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弱者支援の逆コース

子供を2人以上産めと発言した校長へはもちろん違和感を感じる。同様に、社会維持のための少子化対策をと連呼する人たちへも以前から私は違和感を感じている。後者の理屈が公然と認められているから、この校長も自分の発言は間違っていないと開き直っている。共通するのは「個人」が見えていないこと。

個人の生き方尊重のために産み育てやすい世の中を模索するなら賛同するが、社会や国のために「産んでもらおう」とするのには賛同できない。結果は同じだとしても個を基準に社会のあり方を整えるのと社会を前提に個のあり方を操作するのとでは違う。少子化対策のために生まれてくる子供は一人もいない。

社会を変えるには大きな声を上げなくちゃいけないという風潮になっていることも非常に気になる。マジョリティを動かすためにさらなるマジョリティを形成する動き。そもそもこういう力学こそを変えなければいけないのに。そういう社会活動は結局旧態依然とした政治の理屈に絡め取られていくだろう。

特に弱者支援という立場に立つのなら、大きな声を上げなくても、小さな声に耳を傾けられる社会を作るにはどうしたらいいのかを追求していくべき。本気で社会を変えると決めたなら、自分は目立たず、自分の名前を残さないようにする覚悟が必要だと思う。忍者のようなしたたかさ。

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