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ハーバード・ビジネス・レビュー編集長は「働きたくなる会社」をどう考えているか

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5つのアイデアから「選ぶ」は最悪、6つ目を「考え抜けるか」

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企画を生み出す上で大事なことは?


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「誰の企画が通った」というディスカッションをしないことも大事だと思っているんです。

例えば5人の企画を選ぶ時、最悪なのは5案の中間を企画にしてしまうこと。5つのうち1つに決めるのもベストだとは思いません。

5人が真剣に作った5つの企画をもとに、より真剣に議論をすると、5つではない6つ目の企画が出てくることがある。これが大事です。

その企画でいこうと決定して、会議室を出る、そのときにみんながみんな「あれは自分のアイデアだ」と思っている。誰もが真剣に考え、議論したからです。

そうやって浮かんだ案が理想じゃないかな。「あの企画はわたしの」というのはベストではない。

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チームで企画を作る意識でしょうか?


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そうですね。「あれ、誰が作ったっけ? 自分で決めた気もしているし、みんなが決めた気もしている」。こうなっている企画が理想ですね。そうやって会議室を出た時のみんなの顔って、とてもいい顔をしているんです。

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理想ですね。私も昔は自分の企画を通そうと必死になっていました……。


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僕も。


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サイボウズ式編集部になってから、チームで企画を考えるようになったのかもしれません。

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僕が4年間DHBRにいて副編集長をやっていて、書籍編集に異動し、また戻ってきて、今編集長をしています。そういう意味ではいまめちゃくちゃ楽しい。

雑誌は編集長のものだから、編集長は楽しくてあたりまえなんですよ。

ただ、編集長1人が楽しんでいる雑誌は嫌だなって思って。みんながまるで編集長のつもりで楽しんでもらうにはどうふるまえばいいか、いつも真剣に考えていますね。僕が4年間DHBRにいて副編集長をやっていて、書籍編集に異動し、また戻ってきて、今編集長をしています。そういう意味ではいまめちゃくちゃ楽しい。

差別化はいらない、ピュアにいいものを作ることを貫き通せるか

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そのやり方は正しいと確信がありますか?

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ない。ぶれない軸も必要だし、みんなの意見に柔軟に、というのも大事で、毎回いつも悩んでいます。「みんなが楽しんでいる」と(編集長の)僕が思うのは、最悪かな。

最近は、どれだけピュアに自分がいいものを作ることに専念するかに尽きると思っています。誰かの意見を取りいれよう、おもんばかろう、とは思わない。目的に純粋になることじゃないかな。それは単純なようで難しいのですが。

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「ぼくら」と「読者」のおもしろいが違うこともある。


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人の心をわかったつもりになるのは傲慢だと思うんです。「読者はこう考えているに違いない」と限定はしたくない。

もう1つは自分にある自信。それは「自分は世の中で、個性的ではない」という自信です。

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個性的ではないことが武器になる?


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サイボウズ式 編集長の藤村能光

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ええ、僕がおもしろいと思ったことは、100人の1人はおもしろいと思ってくれるはず。

チームラボの猪子寿之さんの「おもしろい」に反応するのは、10000人に1人かもしれませんが、雑誌のビジネスは100人に1人が共感してくれる企画であればやっていけるという自信ですよね。

なので、自分がおもしろいと思うことにピュアに集中する。おもしろいかどうかは、自分がおもしろいと思えるか、自分がいくらそれにお金を出せるかの度合いかなと思います。

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100人に1人ということは、1億人だと100万人に伝わるということですね。発想がエキセントリックじゃないというのは、編集者にとってある意味重要なのでしょうか?

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編集の仕事をしていると、すごい人に会いますけど、個性ではかなわないですよね。自分の個性は何だと……。

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あります。


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もう1つは差別化。差別化なんて考えないんですよ。本という商品を作るとして本屋に行くと、絶望的な気分になるんです。「ここにないものを作るのは無理だ」と思いますよね。

だからネットも見ずに、自分でおもしろいと思うものを考えぬく。それが書籍や雑誌になって出た時に似たものが世間にあったら、それは共感すればいい。

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それはいいですね。考え抜いているからそう言えるのだと思います。


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僕は自分がおもしろいと思うことを信じているし、これだけひとりひとりが違えば、好きなものも違います。

差別化って思っているほど難しくなくて、自分が素でいいとおもっていることをやればいいと思っています。僕と同じ人っていないんだから、差別化だってできるんじゃないかと。そう信じたいんですよね。その上で、多くの人が受け入れてくれるように見せる工夫をする。自分のおもしろいが先で、それをどう表現するかが後です。

取材・文:藤村能光/写真:山下亮一

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