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17歳との淫行、恋愛 一体、何が違うのか 「真剣」という言葉の虚像

 弁護士ドットコムに興味深い2つの記事がほぼ同時期に掲載されました。

17歳の女子高生に「魔が差した」ゲス夫…妻にバレたら「離婚されてしまう」と悩む日々」(2016年2月29日)
17歳女子高生に「恋をした」44歳男性、肉体関係に発展…「真剣交際」ならお咎めなし?」(2016年2月26日)

 どちらも17歳の女子高校生を相手に性行為をしたものについてですが、1つは、「真剣」な恋愛だといい、1つは性欲の発散ということです。これはあくまでも男性側の主張を前提にしています。

 後者が処罰の対象になるのは当然です。

 「真剣」の恋愛の場合、弁護士ドットコムでの弁護士による回答では、真実、真剣であれば処罰の対象にはならない、警察もそれ以上は捜査しない、となっています。

 警察が捜査しない以上、立件されることにもつながらず、一般論としてはその通りです。

 しかし、現実問題として、「真剣」とは一体、何でしょう。

 設題では17歳の女子高校生と44歳の男性ということになっていますが、その場面での「真剣」の中身です。

 人によっては、単に女性をみて発情することをもって、「真剣」と言い張る人もいます。そのときはそれが恋愛感情であり「真剣」なんだそうです。

 そのような屁理屈は論外として、例えば、結婚を考えれば(前提にすれば)、「真剣」なのかといえば、その意味では「真剣」とも言えます。しかし、やはり違和感しかありません。それは相手に何を求めているのかということと表裏の問題だからです。

 結婚によって、自分の老後の下の世話を頼みたいとか、若い女子高校生だから発情してしまうとかいう動機であれば、自分の都合だけであり、それが例え結婚という体裁をとったとしても、現実に長く続くことはなく、後者であれば単に一時的に「合法化」を装っているに過ぎなくなるからです。

 17歳の女子高校生がある意味では「真剣」になることもあるとは思います。しかし、それは多分に人生経験の未熟さからくるもので、その相手が44歳という年齢であることの現実味がない場合も少なくありません。

 人生の中でも成長期であり、失敗も挫折も繰り返す時期に将来を適確に見据えられるということはまずありません。

 高校時代に学校の先生との間での「恋愛」も高校を卒業したと同時に別の世界に入ることによって、それまでの感情が冷めるというのは人生の成長期には当然にあることであり、狭い世界から大きく成長していく過程なのです。

 このような成長過程の17歳の女子高校生と44歳の男性との間に、どのような「真剣」な接点があるのか、私には疑問でしかありません。

 成長期にある女子高校生という立場を慮るのであれば、自らの気持ちを「真剣」と表現すること自体、恥ずかしくはないのかと思います。

 言ってみれば、自分の人生の失敗をまだ成長期の途上である女子高校生に転嫁してしまうようなもので、私は「真剣」というのは図々し過ぎるように思います。

 もちろん、これが刑事罰の対象になるかどうかは、刑罰の発動が謙抑的であるべきなので、この場合にまで処罰範囲を拡大するのは好ましくはありませんが、賞賛されるものではないということは自覚すべきです。

 昨今、札幌弁護士会所属の弁護士が14歳の女子中学生を相手に淫らな行為をして逮捕される事件がありました。

 もとより弁明のしようがない事件です。

 ここでも問題なのは、14歳という女子中学生を相手に「真剣」などという言い分が出てきた場合、それを認めることができるのかということです。

 女子高校生以上に成長の途上です。仮に女子中学生が「真剣」だと言ってみても意味はありません。

 その成長期であり、未熟な判断につけ込んでいるのか否かという観点こそ重要であり、それが男性の側がいかに自分も「真剣」だったなど言ってみても、客観的には判断能力の未熟さにつけ込んだだけとしか評価されないということです。

 それは相手が女子高校生でも同様であり、大人であり分別のある側が自省すべき場面なのです。

 ところで民法では男子は18歳、女子は16歳で結婚できることになっていますが(但し、親の同意が必要)、このように年齢差があること自体が問題であり、この16歳を最低でも男子と同じ年齢に引き上げるべきです。若年で嫁に出していた封建社会の悪習が残っているようなもので、早期に改正されるべきです。

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