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関西電力高浜3・4号機:大津地裁判断により再び停止へ 〜 1日当たり4〜5億円のコスト削減効果が再び消える・・・

先程のNHKニュースなど多数のメディアで既報の通り、関西電力高浜原子力発電所3・4号機(福井県)について、大津地方裁判所は「福島第一原発事故を踏まえた事故対策や緊急時の対応方法に危惧すべき点があるのに、関西電力は十分に説明していない」として、運転の停止を命じる仮処分の決定を出したとのこと。

<報道要旨>
・稼働中原発の運転停止を命じる仮処分決定は初。
・関電は、決定取消しを求めて異議を申し立てる方針・・・仮処分は直ちに効力が生じるため、稼働中の3号機のを速やかに止めなければならなくなり・・・。

[画像をブログで見る]
(出所:2016.3.9 NHKニュース

 こういう内容の司法判断に対しては、上記の映像にあるように、“画期的決定!”との垂れ幕を使うことになったわけだ。もっとも、反対の司法判断が出た場合の批判的垂れ幕も用意されていたに違いない。

 それはさておき、高浜3・4号機を巡っては、福井地裁が今年4月、再稼働差し止めの仮処分を決定したが、関電の申し立てによる保全異議審で同地裁の別の裁判長が同12月の決定で差し止め決定を取り消した。

 今回は大津地裁での仮処分になるが、福井地裁と同じようになるとすると、上級審で更にまた翻るのだろう。

 今回の仮処分決定内容は、以下のURLを参照されたい。

http://www.nonukesshiga.jp/wp-content/uploads/e9782c2ea5fefaea7c02afd880dd3bfc.pdf
http://www.nonukesshiga.jp/wp-content/uploads/b6c5742c4f89061d95ceb8a0675877e2.pdf

 これに関して、私なりに要約すると次の通り。

・争点1(主張立証責任の所在):「・・・主張や疎明資料の提供は速やかになされなけれはならず、かつ、基本的には提供することが可能なものである・・・」

・争点2(過酷事故対策):「・・・主張及び疎明の程度では、新規制基準及び本件原発に係る設置許可が直ちに公共の安寧の基礎となると考えることをためらわざるを得ない・・・」

・争点3(耐震性能):「・・・当裁判所に対し、・・・十分な資料は提供されていない」

・争点4(津波に対する安全性能):「大規模な津波が発生したとは考えられないとまでいってよいか、疑問なしとしない」

・争点5(テロ対策):「・・・安全性能が損なわれるおそれは一応ないとみてよい」

・争点6(避難計画):「・・・主張及び疎明は尽くされていない」

・争点7(保全の必要性):「保全の必要性が認められる」

こんな精神論に塗れた仮処分を繰り返していると、原子力発電の現場が混乱するだけでなく、電力コストを引き下げる準備がまた滞ってしまう。
 原子力発電に賛成する勢力であれ、反対する勢力であれ、将来必ずしなければならない廃炉を円滑かつ安全に行う必要性は理解も認識もしているはず。

 反対勢力は結局、“停止すれば安全”という新たな神話に傾倒しているだけなのかもしれない。原子力事業全体のライフサイクルを考慮することはしないのだろうか・・・?

 先のブログ記事で試算したベースでは、高浜3・4号機の再稼働による1年間の経済効果(コスト削減効果)は約1860億円なので、これに直近の原油価格動向を加味させるなどすると、1日当たり4〜5億円程度のコスト削減効果が再び消えてしまうことになる。

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