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【FRB議長会見メモ】

午前3:30からFRB のイエレン議長の会見がありました。簡単にネットで会見を見ることができ、便利ですね(^_^)

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利上げの進め方について、ことしは「2回程度」 引き上げるのが中心的な見方と公表。これまでの「4回程度」の想定よりペースを落とすことを明らかにしたのですが、経済や物価の基調が改善しているのに、なぜ利上げしないのか?など 利上げの条件に関する質問が中心です。

会見では珍しく、「日本」が登場しました。2回も!
▼去年の 10-12 月期がマイナス成長だったのがサプライズだった。
▼日銀は景気刺激策を取った。
さらに、最後の質問で、日本や欧州を念頭にマイナス金利政策について「プラス面もあればマイナス面もある」とした上で、「 FRB は検討していない」と締めくくりました。

質問は15問。

以下、概要です。

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3:30開始

<冒頭部分>

海外経済やいまの国際金融市場の動きが引き続きリスクとなっている。慎重であるべきだと判断し、政策金利を据え置くことを決めた。雇用情勢は非常に堅調だ。ことし1月、2月は、失業率は、 4.9% だった。労働参加率も上がっている。もちろん改善の余地はある。

経済成長に伴って、雇用情勢、家庭支出はさらに改善すると見ている。一方、企業の設備投資は、シェールオイルの採掘作業の落ち込みで、低迷している。輸出も軟調だ。輸出相手国の経済の低迷とドル高が影響している。経済は今後も緩やか成長していくだろう。

経済成長と雇用情勢の改善は、物価を見る上で重要である。 2014 年以降、原油安が続いている。エネルギーと食品を除いたコア物価は、ドル高が重しになっている。ただし、雇用情勢が改善するに従い、今後 2 年から 3 年で、物価は目標の2%に達する。

スライドの説明。

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年初から金融市場のボラティリティは増していたが、最近、状況は改善した。海外の経済成長はいくぶん弱くなっている。

政策金利を据え置いたのは、経済、金融市場が背景。声明で示した通り、政策金利は緩やかに上昇すると見ている。それでも歴史的に低い水準であり、徐々にしか上がらない。逆風 (headwinds)は今後、弱まるだろう。委員の利上げの見通しは plan ではない。決まったコースではない(This is not a preset course)。将来、経済にショックが加われば、適切に対応する。

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<質疑応答部分>
3:46
■( CNBC) 物価が上がり、労働環境は改善しているが、今回金融政策の維持を決めた。言動が一致しないのではないか。 FRB の信頼性にかかわるのでは?今利上げせずして、どういう時に上げるのか?

□FRB の信頼性の問題について。これまでも政策金利の引き上げは、計画でも約束でもないことは繰り返して述べてきた。見通しの中央値も決して forecast ではない。不確定要素が多く、状況に応じて、適切に金融政策を運営する。経済情勢は時間によって evolve するものだ。
海外経済が鈍化している。

利上げに何が必要か?という質問だが、このまま経済成長が続けば、緩やかに政策金利を引き上げることになるだろう。 Gradual に、である。今後、雇用情勢の改善を反映し て、物価が上がると期待している。

■( FT )物価は上がり出し、雇用情勢も改善している。このままでは物価がオーバーシュートするのでは?

□物価の目標は2%であり、物価のオーバーシュートは見込んでいない。決してオーバーシュートするつもりない。ただし、オーバーシュートも、アンダーシュートも経済しだい。物価はこのところ、上がっている。注視する。

■(ロイター)物価が上がり出した一方で、 GDPの見通しを引き下げた。この環境で、ことし2回の利上げをどう正当化するのか?

□物価は徐々に2%に戻ると見ている。物価が上がっていないのは、エネルギー価格の下落、長期にわたるドル高の影響だと見ている。これらの一時的な要素は消えて行く。今後は物価に対して上昇圧力がかかると見ている。そうなれば、政策金利を上げられると見ている。それでも依然として緩和的な環境である。 2% に戻ってほしいが、物価がオーバーシュートして、 behind the curve の状況を避けたい。あとあと、急激な利上げはしたくないので。

■(Fox News) 不透明な海外経済とは、中国?新興国? EU リスク?

□IMF など国際機関が世界の経済見通しを引き下げている。中国経済は鈍化すると見られ、実際下がっている。

日本が去年の第4四半期でマイナス成長となったのは、いくぶんサプライズだった。欧州も成長鈍化している。新興国は原油安の影響で低迷。カナダ、メキシコも原油安の影響を感じている。

■( WSJ )記者会見が設定されていない4月の委員会でも利上げ可能性はあるのか?それまでに何を確認したいか?

□どの会合もlive meetngであり、4月もそうだ。次の 6 週間で雇用、物価の指標が出てくる。もちろん利上げの可能性はある。

■(Washington Post) 原油安と個人消費の関係は?逆に原油が1バレル50ドルまで上がったら?

□個人消費はさまざまな影響を受ける。原油安が消費を刺激していないとは言い切れない。一般家庭にとって年間、 1000 ドルの得になっている計算だ。ガソリン価格の下落で外食などに良い影響を及ぼしていると思うが、確かに個人消費は上がっていない。

シェールオイルの採掘作業の落ち込みで企業の設備投資は低下している。原油が上がれば、ということが、原油は一時的な要素。50ドルまで上がれば、物価予想を引き上げるが、それだけで金融政策に与える影響は大きくない。

■( AP )リスクについて12月の声明では「バランスしている」と言って利上げした。1月、3月の声明からはこの文章が消えた。これは、利上げする場合に用いる表現か?

□さまざまな海外ショックにもかかわらず、アメリカ経済は力強い(resilient)。海外経済はリスクあるが、一方的なリスクでない。中国、欧州、それに日銀は、景気刺激策をとった。また、原油安は家庭の消費を押し上げるだろう。

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■( LA タイムズ)賃金が上がっていない。なぜか?

□雇用環境は改善しているのに、賃金が上がっていないのは驚いている。 Anecdotal report では、賃金引き上げ圧力を感じているという。ただし、統計では賃上げが見られない。一部の産業に限られている。

幅広い賃上げ見られないのは、引き続き労働市場にスラックがあるからだと見ている。

■(CNN) 有権者の最大の関心は経済。景気指標は良くなっているのに、なぜ有権者は懸念している? FRB の判断にどう影響?

□消費 センチメントは改善している。原油安は消費にプラスであり、雇用環境は改善している。どの人口動態グループを見ても改善している。一方、格差 (unequality) は 1980 年代半ばから拡大している。スキルの低い人の賃金に影響いている。有権者の不満の背景はテクノロジー、グローバル化の影響かと思う。

■(Bloomberg )為替レートについて。ほかの中央銀行と金融政策の方向性が異なる影響か?また、委員の政治的な献金は問題では?

□金融市場はグローバル化しており、各国の中央銀行の政策は互いに影響する。為替レートにも影響する。適切な金融政策を決める上で考慮する。アメリカの金融政策が、ほかの中央銀行と逆方向に舵を取らないとは言えない。中央銀行どうしの方向性が違うことは過去にもある。アメリカはほかの先進国よりも成長している。方向性が異なるのは自然だと思う。為替レートはその流れ。。

FRB は政治から独立した機関。政治献金が金融政策に影響した事例は見たことない。委員による政治活動を制限する法案があり、その中で献金は認められている。個々の判断。

■(NYタイムズ)雇用情勢の道筋は?

□利上げの道(Path of rate increases)は雇用情勢による。賃上げのペースが遅い。パート率が高い。労働参加率が上がっているのは良いことだ。

■(Marketplace) オバマ大統領はきょう最高裁判事の候補を明らかにした。 FRB でも空席があるが?

□議会は FRB 7人の委員、幅広い視野、経験の持ち主。上院には是非、選んだ欲しい。Vicechair for Supervisionの空席については、ホワイトハウスに聞いてくれ。

■(American Banker)銀行監督に対しては一般の見方は依然厳しいが?

□何年もやってきて、前進した。銀行の資本は増強され、流動性は上がっている。ストレステストなど監督してきた。

■(更問い)なぜその認識が一般に広がっていないか?

□国民に理解されていないかもしれないが、しっかり説明したい。

■(Market News International) 物価と物価見通しの関連をどう考えるか?

□労働市場と物価には影響がある。フィリップス曲線はフラットになっている。このモデルは、私自身は考慮している。

■(Bloomberg TV) さらなる刺激策は必要か?マイナス金利は検討しているか?量的緩和との違いをどう見るか?

□検討していない。委員会は、経済が成長し、物価が上がって行くと見ている。このため、徐々に利上げしていく。ただし、自動的に上げるわけではない(not fixed in stone)。

情勢に変化あれば、変わるが、追加的な緩和やマイナス金利は積極的に検討していない。他国の実験は研究している。マイナス金利は mixed effect があり、プラス面、マイナス面があるようだ。 FRBには追加緩和のツールは十分にある。マイナス金利は積極的に検討していない (negative interest rate is not something we are actively considering) 。

4:31終了

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