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明らかになった「65海里基準」

2010年に当時の鳩山友紀夫首相が米軍普天間飛行場の県外移設を断念する判断材料となった政府の内部文章を朝日新聞が明らかにした。

そもそも、鳩山政権について色々と議論がある事は承知しているが、私は自民党政権からの政権交代を成した鳩山政権の意義は、小泉竹中政権以来、アメリカの政策に必要以上にコミットさせられてきた哀れな政治の流れが一旦中断し、ここから沖縄問題、普天間基地問題を取り上げて、アメリカに対して国益に沿って物を言う時代のきっかけをつくったことにあるのではないかと実は思っているところがある。

ただし残念だったのは、結局普天間の県外移設を断念してこの問題に蓋を閉めてしまったことが今日まで引き続き、正に辺野古の海が埋められようとする事態を引き起こしていることである。

いずれにせよこの問題について普天間基地飛行場の県外移設を模索した鳩山氏は、この時期に鹿児島県・徳之島への移設を検討したが、沖縄海兵隊のヘリ部隊の訓練が行われる沖縄本島中北部と徳之島とは約百四海里(約192km)離れ、六十五海里(約120km)基準を満たさないということを外務省や防衛省の幹部から説明されて移設を断念したと記事は報じている。そして、県外移設を断念した結果、社民党の連立離脱を招いた上、支持率も下落し6月に退陣に追い込まれた。 

しかし、六十五海里基準について在日米軍司令部は朝日新聞の取材に対しそのような公式な基準はないと回答している。とすれば、米国側に日本の政府役人が騙されたのか、口頭説明に役人側がそれを真実と信じて総理に上げたのかということになる。ましてや、日本の官僚が存在しない基準を自ら作って総理に上げるとはとても信じられない。日本の役人は基本的に真面目であって意図的に総理を騙すとは思えない。そうであれば、米側が役人を騙す案を示したとも思えるわけであり、いずれにしても総理に真実が上がらないというこの国の体制は独立国とは言えないということになるのである。この問題については更に国会で厳しく追及し、真実を国民に明らかにする必要がある。

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