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「謝罪のようなもの」が溢れてる。

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前から思っていて、ここに来て本当によくわからないのが「謝罪」というものの正体だ。

今年は年初から週刊誌発のスキャンダルが連発されていて、その後には「謝罪」というものがおこなわれる。

グーグルで「謝罪」と入れて驚くのは、そのニュースの多さだ。別にニュース検索をしているのではない。一応ログアウトしてから普通に検索すると、3月28日午後だと乙武氏と白鵬の謝罪が目立つ。

しかし、本当の「謝罪」といえないような発言を、とりあえず「謝罪」と言っているようにも思う。

謝罪、という言葉には読んだとおりに「罪」の文字がある。何かを報じられたりして、それに対してリアクションした時点で「謝罪」というニュースになる。いわば、自らが何かをいったことで「罪」が後付けされるような感じもして、それが何だかしっくりこない。

そもそも謝罪は、自らの罪や過ちを認めて、それを被害者や関係者に謝るという行動だろう。日常的に「ごめんなさい」「申し訳ない」というのは、そういった時に使われる。

ただし、この手のスキャンダルの後の“謝罪”は少々色合いが異なる。

まず、罪や過ちというのがハッキリしていないことがある。相撲で「立ち合いに変わる」というのは、罪や過ちというより、世間が「好ましくない」と思う行動だろう。

不倫の場合は、まあ罪と言ってもいいだろうが、今度は謝る相手が問題だ。家族の中で済ませればいいのに、世間に向けて謝り、かつ家族が謝れば強烈な違和感がある。

つまり、いまメディアに溢れている“謝罪”というのは、「まあ何か言わねばおさまらんし」という中での、敢えていえば「反省的挨拶」というようなものじゃないだろうか。横綱の一言などはまさにそんな感じだし、SMAPもそれに近いだろう。ただし「生謝罪」という言葉が、後からの印象を決定づけた。

ちなみにショーンKの行為は、明らかに謝罪の対象だと思う。詐称について「別に迷惑をかけてない」みたいに思う人がいるようだが、会社でばれた際には懲戒免職になることもある。別に経歴偏重とかではなく、「嘘をつく」というのは人の良心の根本にかかわる罪だからだ。

そして、ここに来て米マイクロソフトが人工知能Tayの差別発言を謝罪したというニュースが、「謝罪戦線」の中に入ってきた。

実はそうした中で「北朝鮮が韓国に対して“謝罪”なければ軍事行動」というニュースがひっそりと入っている。(3/26)立会いや不倫の話よりも、もっと影響力のある“謝罪”が世の中にはたくさんあるだろう。

罪や過ちがあれば、そこに謝罪がある。しかし、誰に謝るべきかも曖昧なままに発せられた言葉を、「謝罪」と報じて、世間には「謝罪のようなもの」が溢れている。少なくても、そうした「謝罪モドキ」は誰も幸せにしてないと思うんだけど。

この妙な感覚はうまく表現できないのだが、雨上がりに見たことのないキノコがニョキニョキとあちこちに生えていて、それを遠巻きにしてみているような気持ち悪さのような感じだろうか。少なくても、そうした「謝罪モドキ」は誰も幸せにしてないと思う。

実際、そんな風景は見たことないんだけれど。

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