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乙武氏騒動に見る「政治家の妻像」② 因果な「一蓮托生業」

夫が不倫をした時に「私も悪かった」的コメントを出す妻たちがいる。
「政治家の妻」たちはその代表格でもある。

乙武氏妻氏之ケースも、立候補が取り沙汰されている段階ではあるものの、既に「政治家の妻」としての対処であっただろうことは①で書いた。
腸は煮えくり返っているだろうに、彼女たちはなぜこうしたものを出すのだろうか?
もしくは、出すことを了承したのだろうか?
それは政治業界が夫婦にとって「一蓮托生業」だからである。
妻たちは夫がつまづくと途端に生活の危機に見舞われる。
「資産管理者」並びに「共同経営者」としては自分を守るためにも夫のブランドへの傷付きを最低限に押さえなければならない。
イマドキは、自分で職業を持つ「政治家の妻」も多いが、それでもこの因果な業界では、どんなにムカついても「私も悪かった」ととりあえずは世間に謝った方が「お得」なのである。
こうした「一蓮托生業」においては、妻の働きは基本アンペイドワークであるし、後援会の人々から、直接夫へ言えない不満の受け皿になったりと辛いことも多い。
にもかかわらず、なぜ続くのか、というと、そこには「内助の功」という賞賛が待っているからである。
時には「奥さんの方が政治家向き」とか「奥さんが出るべき」などという声も。
「いえいえ私など。夫をよろしくお願いいたします」
普段、街頭演説で訴えている内容とはかけ離れた夫の生活を見ているだけに「その通りだよ(怒)」と思いながらも、ひたすら謙虚・謙遜・・。
ストレスを抱えつつも、ここで爆発したら、自分の苦労も水の泡になるのが怖い。
と思うと、「一蓮托生業」=「究極のM業」ループに入って行く。
一方で、「妻」という立場でのプロジェクト参加は金集めも票集めも「全責任を負わない」という点では、どこかお気楽。政治家は「ふり」では勤まらないが、妻は「がんばっているふり」でもこなせるところもあったりして、あるところで「こズルい面」もあったりする。
業界歴30年でのリサーチ、そして「政治家の妻」と「政治家」の両方を経験して思う実感だ(笑)

にしても。
夫の不倫の後始末で世間に対して「謝罪文」をださなければならない(ようなプレッシャーがかかる)社会は歪んでいる。
どこが問題なのだろうか。
「内助の功」と言われる「一蓮托生業」の人々はどんなに経験を重ねたとしても、夫がいなければ成り立たない。(ということがわかっているから、夫が甘えるパターンですな)

それを自ら「選んだ」のは間違いないが、狭い世界内でのちょっとした賞賛と引き換えに、一方では経済的自立もできないような構造に絡めとられてしまっている、とも言えなくもない。
「政治家の妻」だった頃には「自分で纏足してないか?」と思ったりもしたのだが、その実感は、不倫バッシングにおける男女格差も含めて、この国の女性たちを巡る構造的な問題に実はつながる話なのだ。

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