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メルカリのぶれない採用基準とは

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サイボウズの青野誠(左)とメルカリの石黒卓弥さん。最初は、この写真の右奥にある黒い「GO BOLD」のTシャツの話で盛り上がりました

「Go Bold」のロゴが入ったクールなTシャツを着て対談場所に現れたのは、フリマアプリ「メルカリ」を開発・運営するメルカリで、人事・採用を担当するHRグループの石黒卓弥さん。Go Boldとは「大胆にやろう」を意味し、同社が掲げる3つのバリューのひとつです。

人材採用にあたって「バリューに共感しているか」「事業に共感・理解しているか」を重要な要素として掲げ、イベントや記事などを通じて発信し続ける石黒さんとサイボウズ 人事部 マネージャーの青野誠、サイボウズ式編集長の藤村能光の3名で、メルカリ流の採用について話してきました。

画像を見るTシャツを見て)わー、いいですね! 取材時には必ず着ているんですか?


画像を見る常に着ていて、デニム+メルカリのTシャツが基本スタイルです。「あの人、ほかの服ないんじゃないか」と思われていそう(笑)。

でも、いいこともありますよ。マーク・ザッカーバーグ氏ではないですが、コーデイネートに悩まなくなったのはラクです。「一日の選択の回数をできるだけ減らす」という。あまり気にしなくなったのもありますけど。

画像を見るロゴがかわいいですよね。普通に着てみたい。


画像を見るFacebookに写真を載せると、社外の方から「売ってほしい」と言われるくらい人気なんですよ。


画像を見る社員さんも着ているんですか?


画像を見るよく着ていますよ。新入社員にも作ってはわたし、を繰り返しています。


会社が大きくなっても、創業者の思いが伝わりづらくならない理由

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石黒 卓弥さん。株式会社メルカリ HRグループ。NTTドコモに新卒入社、ドコモでは営業、人事、新規事業会社立ち上げ、その後に新規サービス企画を担当。2015年より現職。メルカリでは採用を中心とした人事企画を担当。現在3児の父であり三男出産時には2ヶ月の育休を取得

画像を見る活発に採用活動を実施している印象です。社員は何名くらいですか?


画像を見る全体で約250名です。東京に110名、仙台に110名、米国に30名ほど(2016年3月時)。半数以上がカスタマーサポートのメンバーで、それ以外の8割程度がプロダクトにかかわるメンバーですね。ほとんどが中途社員で、今年初めて新卒を採用し、4月には6名が入社予定です。


画像を見るメンバーが増えていく中、人事としてどんな取り組みをしていますか?


画像を見るコミュニケーション施策の1つとして、「社内にいる知らない人」をなくすために「シャッフルランチ」を企画しています。1組5人くらいで最大、1人当たり2000円までね、といったルールを設けて。

新入社員のデスクには名前入りのバルーンを置いて、周囲から声をかけてもらいやすい状況をつくっています。1月からは新入社員とメンター同士の食事代を会社が負担する「メンターごはん」もスタートしました。

画像を見る部活も盛り上がっているそうですね。


画像を見るええ。ビリヤード部やテニス部、ワイン部など、インドア・アウトドアを問わず部活があり、社内コミュニケーションの場となっています。部門の垣根を越えて知り合うために役立っていますね。

全社で情報共有・勤怠管理するのに使っているSlackにも「部活用のチャンネル」があります。ちなみに、「ダイエット部」ではbotが用意されていて、最初の体重から減量幅を教えてくれるんですよ。ムダに高機能(笑)。

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最初の体重からの減量幅を教えてくれるbot。こりゃ一家に一台欲しいです……

画像を見るbot……すごいですね。組織の規模が拡大するフェーズごとに、やるべきことはどんどん変わっていきますよね。創業者の最初の思いが伝わりづらくなるという不安はありませんか?


画像を見るメルカリには、ミッションを達成するために掲げる3つのバリューがあります。「Go Bold(大胆にやろう)」「All for One(すべては成功のために)」「Be Professional(プロフェッショナルであれ)」です

このバリューへの共感を徹底しているからこそ、不安がないのかもしれません。代表の山田や取締役の小泉もですが、私たちがインタビューを受けるときは、社外だけでなく半分は社内のメンバーを意識して、伝えたいメッセージを発信しています。

画像を見るそういえば、弊社代表の青野(慶久)も自著『チームのことだけ、考えた。』を社員に読んでほしい、と言っていました。社内への発信も大事ですね


育休取得率が目的化しても意味がない

画像を見る2月1日に発表された新人事制度「 merci box(メルシーボックス)」が話題ですよね。この制度をつくったいきさつを教えていただけますか?


画像を見るベースにある思想は「社員が思いきり働ける環境」をつくることです。社員が200名を超え、とくにカスタマーサポートのメンバーは半分以上が女性。結婚や出産などのライフイベントを控えるメンバーも多いので、このタイミングで導入しよう、と。


画像を見るmerci boxのうち、とくに「産休・育休支援の拡充」はネット上で話題になっていましたね。


(1)社員の家族を含めた環境の支援
○産休・育休支援の拡充
産休・育休期間中の給与を会社が100%保障する制度です。安心して出産や育児に専念できる環境を整えています。
女性:産前10週+産後約6ヶ月間の給与を100%保障
男性:産後8週の給与を100%保障(メルカリ プレスリリースから引用)
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青野 誠。サイボウズ株式会社 人事部 マネージャー。早稲田大学理工学部卒業後、2006年にサイボウズに入社。営業やマーケティングを経験後に人事部へ。採用・育成・制度作りに携わる。

画像を見る産休・育休期間中の給与100%保障とありますが、雇用保険は用意されるのでしょうか? 現状は、雇用保険(育児休業給付金)が育休中の収入となるケースが多いです。


画像を見る復職後に手当一時金として渡します。育児休業給付金の支給を受ける社員については、彼らの意思を尊重して、私たちが掲げる給与100%保障に相当する形での支援を考えています。


画像を見る社内からはどんな反応が寄せられていますか?


画像を見る好意的な反応が大半です。男性社員数名から「うちも子どもが生まれるので育休を検討したいんです」といった報告も届いています。


画像を見る男性に対しては産後8週の給与を保障する、とありますね。サイボウズの場合、男性では1〜2週間育休を取る人が多いです。最近はエンジニアのリーダーポジションにある男性3名が取得していました。


画像を見るいいですね。ただ、最近の育休に関する報道を見ていて気になるのは、育休取得が目的化しているケースもあること。本来、企業が目指すべきは、社員に育休を取得させることではないですよね。


画像を見るわかります。大企業が「多様性の実現を」と言いながら、育休取得率で競っている空気があるなぁ、と感じます。


画像を見るそれは違うでしょう、と思いますよね(笑)。


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