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「悪意の商標出願」って何?

特許庁が「悪意の商標出願セミナー」なるセミナーを定期的に開催しています。ここでいう「悪意の商標出願」とは、海外の出願人(特に中国)による日本の人気キャラクターや、地域の特産品などの名称の無断商標登録を狙った出願を指します。セミナー開催に加えて、今年度からこのような商標登録を取り消すための訴訟費用を補助する制度が始まるようです(参照ニュース記事)。

意味はわかりますが、法律用語としての「悪意」は「事情を知っている」という意味であって、道徳的な概念とは関係ないのでちょっと気持ち悪いですね。

英語での表記を見ると、英語ではBad Faith Trademark Filingであることがわかります。in bad faithの定訳は「不正目的の」なので「不正目的の商標出願」とした方がすっきりすると思います。さらに言えば「商標出願」ということばは正式ではないので(商標法の法文には出てきません)「不正目的の商標登録出願対策セミナー」とすべきでしょうね。

もちろん、名称の話はおいておいて、海外での不正目的商標登録出願対策に支援金を出すという施策自体は全面的に支持したいです。特に小規模企業においては、海外で裁判や無効審判を提起するのは金銭的に荷が重いからです。

ところで、このような出願を「冒認出願」と呼ぶこともありますが、特許とは異なり、商標の世界では本来的には「冒認出願」という概念はありません(商標は創作するものではなく選択するものであり「商標登録を受ける権利」という概念は観念されないため)。実際には、特許庁その他のサイトでも使ってますし、自分もたまに使うことがありますが。

さらに言うと「冒認」という言葉は辞書にも載ってない専門用語なので、特に商標の場合には「抜け駆け出願」とか「勝手出願」と言った方がわかりやすく、かつ、正確だと思います。

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