- 2016年03月04日 10:44
育休中もスーツを着る<40男>──昭和と平成の「男らしさ」の狭間に生きる
1/3左から2015年に中途入社したサイボウズ株式会社 ダイレクトマーケティング部 副部長 倉林一範、「男性学」を研究する武蔵大学 社会学部 助教 田中俊之さん、産前産後の家事サポート会社アイナロハ代表取締役の渡辺大地さん
日本男性の平均寿命は80.5歳(2015年厚生労働省発表)。現在、ど真ん中の40歳は、中学・高校で男は技術・武道、女は家庭科と性別によって教育内容が分かれていた最後の世代。バブル期は中学生で、社会人になるころは経済不況。前の世代に比べ、晩婚化が進み、共働きの割合も多い。
そんな40歳を中心とした30代後半から40代前半を「40男」とよび、著書『<40男>はなぜ嫌われるか』で清々しいおじさんになることを提唱している男性学の研究者 田中俊之さんも40歳。同じく40歳で前職では育休を取り、サイボウズに転職をした社員の倉林一範、『 産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』著者で35歳のアイナロハ代表 渡辺大地さんと共に「40男」の仕事と家庭、心の内を語り合った。
いまどきの<40男>
画像を見るモテ期は人生で3回あるといいますが、田中先生の『<40男>はなぜ嫌われるか』を読んで「モテ期なんてないんだ。そんなこと考えていたらキモイんだな」と気づきました(笑)
画像を見る普通何歳でもモテ期はないんじゃないですか? 勘違いじゃないかな。
画像を見る勘違いですかね、やっぱり。この話、ちょっと恥ずかしくなってきちゃった。
画像を見る田中先生のところは2月に出産予定ですね。
※編集部注:予定より早く1月に息子さんが生まれました
画像を見る田中俊之 1975年生まれ。武蔵大学人文学部社会学科卒業、同大学大学院博士課程単位取得退学。博士(社会学)。2013年より武蔵大学社会学部助教。社会学・男性学・キャリア教育論を主な研究分野とする。男性学の視点から男性の生き方の見直しをすすめる論客としてメディアでも活躍。著書に『<40男>はなぜ嫌われるか』(イースト・プレス)などがある。2016年1月に長男誕生。1児の父。
画像を見る渡辺さんの『産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』を読みましたが、産後の女性や育児について渡辺さんが驚く様子がたくさん描かれていました。渡辺さん世代でも、奥さんとあれほどギャップがあるのですね。
画像を見る40代の方はもっとギャップがあるようです。僕は毎週末、父親学級と夫婦向けのワークショップをやっていますが、主催者さんから「40代の男性が話を聞かない」といわれます。そういう講座に来たがらない方も多く、来ても「俺はイクメンにはならない」という人もいます。
その辺りは、田中先生はどうですか? 世の中で「イクメン、イクメン」と言われる中、息苦しさはありますか?
渡辺大地 アイナロハ代表取締役 ままのわ産後パートナーズ代表取締役 1980年、北海道札幌市生まれ。明治大学法学部卒業後専門学校で油絵を学ぶ。就職ののち、2007年に結婚。2011年に株式会社アイナロハを設立。2015年12月、株式会社ままのわ産後パートナーズの代表に就任。著書に『 産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』(KADOKAWAメディアファクトリー)など。2児の父。
画像を見る男の人は、働いていれば責められないというところがありますよね。渡辺さんは会社を辞めたときに、奥様は心配されなかったんですか?
画像を見る会社を立ち上げる時ですか? うちは逆に妻が「会社やっちゃいなよ」という感じで大賛成でした。普通は反対されますよね?
画像を見る一般的には雇われて働くのを辞めることは、かなり抵抗があるんじゃないですかね。
というのもお父さんの第一の役割は家族が食べていけるお給料を稼いでくるという認識が男女共にあると思うので。育児に積極的でないことを開き直るお父さんもいます。
画像を見る僕は育休を半年取りましたが、育休中も毎朝スーツに着替えて保育園に送りに行きました。
3人目の時だったので、真ん中の子が「お父さんがずっと家にいるのだったら僕も保育園に行きたくない」と言いだすのではないかと心配だったのです。
ただ近所の人には「なんで平日の日中に両親とも家にいるの? 仕事クビになっちゃったんじゃない?」と思われていたかもしれません(笑)
会社員と大学教員の育休事情
画像を見るアクセンチュアって育休が取れるんですか?
画像を見るもちろん上司・メンバーのサポートを受けて業務調整のうえ取得しました。元々プロジェクト単位でアサインされるので、プロジェクトとプロジェクトの間にまとめて休みを取ったりする人はけっこういました。僕は持っていた業務を引き継ぎ半年間育休を取りました。
実は、育休を取得する時よりも、育休から復帰する時の方が大変でした、仕事的にも・体力的にも……。
倉林一範 1975年生まれ。サイボウズ株式会社 ダイレクトマーケティング部に所属。アクセンチュア時代に半年間、育児休業を取得。働き方を見直し地域活動に取り組む。2015年7月にサイボウズに転職。3児の父。
画像を見る仕事の部分がもっと軽減されないと育児をするのは厳しいのではという気がしますね。
画像を見る田中先生はお子さんが生まれますが、変えるところはありますか?
画像を見る変える必要が無い仕事なんですよね。たまたまですけど、大学は、2月3月は春休みなんですよ。だから自動的に2月の初旬に生まれれば2か月はフルで休みです。
画像を見るいわゆる会社でいう上司にネゴシエイトして、休みを勝ち取るとか引き継ぎをするとかはないんですね?
画像を見るないですね。ちなみに、今日は夕方以降(※)も働いているのでそろそろ「残業かな」と感じています。
※編集部注:16時00分から取材を開始
画像を見る僕もそろそろ残業時間です(笑)
画像を見る僕は、「これはむしろ休憩かな?」みたいな感じです(笑)
画像を見る週5日、フルタイム労働で固定の人は、育児に参加したいといっても厳しいでしょうね。



