- 2016年03月26日 14:00
W成就「東大・京大合格」「甲子園出場」の県立進学校を見たか
1/2東大・京大に合格者を多数出すだけでなく、野球部が甲子園に出場する「県立高校」がある。彼らはなぜ二兎を追い、二兎を得るのか。 進学校の野球部は、本当に「弱くても勝て」るのか?
東大に合格することと甲子園に出ることと、どちらが難しいか――。これは一概に答えられない。だが、その両方を叶えてしまう高校もある。その学校を紹介する前に、超進学校の野球部の戦いぶりをチェックしてみたい。『弱くても勝てます』という開成高校野球部を描いたノンフィクションがあるが、本当に勝っているのか。
年度末の週刊誌の目玉特集は「難関大合格者ランキング」だ。東大、京大などにどの高校が何人の合格者を出したか。「今年も開成か」、「新顔の私立はあるのか」、「母校は健闘したか」などと、ついページを開いてしまう人も多いのではないか。
先日、発表された2016年度東大、京大の合格者。学校別合格者数上位に入っている高校野球部の過去6年間の「夏の地方予選」を振りかえると……(最も戦績の良かった年の結果)。
リンク先を見る難関大の合格者を多数出している学校の多くは中高一貫の私立で、野球部の活動も一生懸命だが、公式戦ではかなり苦戦している。ほとんど初戦負けで、コールド負けも多い。
だが、千葉・渋谷幕張が2014年にベスト8に勝ち進み、京都市立堀川が2012年にベスト16に勝ち進んだのは注目に値するだろう。また、合格者数が常に上位の東京の開成や筑波大駒場、大阪府立北野が、競合ひきめく地方大会でベスト32に残ったのも「旋風」と言える(開成は2005年にベスト16になったこともある)。
甲子園への道は遠く険しい。とはいえ、東大・京大に合格するのと比べて、ハードルが高いのはどちらだろうか。
東大・京大の合格より、甲子園出場のほうが確率高い
画像を見る東大・京大の毎年の入学者数は各平均3000人。全国の1学年をざっと100万人とすると、確率は0.6%。一方、甲子園にベンチ入りできる選手数は春のセンバツ大会なら32チーム×18人で576人ということになる。夏の甲子園を含めれば、総計1200~1300人といったところだろうか。高校3年生の野球部員数はおよそ5.3万人。1~3年の合計でも約17万人。なので、高3に限れば甲子園の土を踏める確率は2.4%(部全員で考えれば、0.7%)ということになる。
勉強は個人、野球はチーム。だから単純には比較できないが、東大・京大を目指すより、甲子園を目指すほうが確率的には高いことになる。だが、勉強と野球の両方の最高峰を制するとなると、これは言うまでもなく至難の業だ。
実際問題、開成や兵庫の灘が甲子園に出てくることはほぼ不可能だ。合格者2桁を出し、上位にランキングされるような高校が出てくるほど、高校野球も甘くない。だから進学校が出てきたら応援してしまうのが、日本人特有の性質、判官びいきのひとつなのだろう。
特に、地方の県立進学校は歴史があり古くから地域に根差していて高校野球の性格上、人気があって期待を背負う。それらは、いわゆるナンバースクールが多い。
さて、現在開催中の春の高校野球「センバツ」。この大会では夏の高いに比べ、「21世紀枠」で県立校が選ばれる傾向がある。前年秋の県大会、地方大会で上位に進出した高校は地域の注目度が高いために選ばれやすいと言える。
ここで、過去数年間、選抜大会に出場した進学校の難関大学の合格者数を調べてみた。
センバツ出場を果たした進学校リスト(難関大合格者付き)
画像を見る【2009年出場】
▼県立大分上野丘
東大(9、11、6)
京大(2、1、2名)
阪大(21、10、23名)
【2012年出場】
▼県立高崎高校(群馬)
東大(9、10、5名)
京大(2、8、4名)
東北大(27、30、25名)
【2013年出場】
▼土佐高校(高知)
東大(7、5、9名)
京大(3、7、11名)
阪大(8、7、4名)
【2015年出場】
▼県立松山東(愛媛)
東大(1、4、6名)
京大(5、6、6名)
阪大(15、14、14名)
▼県立桐蔭高校(和歌山)
東大(0、1、1名)、
京大(5、7、4名)
阪大(14、16、10名)
▼県立静岡高校
東大(10、8、12名)
京大(9、6、7名)
阪大(6、8、7名)
注:カッコ内は、左から2015年、14年、13年合格者数。土佐高校は私立。
この中で勝利を挙げたのは松山東と静岡の2校。静岡は2勝してベスト8に進出している。ただ、静岡は推薦入学制度があり、野球部員が一定数含まれると思われる。
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