- 2016年03月10日 08:00
ハーバード・ビジネス・レビュー編集長は「働きたくなる会社」をどう考えているか
2/3ハーバード・ビジネス・レビューは、社会を変える人の武器になりたい
DHBRを今後どうしていきますか?
「社会を変えようという人をふやしたいし、そういう人の力になりたい」。これまでもそう思ってこの雑誌をつくってきましたし、これからもその思いは一緒です。
伝統を否定するつもりはないけど、日本の過去の延長線上に、いい未来は期待できないと思うんです。日本は成熟社会になり高齢化し、人口は減少しています。
飛躍的に生産性を高めるしかないけれど、単なる改善以上のものが必要です。何か仕組みを変えるようなこと。そう思っている人を応援したい。DHBRは、そういう人たちの武器の1つでありたいんです。
今回のDHBRとサイボウズ式のコラボで「働きたくなる会社」を掘り下げ、「働く」を変える人が増えていけばよいなと思います。
初回のテーマは「市場性で給与を決めることについて」。このテーマに対して、サイボウズ側でも議論をして記事にしますので、ご期待ください。
岩佐編集長より:企業の競争優位の源泉も資産から人材へと確実にシフトしてきました。人の知的能力を最大限発揮してもらうためには、働きやすさを再定義する必要がありそうです。 育児休業や給与体系などの人事制度がユニークな企業として知られるのがサイボウズです。社長の青野慶久さんが書かれた『チームのことだけ、考えた。』を読むと、人材管理で何度も壁にぶつかった同社が考えた末でいきついたのがいまの制度だったことがよくわかります。 サイボウズは、「働きやすい会社とは何か」を考える「ネタの宝庫」かもしれない。こんな考えから、サイボウズを通して日本企業の未来を読者と一緒に考えてみたいと思いました。(画像をクリックすると、特設サイトに移動します)
編集者と編集長の仕事のたった1つの違い
ここからは話を変えて、岩佐編集長個人としての「働くこと」を聞いてみたいと思います。ずっと編集の仕事をされていらっしゃるんですよね。
ええ、前の会社では36歳まで編集の仕事をしていて、その時に独立、起業、勉強、転職のいずれかを考えるきっかけがありました。
僕は机の前に座るタイプじゃないから「勉強」は違う、人を切れないので「起業」も違う。じゃあ独立して「フリー」になるかとあいさつまわりをしていたら、ダイヤモンド社と縁があり、「転職」となりました。
雑誌を1回やってみたかった。前職は財団法人の出版部。出版専業じゃない会社でやっていた人材が、出版社で通用するのかを試してみたかった。
この歩みは成功でしたか?
新しい道を試そうと思った時点で成功。もとの会社にいればそれなりに評価されていたと思うのに、あえて別の場所に飛び込む。他流試合をするということ。それを決めただけで僕にとっては成功でした。
画像を見る編集者と編集長の仕事の違いはどう感じますか?
編集者の役割は2つ、企画と制作です。それを統合したものが「編集」となります。
企画は、だれになにをどういうかたちで情報を伝えるか。パッケージやどう出すかといったこと、すべてをプランニングする。それに必要な書き手、写真家、デザイナーに声をかけていきます。
制作は、仕上がってきたものにデザインを入れたり、見出しを入れたり、ディレクションをしながら紙面を構成していく仕事です。
では編集「長」の役割は?
意思決定ですね。みんなのアイデアであろうと、僕のアイデアであろうと、それを世に出すことを決める人。チームで編集という作業をする時に編集長が必要、というだけです。
編集長の企画が通らないこともある?
ありますよ。ただね、それって格好悪いじゃないですか(笑)。
だから絶対通そうとする。その雰囲気があって、(編集部員も)空気を読んでくれて、通ってしまうこともある。それは編集長として気をつけないといけないですし、権限があるだけ余計慎重にならないといけないですね。



