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小林よしのり氏による『民主主義』批判について

小林よしのり氏が、『民主主義』を批判するエントリを一月ほど前に書いていたことに、今更気がついた。

GHQ洗脳本「民主主義」が復刻されている!
http://yoshinori-kobayashi.com/9586/

ステロタイプの批判で、少々残念に思える。たとえば、小林氏は上記のブログで以下のように記している。
あまりに著述がおかしい!「民主主義」を宗教化した完全な左翼本だ。ようするにこれは占領期に中学・高校用の教科書として使われた本なのだ。当時のGHQは左翼だったから、その影響を受けた文部省が、国民に「民主主義」を過剰な理想主義として教えているのだ。
先日、ゲンロンカフェで、政治学者の吉田徹さんと対談した。


西田亮介×吉田徹「日本で民主主義は機能したか?——西田亮介編『民主主義』(幻冬舎新書)刊行記念イベント」 #ゲンロン160309 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/948178

その対談用に簡単に執筆の経緯をまとめておいたので、それを見て欲しいが、このテキストはちょっと歴史のエアポケットのなかにすっぽりはまった特異なテキストといえる。歴史的文脈や監修にあたった法哲学者尾高朝雄の認識などを踏まえれば、GHQ/CIEの指示のもとでこのテキストが生まれたことは事実だが、必ずしもGHQの「左翼」的主張をそのまま受け取ったものとはいえない(この点、GHQに、ニューディーラーたちが加わっていたという意味だろうか?)。

また幾人かの法学、法哲学の研究者とも議論したが、いわゆる「戦後民主主義」の主張とは少々異なった主張が記述されているともいえそうだ(この点、もう少し詳細に論じる必要はある)。また歴史的事実としても、このテキストに対して、当時共産党は激しい反発を見せ、官製民主主義の押し付けなどと激しく反発をみせ、尾高と文部省を告発しようとさえした(不受理)。

こうした歴史的な側面や現代的な意義については、「はじめに」や「おわりに」、また下記のスライドにもまとめておいたが、このような現代的な再解釈の可能性について、小林氏はどのように考えているのだろうか。少々気になるところではある。




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