皆様には、急なお呼びかけでしたが、ご承諾いただいてありがとうございます。実はこの会は、加藤大臣からの、若者を中心とした景気対策、若者発の新しい経済作りという点をインフォーマルに考え、提言をしてほしいという要請で発足しました。大臣との話の中で感じている要点を3つほど申し上げます。

1つは、政府・自民党などが経済政策を考えるとき、どうしても、企業あるいは地域、業界といった組織、ある種の組織的まとまりに主眼を置いて考えがちなので、そうではなくて、個人や世代という切り口で考えてようと、特に今回は若者発の視点を持とうということです。

2点目は、その際、世代的な社会政策、例えば子育て支援、働き方支援といったことではなく、むしろ若者の起業や新しいことへのチャレンジをどう支援していくかを考えたい。特にその中で、ソーシャルアントレプレナーシップ、社会貢献型の起業に着目し、規制改革、必要な資金の調達、ネットワーキングといったところを少し考えてみようということです。

3点目は、お金の問題です。富裕な高齢者から若い世代へのお金を移転ということで、教育費、住宅などさまざまな贈与の仕組みができつつありますが、これらはいずれも家族内だけの縦の移動です。これを、家族から親戚、隣の家族、地域、そして国全体で、高齢世代から若者世代で資金を移転させ、若い世代がそれをもとに社会貢献型の起業ができるのではないかと。

これらの3つのことを中心にしつつも、決してこれに限るものではありません。ぜひ多くのことを勉強し、それをもとに検討していきたいと思います。

本日は、講師として松田さんをお招きしていますが、実際の活動をなさっている方のお話を伺いたいということで、ご快諾いただきました。本日のお話の内容は、後日概要版をつくって配布させていただく予定ですので、皆様各自、SNS等で拡散していただければ幸いです。フィードバックも期待されるところです。そのような感じでよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)

村井:ありがとうございました。それでは早速ですが、Teach for Japanの松田悠介さんのお話を伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

松田:よろしくお願いいたします。Teach for Japanの松田です。先週お話がありまして、ただ、村井(英樹)さんからの呼びかけならばぜひということで調整させていただきました。村井さんとはハーバードでご一緒させていただき、6、7年の付き合いになります。

私は大学卒業後、体育の教員をしていました。その後教育委員会を経てハーバードの大学院に留学をし、帰国後はPwCというコンサルティングファーム勤務後、2010年の7月にTeach for Japanを起業しました。さまざまな会議体で教育政策の提言のお手伝いをさせていただいております。

私どもTeach for Japanとしては、起業マインドを持った子供たちを増やすことの重要性を感じております。本会のテーマ、若者を基軸とした経済対策ということですが、私個人としては、起業家を育てていくことは非常に重要だと思います。同時に、経済対策ですが、若者世代の厳しい就労状況についても考えなければなりません。一口に起業といっても、雇用の創出につながるものはごく一部ですので、施策的にはトップ層に限ったものになるでしょうか。大多数の方は、起業以前にまずは就労・自立が重点課題となっています。したがいまして、私自身の経験も交え、起業の事例をご紹介しつつ、大多数の若者の就労についてお話ししたいと思っています。

私は年間、難関大学の大勢の優秀な学生と接していますが、その中で、どんどん若いうちからチャレンジしていってほしいなと感じています。ある意味、学生時代のチャレンジならば、リスクを伴わないといっても過言ではありません。仮に失敗しても、次のチャンスも得やすいですし、企業の人事担当の方とお話しすると、そうしたチャレンジ精神のある学生さんは、人材として歓迎されるようです。ですので、学生時代から積極的にチャレンジできるプラットフォームをつくりたいという思いがあります。

では、具体的にはどのようなプラットフォームをつくるべきか。これは教育の世界でも同じですが、「I want(したい)」と「I can(できる)」の状態をつくるということが重要です。願望や展望と、自分はそれができるのだという自信がそろったとき、初めて起業に踏み出すことになるでしょう。しかし、多くの学生さんとお会いしても、この2つが整っているのは、非常に限られた状態というのが現実です。

また、「したい」と「できる」がそろったとしても、若さゆえにスタートアップのための資金、あるいは経験値などのリソースは不足しているのもまた現実です。そこをいかに応援していけるかが重要な鍵となります。

私も起業を考えたとき、自分の持ち出し資金は200万円。教員経験とコンサルでも1年勤務というスキルしかありませんでした。しかし、起業のための中間支援団体があり、内閣府からの予算もついていたので、ここからスタートできたのです。スキルの不足も、さまざまな企業の経営者が団体のメンバーとして在籍なさっており、物心両面で若者の起業をサポートしてくれます。そうしたサポートを受けられたおかげで起業できました。例えば起業家支援を20年ほど前から実施している、いわば草分け的存在ETIC.(エティック)は、学生のインターンシップなども盛んにやっています。

起業の話はここひとまず置き、そもそも職に就いて働くことも難しい若者の支援についてお話ししましょう。

まず、経済的な問題があります。学力と、それに伴う高校や大学の進学に大きな影響のある大問題です。現在、貧困状態にある子供が16%、つまりは6~7人に1人いるという話を聞いたことがあるでしょう。1学年120万人とすると、そのうち18万人ぐらいの子供たちが貧困状態ということです。これを放置すれば、生産性低下や公的扶助の必要性等で、経済的損失は2兆9,000億円、社会保障コストは1兆1,000万円も増加すると言われています。

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