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池上彰氏をもってしても伝えきれなかった「世界経済危機」の原因

「池上彰そうだったのか」で「世界経済危機かも !? 」というテーマを取り上げていた。金融・経済講座もやっている者としては、池上彰が難しい金融経済の問題をどのように説明をするのか興味津々で、結局最後まで見てしまった。

さすがに「伝えるプロ」だけあって、難解な問題をイメージ化しやすく解説していた。

しかし、気になる点がいくつかあった。

その一つは、東日本大震災が起きた際に円安にならずに円高になった理由に関する説明。

番組では「震災が起きたことで保険会社が多額の保険金を払う可能性が高まった」⇒「保険会社は世界中に持っている資産を売却して資金を捻出」⇒「売却して得た外貨を円に換えるために円高」という「連想」が働いたことが原因だと解説していた。

しかし、こうした説明は、根本的な原因が分からないことに対する後付の理屈。金融・経済の分野ではこうした尤もらしい後付の説明が横行している。それは、「金融現象」を理解していない学者や専門家が、自分達が理解出来る範囲で理屈付けするからだ。

小生は震災の際に実際に運用業務に携わっていたが、保険金の支払いで騒いでいた人はほとんどいなかった。それが話題になったのは実際に被害状況が分かって来てからだ。

もう一つは、「不安」の連鎖がリーマン・ショックを引き起したという説明。

小生の講座で指摘することだ、単純に言えば投資家の間で「不安」が高まることでショックが起きることはない。さらに言えば、投資家が損失を被るだけではショックは起きない。

この辺は「実体経済」と「金融市場」との繋がりと、両者を繋ぎ合わせるために使われるデリバティブが引き起こす「金融現象」の知識がないと理解することは難しい。学者や専門家に決定的に欠けているのがこの部分の知識と経験。

今月中に、「中家具1年生の数学で分かるオプション取引講座」(27日)、「派生商品を絡めて考えるファンドマネージャーの市場分析講座」(27日)、「マーケット・エコノミー研究会」(25日及び28日)という講座やセミナーを開催するので、「実体経済」と「金融市場」が、オプションなどのデリバティブによってどのように繋がれているのかに興味のある方は是非参加して頂きたい。

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