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- 2016年03月07日 07:13
ETFと小鳥さん
ETF(イー・ティー・エフと読みます)はエクスチェンジ・トレーデッド・ファンズの頭文字を取った略語で、株を買うのと同じノリで、トレードできる投信です。
普通、ETFはひとつのアセットクラス(原油など)、ないしは産業(バイオ・セクターなど)、あるいは地域(新興国など)をベースにしています。
そしてETFは何らかのインデックス(=株価指標など)をトレースするように設計されています。これはちょうどパッシブ・ファンドと同じ感覚です。
パッシブ・ファンド(=それはインデックス・ファンドと言い換えてもよいのですが)とETFの大きな違いは、ETFは1日中、トレードできるという点です。株式市場の用語を使えば、「ざらばのトレードもオッケー」ということです。
S&P500指数に採用されている銘柄の株主構成を見ると、ETFの比率は2000年の0.22%から2012年には3.90%にまで増えました。
ETFは、個人投資家が指数をトレーディングする際に好んで使われるようになってきています。そのひとつの理由は、株価指数先物にはエクスピレーション(限月)があるけれど、ETFはそれを心配する必要が無いという点です。
僕みたいな「ぼんやり者」には、いろいろ細かい点に注意しなくて良いという点で、まことにありがたいわけです。
株価指数先物のポジションを、限月を超えて維持し続けようとすると、1年間でのロールオーバー(次のコントラクトに乗り換える事)のコストは0.9%~1.4%くらいかかります。ところがETFを見ると、一番ローコストで知られるバンガードS&P500ETF(ティッカーシンボル:VOO)の場合、年間費用比率が0.05%で済んでしまうんですね。
2014年末に、S&P500をベースにした各社のETFの時価総額の合計が、S&P500の株価指数先物のオープン・インタレスト(=建玉)の総和をはじめて超えました。これはETFの人気がしっかりアメリカの投資コミュニティーに根付いたということを象徴する出来事だったと思います。
ETFの価格は、個別株と同じように、個人投資家や機関投資家からの買い需要、売り需要、別の言い方をすれば「人気」を反映して動きます。
なかには僕のように「熱くなりやすい」おっちょこちょいな投資家も居るわけです。そういう投資家は、場でついているETFの値段がそのETFの中身の価値(これをNAVといいます)より行き過ぎちゃっているにもかかわらず、ずんずんずんと買い進むバカタレです(笑)
ETFの場でついている値段と正味の値段、つまりNAVが、あまりひどく乖離(かいり)すると、アホらしくてETFを買いづらくなります。
これではいけませんね。
そこでAPと呼ばれるサヤ取り業者が登場します。APとは、オーソライズド・パーティシパント(指定参加者)の略です。
普通、サヤ取り専門のヘッジファンドなどがAPの役目を果たします。
APは場でついているETFの値段が割高だと判断すると、ソッコーでそのETFをショートします。そして目にも止まらぬ電撃的なスピードで、そのETFのベースになっている指数を構成する全銘柄を場で拾うわけです。S&P500の場合、それは500銘柄ということになるので、これは高速トレーディング(HFT)のような、プロの業者じゃなければ無理ですね。
そして500銘柄を「コンマ何秒」という爆速で揃えたら、それをETFが指定する信託銀行に持ち込みます。「ちゃんと500銘柄、耳を揃えて入庫しましたぁ!」ということを確認すると、窓口のオネエサンが「はい、よくできました。これ、ご褒美のETFよ」と言って、出来立てホヤホヤの新しいETFを発行してくれるわけです。
この作業のことを、クリエイション(設定)と言います。
つまりですね、せかせか仕事をしているのはサヤ取り専門のヘッジファンドであって、ETFの会社は、何も仕事していないわけです。
これを読んだ人は(そうか、ETFのファンドマネージャーは、楽だなぁ。オレもETFのファンドマネージャーになりたい)と思うかもしれません。でもアナタは絶対にETFのファンドマネージャーにはなれません。なぜなら、ETFの会社は、ファンドマネージャーを置いていないからです。
つまりETFは無人で運行するモノレールみたいに運転手さんに相当するファンドマネージャーが居ないのです!
それじゃセコセコ銘柄をかき集めて券面を信託銀行に持ち込んでいるサヤ取り専門のヘッジファンドの担当者が「ヒーヒー」悲鳴を上げているか? といえば、それはそうではありません。
彼らは(ウッシッシ)と、にんまりしています。なぜなら、限りなく無リスクで、価格差を利用したアービトラージ(サヤ取り)が出来るからです。つまり、彼らは儲けているということです。
ETFのコストが、メチャ安い理由は、このように乖離の「清掃作業」を外部のAPに任せてしまっていることによります。これはちょうどワニの歯を小鳥さんがお掃除するような、共存共栄関係ですね。
普通、ETFはひとつのアセットクラス(原油など)、ないしは産業(バイオ・セクターなど)、あるいは地域(新興国など)をベースにしています。
そしてETFは何らかのインデックス(=株価指標など)をトレースするように設計されています。これはちょうどパッシブ・ファンドと同じ感覚です。
パッシブ・ファンド(=それはインデックス・ファンドと言い換えてもよいのですが)とETFの大きな違いは、ETFは1日中、トレードできるという点です。株式市場の用語を使えば、「ざらばのトレードもオッケー」ということです。
S&P500指数に採用されている銘柄の株主構成を見ると、ETFの比率は2000年の0.22%から2012年には3.90%にまで増えました。
ETFは、個人投資家が指数をトレーディングする際に好んで使われるようになってきています。そのひとつの理由は、株価指数先物にはエクスピレーション(限月)があるけれど、ETFはそれを心配する必要が無いという点です。
僕みたいな「ぼんやり者」には、いろいろ細かい点に注意しなくて良いという点で、まことにありがたいわけです。
株価指数先物のポジションを、限月を超えて維持し続けようとすると、1年間でのロールオーバー(次のコントラクトに乗り換える事)のコストは0.9%~1.4%くらいかかります。ところがETFを見ると、一番ローコストで知られるバンガードS&P500ETF(ティッカーシンボル:VOO)の場合、年間費用比率が0.05%で済んでしまうんですね。
2014年末に、S&P500をベースにした各社のETFの時価総額の合計が、S&P500の株価指数先物のオープン・インタレスト(=建玉)の総和をはじめて超えました。これはETFの人気がしっかりアメリカの投資コミュニティーに根付いたということを象徴する出来事だったと思います。
ETFの価格は、個別株と同じように、個人投資家や機関投資家からの買い需要、売り需要、別の言い方をすれば「人気」を反映して動きます。
なかには僕のように「熱くなりやすい」おっちょこちょいな投資家も居るわけです。そういう投資家は、場でついているETFの値段がそのETFの中身の価値(これをNAVといいます)より行き過ぎちゃっているにもかかわらず、ずんずんずんと買い進むバカタレです(笑)
ETFの場でついている値段と正味の値段、つまりNAVが、あまりひどく乖離(かいり)すると、アホらしくてETFを買いづらくなります。
これではいけませんね。
そこでAPと呼ばれるサヤ取り業者が登場します。APとは、オーソライズド・パーティシパント(指定参加者)の略です。
普通、サヤ取り専門のヘッジファンドなどがAPの役目を果たします。
APは場でついているETFの値段が割高だと判断すると、ソッコーでそのETFをショートします。そして目にも止まらぬ電撃的なスピードで、そのETFのベースになっている指数を構成する全銘柄を場で拾うわけです。S&P500の場合、それは500銘柄ということになるので、これは高速トレーディング(HFT)のような、プロの業者じゃなければ無理ですね。
そして500銘柄を「コンマ何秒」という爆速で揃えたら、それをETFが指定する信託銀行に持ち込みます。「ちゃんと500銘柄、耳を揃えて入庫しましたぁ!」ということを確認すると、窓口のオネエサンが「はい、よくできました。これ、ご褒美のETFよ」と言って、出来立てホヤホヤの新しいETFを発行してくれるわけです。
この作業のことを、クリエイション(設定)と言います。
つまりですね、せかせか仕事をしているのはサヤ取り専門のヘッジファンドであって、ETFの会社は、何も仕事していないわけです。
これを読んだ人は(そうか、ETFのファンドマネージャーは、楽だなぁ。オレもETFのファンドマネージャーになりたい)と思うかもしれません。でもアナタは絶対にETFのファンドマネージャーにはなれません。なぜなら、ETFの会社は、ファンドマネージャーを置いていないからです。
つまりETFは無人で運行するモノレールみたいに運転手さんに相当するファンドマネージャーが居ないのです!
それじゃセコセコ銘柄をかき集めて券面を信託銀行に持ち込んでいるサヤ取り専門のヘッジファンドの担当者が「ヒーヒー」悲鳴を上げているか? といえば、それはそうではありません。
彼らは(ウッシッシ)と、にんまりしています。なぜなら、限りなく無リスクで、価格差を利用したアービトラージ(サヤ取り)が出来るからです。つまり、彼らは儲けているということです。
ETFのコストが、メチャ安い理由は、このように乖離の「清掃作業」を外部のAPに任せてしまっていることによります。これはちょうどワニの歯を小鳥さんがお掃除するような、共存共栄関係ですね。



